Diary of Caviargirl

ホラー、ゾンビ、チェコ、虫、ヤドカリ、コマ撮り、ピンクな物事…キャビアガールの好奇心日記。

女とホラーと別荘と

2008-09-29 01:01:51 | daily life
金沢の写真もまだ全然アップしてないのですが、もう次の小旅行に出かけてしました。
仕事仲間のねえさんたちと、女性4名で軽井沢へ。
前もちょこっと書いた、先輩の別荘にて「山荘で山荘ホラーを観る会」です。
もちろんみんなでホラーを観るのも楽しかったのですが、いろいろくすぶるお年頃のシングル女性4人による恋愛&結婚、お金、別荘への妄想が炸裂した、大変バカで楽しい一泊旅行でした。

サービスエリアで軽く腹ごしらえをしてから、午後軽井沢着。
寒い!かなり寒い!厚手のパーカーと巻き物でフル装備にチェンジ。
荷物を置いたら、さっそく温泉へ行って体をあたため、深夜用の買出しをしてから、「エンボカ」にて、ちょっと早めの夜ご飯をいただきました。

森の中にひっそり佇む、誰かの邸宅のような雰囲気の素敵なお店。店の外では、採れたての野菜も売ってた。
スパークリングワインで乾杯し、温野菜、生ハム、じゃがいものピザ釜焼き、ピザなどを注文。


ピザは、しいたけ&黒キャベツのハーフ&ハーフと、4種のチーズ&れんこんのハーフ&ハーフの2枚を食べました。


野菜もピザも何もかも最高に美味しく、体の芯から満足。ピザ、生地もモッチモチしていて、とってもいい感じなんですよ。
最後、コーヒー&紅茶で一息ついたものの、どうしても特製ソフトクリームが食べたくなってしまい、4人でひとつを分け合って食べた。
幸せ気分で(でも、息が白くなるくらい寒いから小走りで)別荘に戻り、枝豆ゆでたりして宴の準備。
明かりを落として、いよいよ上映開始!

1本目は、やっぱり最近の山荘ものといえばこれかな、と思い『キャビン・フィーバー』をセレクト。
ロケーション的にバッチリマッチしてます。別荘の扉を開ければ、目の前に映画まんまの景色が広がっているので。
みんなホラー苦手で“大丈夫かなあ”と言ってましたが、これはかなりアホなギャグが各所に散りばめられた作品なので、突っ込みを入れつつ、ゆるーい雰囲気で楽しんでいただけたようです。ゴア描写で若干気分が悪くなった人も約1名おりましたが…。

2本目は、私の溺愛ムービー『グラインドハウス』から『プラネット・テラー』のロングバージョンを。
やっぱり、「面白い!」とかなり反応がよかった。さすがだなあ。場を盛り上げたいときは、これを観てもらえば間違いない!
先輩は、“1巻消失”というネタがかなりお気に召した模様。
みんなローズ・マッゴーワンの可愛らしさにメロメロ。

で、続けて『デス・プルーフ』を観ようと思ったのですが、ここで、恋愛トークに火がついてしまったので、結局4時頃までひたすらだらだらと話してしまいました。
みんないろいろ必死で模索中なものの、なんだかんだ、これだけ妄想を広げられるって、ある意味幸せなことですね。妄想力をなくしちゃいかんです。


今朝は意外に目覚めもよく、朝ごはんに、フレッシュ野菜&きのこでサラダを作り、コーヒー、パンと一緒に食べました。


ゆっくり支度をして、出発。
途中で、パン、ソーセージ、そばなど、地元の美味しい食べ物をどっさり買い込んで、東京へ戻る。
お昼は、横川で「峠の釜めし」をいただきました。

みんな、いつか持ちたい自分の別荘の様子を、もやーんと頭の上に漂わせながら帰宅。

私の今回のお買い物はこんな感じ。
「沢屋」のジャム、スーパー「ツルヤ」のジュースやきのこ、「フレスガッセ」のソーセージ、「銀屋」のパンなどなど。
旅の途中で美味しいものを買って、家でもまた楽しめるって最高ですよね。



今回は、車を出してくださった方がいたおかげで、自分たちのペースで行動ができたし、帰りにいろいろと買うことができました。
快くずっと運転をしていただき、ほんとに感謝です!ありがとうございました。


最後に、おまけで、山荘きのこ写真。

シャープさんフラットさん(白)

2008-09-25 01:35:37 | stage
昨日は、昼間『シャープさんフラットさん』ホワイトバージョンを観に、再び本多劇場へ。

本筋はブラックと同じ、セットも同じなのに、全く違う1本の作品に仕上がっていて、「こんなことができてしまうんだ!」とびっくりしました。
笑いのネタも違うし、キャラクターを構成する要素も微妙に違う、台詞も言い方を変えて別の意味を持たせている、そして結末も違う。
重なる部分と、ズレる部分のさじ加減が絶妙で、なんとも不思議な感覚を味わうことができます。
二つのアプローチを通して一つの世界を完成させていく、というこの贅沢な試みを思いついて実践してしまったことがすごいです。

もちろん甲乙なんてつけられないし、ふたつのバージョンを見ることで、より深く物語を堪能することができるのですが、あくまでも私の好みでいうと、ホワイトのほうが好きかな。

黒の大倉孝二さん演じる主人公の、もやもやした感じも好きなのですが、白の三宅弘城さんは、うまく説明できないけど、“役”そのものというか、役とすっかり同化している感じで、前に大倉さんが演じているのを観ているにも関わらず、もう最初っから“三宅さん=辻煙”とすんなり受け入れられたんです。
緊張感は、黒のほうが感じられたかもしれないけど、白は全体的にも、力が入りすぎていない感じがよくて、物語に入っていきやすかったです。

大倉さんの掃除のおばちゃん最高。めちゃくちゃ活き活きしてました。
六角慎二さん演じる小憎たらしい若者、怒れるふとっちょ・小柱くん、ぶすっとした顔がキュートな新谷真弓さん、河原雅彦さんのやらしい演出家、辻の書いた芝居の登場人物たち…アクの強いキャラクターばかりなのに、いい感じでバランスがとれていて、みんな浮いててみんな浮いてない、みたいな感じ。
タイトル通り、あのサナトリウムは、シャープさんフラットさんたちの集まる場所なんだろう。

しかし、あえていうと、黒白合わせたすべてのキャラクターの中で、私は峯村リエさんの赤坂が好きだ。すごいオーラがあって惹きつけられたもの。あの人はすごい。

余談ですが、黒を観たとき、舞台上の小道具に雑誌POPEYEがあったのが気になっていて、一緒に行った友人と「今日はananだったりしてね」なんて、昨日の開演前に話していたのですが、幕が開いたら、ほんとにananが舞台上に!しかも、たぶん時代設定に合わせて昔のやつ。ちょっと驚いてしまいました。



観劇後は、母と一緒にお仕事仲間さんのおうちにお邪魔して、美味しい手料理をいただいてきました。ほんと、料理上手だな、あの人。
最近あまり料理をする時間がないのですが、彼女を見習って、またいろいろ作ってみよう。

シャープさんフラットさん(黒)

2008-09-22 23:45:24 | stage
一昨日、お芝居仲間さんと一緒に観劇。
明日ホワイトバージョンを観にいくので、またそれで新たな感想が出てきそうな気がしますが、ひとまず黒のみの感想を。


ケラさんの外部演出作品などは観たことあっても、ナイロンの本公演を観るのは、実は前回の『わが闇』に続いて2作品目。
前作よりもぐっと笑いの要素が少なくなり、全体的に演出や物語の派手さも抑えられていた印象。

現実逃避から生まれた行き場のない妄想と、苦しい程の笑いへの執着、脅迫観念、心の中で歪められた過去…淡々と、ひたすら面倒くさそうに生きる主人公の中に渦巻く、そういった黒いくすぶりを目の当たりにして、面白いと感じると同時に、胸が苦しくなりました。
バブルの時代とその終わり、という時代の空気も、また切なくて。

重病を抱える元コメディアン、神経を病みつつも夫を支えようとする妻(犬山イヌコさん。意外に、めちゃくちゃハマってる)、主人公への愛が悲劇へと形を変えてしまった恋人、なかなか腹を割って話せない父と娘…と、登場人物は悲しい人たちのオンパレードなのだけど、なぜか全体の感触は、そんなに湿っぽくはなく、カラリとしている。ケラさんの演出と、役者さんたちの個性のぶつかり合いが為せる技だろうか。

特に印象に残ったのは、峯村リエさん。やっぱりすごいなあ。『わが闇』でも、あの人の存在や醸しだす空気がお芝居全体を優しく包んでいるような気がしたけど、今回も、すごい包容力を見せてくれました。
主人公だけでなく、観ているこっちも、あの人によって救われている気分になる。でも、あのポジティヴで男勝りな姿は、今まで味わってきた悲しみや苦労によって作り上げられたものだし、彼女も、才能と地位を持ちつつも完全に幸せにはなれない人。しかし、悲しみを孕みつつも、凛々しく背筋をピンと伸ばして生きている人は素敵だ。

そして、前回もそうだったけど、舞台と一体化した映像がとても素晴らしく、不思議で新しい視覚体験をさせてくれます。あの不穏な空気がたまらない。

あと、タイトルがいい。かなりいい。
周りと同じ旋律を奏でることのできない人たち=シャープさんフラットさん。
哀しき人々をこんな可愛い名前で呼んでしまうセンスに脱帽です。

さてさて、ホワイトバージョンを観るのが楽しみだ!

きのこ動画

2008-09-22 22:58:45 | daily life
この間撮影したきのこの動画をアップしてみましたので、ご興味のある方は、ココからどうぞ。
ごく短いものなのであっという間だけど(一応、12時間かけて撮ったのですが)。

職場の後輩男子が言うに、「部屋にきのこのある女子って、ありえないっすねー」だそうだ…。
しいたけ栽培キットでもダメなんだって。
厳しい世の中っすね。モテかキノコか、ふたつにひとつ…。

ウォンテッド

2008-09-21 23:50:42 | movie
昨日は、渋谷で『ウォンテッド』を観てから、下北沢に移動し、本多劇場でNYLON100℃『シャープさんフラットさん』(ブラックチーム)観劇。

まずは、『ウォンテッド』の感想から。

評判どおり、最高に面白いです!!も一回観たいくらい!
『マトリックス』ミーツ『ファイトクラブ』、そこにロシアンウィットをプラス、といった感じ。
冒頭の暗殺者襲撃のシーン、いきなり興奮して体が熱くなりました!
映像の遊びはもちろん、機織工場とか回復風呂とか、暗殺組織のトンデモな仕組みも私好み。ブッチャー風男と肉の貯蔵庫でナイフの特訓とか、正直“何の役に立つの?”な訓練も面白いです。
銃を、ビシッと狙って撃つのではなく、集中してから、バッと振り上げざまに撃つ、というスタイルも“ありえない!”と思いつつもかっこいいのです。

物語に正確さや緻密さを求める人には不満でしょうが、かっこよければ大体のことは許せてしまう私には、かなりかなり楽しく、血が沸きたつ映画でした。若干破綻してる部分もあるかもだけど、脚本も好きでしたよ。
ちょっと『プラネットテラー』を思わせるテーマ曲もかっこいい。
って、思ったら、音楽ダニー・エルフマンだった!さすが、いい仕事してます(調べたら、テーマ曲、エルフマン自ら歌っているのだそう)

ジョリ姐さんの、極限まで引き締まった顔と体も、文句なく素敵。彼女が出るからと、変にお色気シーンを入れたりしない姿勢にも好感が持てました。
あれだけ子を持つと、さすがどこか母性が漂うのね。
しかし、自分を罵る元カノの目の前でジョリと…って、最高だなあ。

そして、愛しのマカヴォイ。
彼のルックス的な部分では、やっぱり『ペネロピ』のときが今のところナンバーワンですが、今回ももちろんかっこよかったです。
自分に天才暗殺者の血が流れているとわかって、妙にうかれちゃうところの演技とか、見てて恥ずかしくなるくらいで、可愛らしかった。

なんか景色がチェコっぽいかも?と思ったら、やっぱりチェコロケしてたみたいですね。エンドクレジットにもチェコ人らしき名前がたくさん。

ティムール・ベクマンベトフ監督の作品は、『ナイトウォッチ』しか観てなくて、続編『デイウォッチ』は未見。
『ナイトウォッチ』は、確かに映像のアイディアが素晴らしいのだけど、ストーリー展開とか設定のわかりにくさの点で、ちょっと見づらい部分があった。
しかし、今作で一気に洗練された感が。自分の趣味を多いに出しつつ、観客を楽しませる要素を目いっぱい詰め込んで、素晴らしい。
ハリウッド進出大成功ですね。次回作も楽しみです。

粉の味

2008-09-21 13:04:25 | food


昨日の朝、ナチュラルハウスで買ったホットケーキミックスを使ってホットケーキを焼いてみたら、うまい!
小麦粉の味がとにかく美味しくて、すっかり気に入ってしまい、今朝も焼きました。当たり前だけど、粉によってけっこう味違うんだなあ。
岐阜県産の農林61号小麦100%使用、だそうです。
焼き上がりのルックスがいまいち美しくなかったので、写真は割愛…。

ちなみに、チェコも小麦粉がかなり美味しくて、母とふたり、あの味を懐かしんでます。



やっぱりピンクなの

2008-09-21 02:42:29 | daily life


気になっていた、iPod nanoのニューモデルを買っちゃいました。
このあいだ、三脚を買いにビックカメラに行ったら、限定で4GBバージョンを売っていたので、つい。

狙っていたオレンジ&グリーンは、店頭で見てみると意外にグッとこず、イエローとものすごく迷った挙句、ピンクのキラメキに負けて、ピンクに決定。

すごい進化してるんですねー、iPod。
横に持って、レコード感覚で(?)ジャケットを繰ったり、ゲームをしたり、かなり楽しいです!昨晩からすごい遊んでます。
ゲームは、大好きな『Yahzee』を早速購入。操作性も悪くありません。

そして、昨晩から今朝にかけて12時間インターバル撮影を行って作成したキノコ映像も、さっそくiPodにin!
かなり可愛いっす。以前撮った、お遊びコマ撮りも入れてみた。この画面でみると可愛いな~。


ちなみに、きのこちゃん、今朝はこのような状態だったのですが・・・


あっというまに小さい虫がへばりつきまくり、すでにしんなりしちゃいました。
くったりしちゃってます。
もうここから復活することはないかな。
周りにひょこひょこ顔を出してる妹たちに期待です。






黄色いあの子は、きのこちゃん。

2008-09-19 23:44:57 | daily life
昨晩ご紹介したばかりのうちの粘菌さん。

今朝見ると、またちょっと大きくなっておりました。


「帰ってくるころには、また育ってるかな~♪」
と、出かけ、帰宅してみると・・・




なんじゃこりゃ~っ!!!誰よ、君っ!
き、きのこになっとる!!
(っていうか、元々粘菌ではなくきのこだったっぽいんですが)
今朝までは、ぼんやりした形だったのが、なんだか体も締まってメリハリがついて、一気に大人の顔つきに。
この変身っぷりには、文字通り度肝を抜かれました。
自然の神秘を目の当たりにして、感動に打ち震え、興奮して母に電話。
「その鉢、大切にしなさいよ~」と言われる。
はい。

写真じゃわかりにくいけど、サイズも、倍くらいの大きさになってるの。
ほんとびっくりしました。
実は、「こんなに急速に成長するなら、これは、インターバル撮影してみるべきかも!」と、今日出社前に三脚を買ってきたところなのです。
でも、遅かったー!!今日の日中の伸びっぷりを記録したかったなー。なんかもう、完成形ってかんじだもの…。
しかし、一応今晩はビデオカメラセットして寝ます。

あーあーあー、ほんとにすごい。
毎日起きるのと、会社から帰ってくるのが楽しみになりそうです。


※インターバル撮影とは、雲の動きとか植物の成長を一定のインターバルでコマ撮りして、後で再生してみると高速で動いているように見えるというもの。ネイチャー系の番組とかでよく見ます。


黄色いニョロニョロ出現!

2008-09-19 00:05:49 | daily life
金沢日記の前に、我が家のニューメンバーをご紹介します。



黄色い粘菌さんです!
って、粘菌には詳しくないから、ほんとにそうなのかはわからないけど。
子実体ってやつなのかしら??

うちに、死んでるんだか生きてるんだかわからない鉢植えがあったんですが、金沢から帰ってきて見たら、そこに、こんなものがニョキニョキ生えていたのです。
たまたま遊びに来た母に見せたら、「やったじゃん!!」といわれた。

この子たち、ほんとに成長が早くて驚かされます。
朝起きて見ると、夜帰ってきて見ると、形が変わっていたり、大きくなっていたり。



かわいい~。
昨晩は、体長5ミリほどのミニミニカタツムリも2匹ほど発見してしまいました。
気づくと、鉢の中のミクロコスモスに見入ってしまっている今日このごろです。

クリスピンに会いに、金沢へ。

2008-09-15 20:15:12 | movie
金沢より戻ってまいりました。

土曜日の昼間に仕事が入ってしまい、泣く泣くスケジュールを少し短縮しましたが、大充実で、大満足な旅でした!

ひとまず、この旅のメインの目的であった、「カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン」で催された『クリスピン・グローヴァーのビッグ・スライドショウ』の様子からご報告。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のジョージ・マクフライ役、『チャーリーズ・エンジェル』の“痩せ男”役で有名な俳優・クリスピン・グローヴァーが映画を撮っているらしい、しかも、かなり奇妙奇天烈な代物らしい、と知ったのは、つい最近、柳下毅一郎さんのブログでの紹介記事ででした。
紹介文&ビジュアルを見る感じ、かなり気になる。
自身がフィルムを持ってアメリカ全土を巡業するという上映形式のため、そう簡単には観られないというこの映画、なんと金沢に本人共々上陸する、と聞いて、即チケットを取りました。

“IT”トリロジーと呼ばれる3作品のうち、第1作と2作を2晩続けて上映するというこの企画、もちろん当初は2晩ともチケット取っていたのですが、仕事のため、残念ながら2晩目のみの参加に。

会場である21世紀美術館内のシアターに行くと、そこだけ渋谷・シアターNのような雰囲気&客層(実際、シアターNのホラー映画上映でよくお見かけする男性がいらっしゃいました)。メガネ男子率高し!

で、入場をし、まずは上映の前にクリスピンによる“スライドショウ”が始まります。
これが…びっくりした!
スクリーンに、印刷文字と手書き文字と古めかしい写真をコラージュした本のページが次々と映し出される前で、本人が淀まぬ口調でそれを朗々と読み上げる、といったもの。
その内容が、ものすごいナンセンスで、なんとなく醸したい雰囲気は伝わってくるものの、意味はさっぱり!でもおもろい。
のっけから「卵農場!卵農場!・・・それとも、私は家にいるのか?・・・NO!!! 私は卵農場にいるのだっ!」って調子だもの。
これが、ひたすら続く!1時間近くあったんじゃないかしら。
頭ん中“?”でいっぱいだけど、そこを圧倒的なテンションと演技力で押し切られる快感。
さすが俳優さん、空気作りが上手で、見ていて飽きることはなく、作品世界にのみこまれました。
ハリウッドで活躍している俳優の生芝居(?)を間近で見られる機会なんてそうそうないだろう。貴重な体験だ。

休憩を挟んで本編“It is Fine! Everything is Fine.”の上映。
ロングヘアーフェチの脳性麻痺患者である主人公が、長い髪の女たちと繰り広げる殺人ノワールファンタジー、とでも言えばいいのだろうか。
なんと、主演のスティーブン・C・スチュワート自身が書いた脚本を映像化したものだそうで、彼はこの作品の完成を待たずして亡くなってしまったという。あれを書き上げて、自ら演じる、ってすごいエネルギーだ。
彼の台詞はほとんど聞き取れなかったのですが、だんだん、何を言っているのかちょっとずつわかるようになってくるのが不思議だった。

『白鳥の湖』をBGMに繰り広げられる障害者同士のセックスシーンは強烈でしたが、レトロでポップな色彩と大胆な照明使いがとても美しい映画だった。セットも素晴らしかったな。
そして、ラストへのつなげ方もお見事。切なかった。
とにかく、いままで体験したことのない映画でした。
クリスピンは、チャリエンのギャラでこの作品を撮ったそうだ。いい話~!

上映後にQ&Aが行われ、その後、場所を移してサイン会。
前日にサインをしてもらった人が多いようで、この日並んでいたのは20名程。
クリスピン&通訳の柳下毅一郎さんのいる映画祭の事務室にひとりずつ入り、話をしながらじっくり丁寧にサインをしていただける、という素晴らしいサイン会。

ついに順番が来て部屋に入ると、ものすごくフレンドリーに話しかけてくれるクリスピン。
こちらから質問する隙もなく、「昨日の作品は観た?」「どこから来たの?」「いつ帰るの?」「電車と飛行機、どっちで帰るの?」「映画、楽しんだ?」「この映画のこと、前から知ってた?」と、向こうから矢継ぎ早に質問が飛んでくる。超ハイパーテンション。
途中少し柳下さんに助けていただき、なんとか英語で会話できました。
嬉しい! こういうとき、英語を勉強しといてよかったなと思います。もっと話せばよかったな。緊張してしまった。
サインをいただき、いっしょに写真を撮っていただき、握手していただき、も、も、もうお腹いっぱい!大興奮!
いやー、クリスピン、ハンサムなんですもの。あの髪を耳にかける、神経質そう&ナルシスティックな仕草が、タイプです。美形の変人、大好きです。

というわけで、濃すぎる4時間を過ごし、興奮冷めやらぬままホテルへと戻り、しばらくドキドキして眠れませんでした。
またクリスピン監督の作品を日本で観られる機会が訪れることを、心から願っています。




この上映会以外の旅の様子については、次項以降で!