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Diary of Caviargirl

ホラー、ゾンビ、チェコ、虫、ヤドカリ、コマ撮り、ピンクな物事…キャビアガールの好奇心日記。

愛のむきだし

2009-02-08 15:19:24 | movie
先週行き損ねた、園子温監督の『愛のむきだし』観てきました。
4時間にも及ぶ大作。
それだけの長時間、まったく飽きたり眠くなったりする隙を与えずにみせていくのは、それだけで大した偉業だと思いますが、心がヒリヒリ、脳みそがガンガンする名作でありました。
目をそむけたくなるほどの、吐き気がするほどの愛。愛にボコボコにされます。
登場人物それぞれのむきだしの愛がぐちゃぐちゃに絡み合って、本来はシンプルなはずの愛という感情が、ものすごく複雑で痛々しい展開を生んでいく。
でも、その中で、自分が信じるただ一つの愛を胸に、傷つきながらもがむしゃらに走り抜けるユウの姿は、なんだか清々しい。

主人公のユウを演じる西島隆弘(AAAメンバー)は、最初正直“気持ち悪い…”と思ってしまったのだけど、後半にいくにつれ、どんどんそのキャラが活きてきて、ユウの強さや哀しさを見事に映し出していました。そして何より根性ある俳優さんだなあと。映画初出演らしいけど。
メインの女子ふたりもとても良くて。満島ひかり演じるヨーコちゃんが、最高にかわいらしい!レズビアン的恋に悶々としている姿とか、女子から見てもたまらん。
最恐の据わり目をみせるコイケも強烈なキャラクターでしたが、演じる安藤サクラは奥田瑛二の娘さんなんですねえ。

カメオ出演も豪華。岩松了、吹越満、板尾創路、古屋兎丸などなど。
去年取材でお会いした新井友香さんも出演されていました。


最後は涙でボロボロ。
まさか勃起に泣くことになるなんて…。
間違いなく、最近観た中でいちばん感動的な勃起でしょう。

ゆらゆら帝国の挿入歌ももちろん良し。
たぶん基本はサブカルだけど、ちゃんとエンタメしてる秀作。
青春あり、血しぶきあり、アングラ感漂う笑いの要素あり、人間の本能がむきだしになった激しいドラマあり、と見ごたえたっぷり、息つく間もない4時間でした。

ドラゴン・キングダム

2009-01-30 00:03:01 | movie
今年初の特集入稿スタート。
ひとまず、自分書きの原稿を昨晩会社で一気に仕上げました。スッキリ!

そして寝る前にDVDで『ドラゴン・キングダム』鑑賞。
アメリカのカンフーオタク少年が、ふとしたことから古代中国にタイムスリップ、孫悟空に如意棒を返す旅にでる、という物語。
ジャッキー・チェンもジェット・リーも、あまり今まで出演作を観たことがないのですが、さすが、動きのキレが凄まじく、惚れ惚れする戦いっぷり。
二人が戦う場面は、戦っているというより、舞を踊っている、という印象。
そして、ジェット・リーは表情も良いなあ。

少年の家族だとかバックグラウンドだとか元の世界に戻りたい気持ちだとか、そういう要素を一切排除した、思いっきりシンプルな構造にはちょっと驚いたけど、うん、これでいいんだよな。カンフーオタク少年がカンフーの達人になって戻ってくる(そして、もちろん、いじめっ子を見返す)、それだけで十分だもの。

あ、あと、助っ人にくる少林寺の坊主たちが可愛かった。ナイスプレー。
ちなみに、このジャンルは全く詳しくありませんが、私のおすすめ少林寺映画は『少林寺十八銅人』です。体中金粉まみれになった坊主たちがおしっこする、そんな映画だったと思います。



話の流れに全く関係ありませんが、下の写真は、最近愛用中の入浴剤。

カミツレエキスの入浴剤です。
無農薬、無香料、無着色料なので敏感肌にも安心。冷え性にも効くみたいで、体がよくあたたまります。洗髪にも使うといいと書いてあったので、たまに使ってる。
一時期、感想で肌がやたら敏感になって下着もつけられないことがあったのですが、これを使って大分楽になり、他のボディケアアイテムのおかげもあって、今はすっかり回復しました。
この入浴剤、通販でしか買えないのかと思っていたら、近所の薬局で普通に売っていた。2300円、とちょっと高いけど、肌の調子がいいので、少なくとも冬の間は使い続けようと思ってます。


花と蛇

2009-01-23 23:58:52 | movie
体は元気なんだけど、このところ喉の調子だけどうも良くなくて、これは部屋の乾燥のせいに違いない!(うちの基本湿度は30%台)と、エコ加湿器「ミスティガーデン」買ってしまいました。

これ、周りでも持ってる人多いです。
さっそく使ってみたところ、10分程で湿度が3、4%アップ。
一見頼りなさそうだけど、意外に使えるかも。
通常の加湿器と併用します。
っていうか、通常加湿器、もっと湿度アップしてくれてもいいんじゃないか?


ところで、昨晩はDVDで小沼勝監督のSMロマンポルノ『花と蛇』鑑賞。
主演は谷ナオミ。
谷さまも演出も素晴らしく、おもわずため息。
主人公が母親に向かって「くそばばあ!」と捨て台詞を残し去って行った途端、残された母の顔にかぶして「か~さんが~ よなべ~をして~♪」って唄が流れるんだよ。すげえ。

主人公が夜中起きると地下で母親が女縛ってたり、変態社長が女中の尻にイモムシを這わせたり、脱糞音がノイズ調でやたらおしゃれだったり、自慰後のティッシュを道で燃やしているところを三輪車に乗った男児が見つめていたり・・・名シーンの連続でめまいがしました。

ロマンポルノ、楽しすぎる。斬新演出の玉手箱ですよ。
エロじゃなくて面白目当てです、ってわけでもなく、私はエロも目当てで観てます、正直。
エロな上に作品としても面白い、全国民が見るべきエンターテイメントだ、これは!成人指定だけど。

とりあえず、小沼勝、田中登、神代辰巳作品中心に、いろいろ観ていこうと思ってます。

ハプニング

2009-01-17 21:28:11 | movie
DVDで、M・ナイト・シャマラン監督の『ハプニング』を観た。
あまり評判良くなかったから期待してなかったけど、けっこう面白かったです。
終末世界好きなもので。
わけもわからず人が倒れ滅んでいく世界で、次々とショッキングな場面に遭遇しながら、ただただあてもなく逃げ惑う人々。
植物が放つ特殊な物質が原因かも、とほのめかされますが、最後まで原因ははっきりとは明かされず。
今までシャマラン作品はオチ命だったから、それを期待した人には拍子抜けだったみたいだけど、これはこれでいいんじゃないかしら。少なくとも『ヴィレッジ』よりはこっちのほうが好き。
しかし、私マーク・ウォールバーグの顔はどうしてもダメだ。なんか好きになれない。
レグイザモをもっと出してくれればよかったのにー。


このあいだ、従姉から美味しい納豆をたくさんもらったので、今夜は納豆とセロリの炒飯を作りました。『世界のおいしいお米レシピ』通り、粉がつおかけて温泉卵のっけて。
他に、かぶ&紫大根のサラダと、牛肉とクレソンの黒酢炒め(ウー・ウェンさんレシピ)も。


デザートは、母が取り寄せた箱根「ちもと」の湯もち。
むちっと柔らかいお餅の中に小さい羊羹が入っていて、とっても美味しい。

そうそう、箱根の「ちもと」と軽井沢と都立大学の「ちもと」の関係を、このあいだ初めて知りました。どこも同じ名前で餅菓子で有名だから、気になっていたのです。
軽井沢が大元で、箱根と都立大はのれん分けされた店舗だそうですよ。


成人の日にはロマンポルノを

2009-01-13 23:28:44 | movie
ってことで、昨日もシネマヴェーラにて、ロマンポルノ二本立て鑑賞。
二本観られて1400円ですよ!嬉しい。

昨日のプログラムは、『レイプ25時 暴姦』と『黒薔薇昇天』。
岸田森&谷ナオミの『黒薔薇昇天』目当てでした。

『レイプ25時~』は、日々を退屈に過ごす若者が、ある強姦魔と行動を共にするうちに、次第に暴力に目覚めていく様を描いたもの。
油断して見ていると、最後の最後、身も凍る暴力描写に打ちのめされます。何となくコミカル要素担当なのかと思っていた登場人物たちが、あんな恐ろしい人たちだったとは。
死んだ男の歯をトンカチで砕いて…うぅ、これ以上は言えません。

そして『黒薔薇昇天』!!評判通り素晴らしかったです!
大阪弁で芸術論をひけらかすウザったい映画監督を演じる森さま、素敵です。
なんて魅力的な俳優さんなんだろう。
谷ナオミと芹明香、ふたりの対極的な肉体もまた美しく惚れ惚れしてしまいました。特に谷ナオミは、さすが体を美しく見せる技を知り尽くしている感じで、腰のくねらせ方とかに完成されたものを感じました。老人の体を舐め回す場面はエロすぎ!
岸田森と谷ナオミの濡れ場がキレイで切なくて、いままでロマンポルノの濡れ場は「おもろい」とか「哀しい」とかそういう目線で見てきたのだけど、この作品はほんとうっとりしてしまいました。

監督は、先日観た『悶絶!!どんでん返し』と同じ神代辰巳。
ところどころに垣間見えるユーモアのセンスやカット割りのセンスも抜群なのですが、選曲のセンスもいい!
「あたしゃ元々 山の手そだちよ でっかい御殿に住んでます」
という、ダウンタウンブギウギバンドの『買物ブギ』が絶妙のタイミングで入ってきて、かっこいいのなんの。

と、いまの映画では決して体験できない、ロマンポルノの予想不可能な猥雑世界にめろめろになっています。
シネマヴェーラでの上映はそろそろ終了だから、DVDでいろいろ観てみよっと。
谷ナオミのSMものも観なきゃ~。


ヘルボーイ!!

2009-01-11 12:56:05 | movie
『ヘルボーイ ゴールデンアーミー』を歌舞伎町にて鑑賞。
面白い!面白い!これは、ほんとに面白い!やっぱデル・トロいいわ!
私は、『パンズ・ラビリンス』よりこっちのほうがバカバカしくて好みです(『パンズ~』もいいんだけど、シリアスすぎて…)。

ジョン・ハートが少年時代のヘルボーイ(赤い!)に物語を語って聞かせる冒頭から、もう心をがっちりわしづかまれました。
そこからは、もうめくるめく悪夢世界の連続。やりたい放題だな~、と突き抜けている感じが良いです。
ジュール・ヴェルヌ的なスチームパンクやレトロフューチャーあり、ゴスあり、ジム・ヘンソン作品や『スター・ウォーズ』を思わせる部分もあったりして(というか、ヘルボーイ自体が『レジェンド』の魔王そっくりだし)、もろ私好みな要素がてんこ盛りな映画でした。

クリーチャーデザインが素晴らしくて、特にトゥースフェアリーのかわいらしさは尋常じゃない!本気で、かわいすぎて涙でそうになりました。2,3匹家で飼いたいです。
あと、物言う“おでき”もかわいい。
王子と王女もかっこいい。
トロールの闇市場の場面は、もう一回観たいなあ。

主人公がほんとバカで子供みたいな奴なので、途中思わず脱力する間抜けなシーンも多いんですが、それも含め、素晴らしいダークファンタジーでありました。
1を観ていない人にもおすすめです(主人公と発火女がデキてるって事実だけおさえとけば、普通に観られるはず)。


鑑賞後は、四ツ谷に移動して、大学の映画サークルの面々で新年会。
恐ろしく長い間会っていない方々にもお会いできて嬉しかった。
昨日はなんかみなさんいい顔をしていて、おめでたい話もちらほらあって、並んだみなさんの顔を見ているだけで幸せな気分になりました。私の大学時代は、学科よりも断然サークル活動のほうに重点が置かれていたので、サークルの人たち大好きなんです。
ある先輩に「ほんとタレ目だよね~」と久しぶりにタレ目を指摘されました。
そして別の先輩に「いまの流行顔はタレ目だよ!」と言われたのですが、ほんとでしょうか。タレ目顔、きてますか??
あ、あと、「髪型がちょっとジョン・レノンっぽい」とも言われました…。
あんなロン毛じゃないのに…。
いくらタレ目が流行でも、髪形がジョン・レノンじゃモテない気がします。

脳みそとろとろ

2009-01-05 18:36:55 | movie
まだ休み中だけど、ちょっとだけ出社。
ああ、脳が全然働いてない。
ひとつのことを片付けるのに、いつもの倍時間がかかってる気がする。

昨日一昨日は、家に溜まっているDVDを何本か観ました。
『バッド・テイスト』『マル秘 色情めす市場』『死霊のしたたり』、と脳みそ溶けそうなラインナップ。

『バッド・テイスト』はピーター・ジャクソン監督のデビュー作ですが、メイキング映像と併せて観たら…もう彼は神! あんたすごすぎるよ、ピーター!
監督、製作、脚本にとどまらず、主演(しかも二役)とスペシャルエフェクトも自分でやってしまうバイタリティ、発想力、器用さに、多いに刺激されました。
だって、宇宙人のマスクとかだけじゃなくて、銃まで自作って…すごい。
4年間無償で働き、キャストとスタッフを務めた友人たちと、彼らのために食料買いだめしたというご両親もすごいんですが。
おそらく両親の協力含め、恵まれた環境があったとは思うのだけど、それを最大限に活かして、最高にえげつない傑作を作ってしまった監督の才能は恐るべきものです。
しかも、撮影当時25歳!きゃー、負けてらんない!

DVDパッケージ裏に書いてあるうたい文句は、
「血! 内臓!! 肉!!! 脳髄!!!! 血管!!!!! 神経組織!!!!!! 全てをズタズタ・ボロボロにしまくるSFグロテスク・スプラッター・ホラー」。
いいな。こういうキャッチフレーズ付けられるような作品を作ってみたいです。


『マル秘 色情めす市場』は、田中登監督ファンの知人が「これは、買って損はない!」とすすめてくれたロマンポルノ。
身ひとつでたくましく生きる芹明香演じるヒロインの肢体と、釜ヶ崎という街の猥雑で掃き溜め感溢れる空気が強烈な作品でした。
セックスするとき常にだるそうなヒロインのふてぶてしさがものすごくて、たぶんこれポルノとしての役割は果たしてないんじゃないかと思いますが、映画としては素晴らしいです。
ダッチワイフ爆弾には仰天!
余談ですが、これを観たせいか、昨晩は自分がアダルトビデオに出演する、という夢をみました…。初めてだよ。初夢じゃなくてよかった、と心から思った。


『死霊のしたたり』は、死体蘇生もの。
こちらもドロドロのグチャグチャです。ホラーだけど怖くない、完全なるおふざけホラー。
首なし変態教授が、自分の体を操ってヒロインのカラダを舐め回したり、キツいジョーク満載で、「うえー~!」っと顔をしかめつつ楽しみました。
よくこんなこと思いつくよ。


あ、あと年末には、『突入せよ!あさま山荘事件』と、『ナルニア国物語第2章』も観ました。

『突入せよ!~』は、去年軽井沢に行ったので、なんとなく気になっていた映画でした。
役所広司って、やっぱり上手いのね。ゆるさとか真面目さとか、人間くささとか、そのあたりの配分が見事だった。普通の人間を演じるって難しいことだと思うのだけど。
危険な任務に志願したダメな感じの青年(演じるのは荒川良々!)の、「誰かがやらなきゃいけないんだよ。だから…俺でいいんだよ」っていうセリフが響きました。


『ナルニア~』は全く期待しておらず、父を殺した叔父に復讐って…もろハムレットじゃん、って思いながら観ていたのですが、後半にいくにつれどんどん面白くなっていき、最後は予期せず号泣!
一言で言うと、「男の子ってバカだわー。でも、一生懸命で素敵よね!」って映画です。あの男子ふたり&奔放な末っ子の面倒見る長女は大変!
そんなしっかり者で強がりな彼女が敵に囲まれたとき、バッチリのタイミングで王子がやってくるわけですよ、ど真ん中の王子スマイルで。あれは、惚れますね。そんなほのかな恋も切なくて、涙してしまいました。
あと、熊が可愛かったよ、熊。戦いの時“キャッ”って感じで目を覆ったり、わきで細かい演技をしてて(もちろんCG)、最後のほうは熊から目が離せませんでした。

ミラーズ

2009-01-03 01:55:24 | movie
今年初の劇場鑑賞映画は、アレクサンドル・アジャ監督の『ミラーズ』。
六本木ヒルズの映画館はガラガラでした。朝1番の回だったからかもですが、観客5人くらいしかいなかった。

想像以上に怖くて、観ながらブルブル震えたり、いやな汗かいたり…最初から最後まで緊張して観てました。
前にも書いたかもしれませんが、私は、音とか画面への突然の映り込みでドーンっと脅かされるのが苦手で。苦手というか、確実にビクッとびびってしまうので、つい薄目で見てしまうことも。
この映画は、そんな“ドーンっ系”と“ゾワゾワ系”(なーんかイヤな感じでゾクゾクする恐怖)手法、両方を巧みに使って怖がらせにくるんで、気が抜けません。
鏡を媒介して悪霊(?)が襲ってくるのですが、鏡や反射するもの(水面も危険)が常に画面のどこかにあるもんだから、いつなんどき怖いものがでてくるか油断できずハラハラ。

『ハイテンション』の衝撃には及ばないですが、面白かったです。
やっぱりアジャは、暴力やゴアのアイディア、撮り方が容赦なく、センスある。
あの妹の殺され方とか、普通考え付かないよ。
アンナの顔も怖すぎるし。

あと、舞台となった、廃墟デパート(しかも、病院の跡地に建てられている)の魅力も大きいでしょうね。美しくて禍々しくて最高です。

そしてラストシーンのかっこよさで、また評価が一段階アップ!
シビれました。
ホラーのラストは、後に苦味を残してくれるものが好き。

私と2歳しか違わない、イケメン若手監督のアジャ氏ですが、パンフ見たら…ちょっと太った??
次回作は『ピラニア』のリメイクか。どうなるんでしょう。
『ハイテンション』に続くオリジナルものも撮ってほしいけど。
(ちなみに『ミラーズ』は韓国映画が元ネタ)



ダイアリー・オブ・ザ・デッド

2008-11-16 23:16:11 | movie


昨日は、パスタ好きの人が家に来たのでパスタ2種作りました。
きのこ入りミートソースのフェトチーネ、ゴルゴンゾーラソースのペンネ、大麦入りミネストローネ、蒸しズッキーニとコーンのサラダ。すべて初めて作るレシピ。
若干テンパッていたため、中途半端な写真しか撮れなかった…。


夜は、ホラー友達さんと、昨日初日だった『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』観にいってきました!
ロメロゾンビの最新作です。

いままでのゾンビサーガとは趣の違う、POV撮影でリアルな現代世界を描いた実験作、といった感じ。
ざっくり言うと、ホラー映画を撮影していた学生たち&先生が突如ゾンビの恐怖にさらされ、自分たちの状況をビデオカメラで撮影しながら車で各地を逃げまわり、サバイバルを繰り広げる、という話です。

ゾンビ映画のお決まりである終末世界でむき出しになった人間のエゴや醜さ、絶望などを描きつつも、この作品がユニークなのは、個人発信の情報がネットを通して氾濫する、ウェブ時代ならではの“なれの果て”を描いたところ。

ゾンビがはびこり情報網も混乱を極める中、一般人たちが自分の撮ったゾンビ映像やらゾンビ対策法をネットにアップする。で、主人公たちも逃げながらYou Tubeとかチェックしてる。
そして彼らもまた「生存者のために」ということでドキュメンタリーを撮影し、その場で編集し、ネットにアップしていくのです。
(監視カメラの映像まで自分でダウンロードして編集してしまうんだから、すごい)

ほとんどがその学生たちが撮影した映像、という設定だから、ふつうの風景の中にいきなりゾンビが写りこんでくる、という、その“生”な感じがとても新鮮でよかったです。自分たちと同じ世界の物語であるというこが強く感じられたような。

しかし、素人が撮影した設定だけに、正直かったるさを感じる部分も多く、ナレーションも青臭く、いまいち監督のいいたいことが伝わりにくかった映画ではありました。
このジャンルを見慣れている人じゃないと、ちょっとキツいかも。


しっかし、ロメロ映画のゾンビは最高!美しい!ノロい!
いいのよねー、動きも死に方も。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のプリミティブなゾンビ再び。
ああ、ロメロのカメラの前でゾンビになってみたい。

あと、突如差し込まれるユーモア部分も素晴らしいです。
アーミッシュの老人・サミュエルが登場する場面は最高。笑える。

そしてもちろんゴア描写も良かったです。
硫酸(?)でゾンビの脳がちょっとずつ溶けていくとことか、顔がまっぷたつに切れるとことか、腸がデロデロって流れ出るとことか、粗め&暗めの映像でもいっさい手抜きなしの容赦ないゴアに感動。

なんにせよ、リアルタイムでロメロの新作が観られるということは、ほんとに幸せ。
ロメロさん、早く次のゾンビを見せてください!


ところで、いつの間にwii版『どうぶつの森』の発売日って発表されてたのですか?!
年内発売ってことしか知らなかったから、今日CM見てびっくり!11月20日発売って、もうすぐじゃん!
いそいでAmazonで予約しました。
うー、楽しみ。


オートマトン

2008-10-20 23:39:17 | movie


珍しく、朝から焼いたリンゴが食べたい気分だったので、リンゴのソテーを作ってみた。
といっても、バターでソテーして、シナモンシュガーかけてちょっと溶かすだけ。
さらにハチミツかけて食べたら美味かった。なんか秋の朝ごはんって感じだわー。
ああ、生クリームほしい。


それから掃除などを済ませ、渋谷イメージフォーラムに、クエイ兄弟の新作『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』を観に行きました。
その前に時間があったので、大好きなインテリアショップ『kino』と『オルネ・ド・フォイユ』に立ち寄ってお買い物。

『kino』では、きのこ型のアクセサリーケースを購入。アメリカのアンティークみたいです。ひとつここで大物を買おうか迷っているのだけど、決定は先に延ばすことに。
(写真の大きなきのこ2つは、渋谷パルコの『A2 COLLECTION』で見つけたもの)


『オルネ・ド・フォイユ』では、素敵なルームシューズを発見してしまった。ストラップシューズ型がツボです。ピンクのゴムもかわいらしい。しかも、内側がフェイクファーっぽく起毛してて、とってもあったかです。



そして劇場に戻って『ピアノチューナー~』観たわけですが…うーむ、眠くなるの覚悟で行ったのだけど、やっぱりちょっと寝た。
私、実は、昔から『ストリート・オブ・クロコダイル』(クエイ兄弟の代表作)があまり好きではありませんでした。
中学生の頃、世界のストップモーション・アニメーションのビデオを観まくっていたときに観ていたのですが、なんだかピンとこず。いま観たら、けっこういいじゃん、って思うのかもしれないですけどね。
でも、なんだかんだ、やっぱり気になる存在ではあったわけです、双子のコマ撮り師たちは。

今作は、テリー・ギリアムが製作総指揮を務めた、実写メインの作品。
幻想的なストーリーと、霧と光に彩られた映像、その完成された世界観はすごくて、かなりクオリティの高い作品だとは思うんだけど。
ナンセンスな設定と、人を煙にまくような台詞回しで、観ているこちらの脳内にも靄が立ちこめてきてしまい…。

お得意の人形を使ったアニメーション部分は、とても良かったです。
しかし、あえてなんでしょうが、あまりにもアニメーション部分が少なく、どうしてももったいないと思わずにはいられませんでした。
突如差し込まれるイメージとかで、とても気になるものがいくつかあったのですが、一瞬で消えてしまったりして。そういう意味でも、まさに夢のような映画でした。

これは、ほんとうにピタリと趣味が合う人じゃないと、なかなか楽しめないかもしれません。
っていっても、この作品を否定しているわけでは決してないので、誤解なきよう。
あそこまで濃厚な空気を、最初から最後まで一切薄めることなく表現しきった彼らの世界作りの腕に、深く感服しました。
“オートマトン”(自動装置、自動人形)という言葉が、呪文のように、いまも脳内を漂っています。


いまクエイ兄弟のプロフィールを見ていて初めて知ったのですが、映画『フリーダ』のガイコツアニメのシークエンスは、彼らが撮ったんですね!
あれ、かわいいですよね~。