川柳に 頬 ゆるむ

新聞の土曜日のあるコーナーに、川柳の投稿欄がある。
結構愛好家が多いようで、新聞社と読者を結ぶある意味では重要なツールになっている。
詩は書くのだが、短い川柳や俳句は挑戦はするが、難しい。

そんな思いの中で、新聞を見ていると、結構、きれいで、
なおかつ納得できるような洒落た時事問題を散りばめたものに出会う。

その一つ、この時期にふさわしいこんなものがあった。
「ふと思う桜を植えてくれた人」
そして、
「沖縄へ水と油が火に油」という二つの作品に目を奪われた。
始めの句は、まさにこの時期のもの、植えてくれた人、育ててくれた人、
下草刈りなど手入れをしてくれた人などいろんな思いが桜の花には詰まっている。
二つ目は、時事問題、タイムリーな話題を表現したもの。
菅官房長官が４日から沖縄を訪れ今日翁長知事と会談する。
タイミングのいい川柳だ。
短い文の中に,ギュッと思いが詰まっている。

川に柳と書いて川柳。
なぜ川柳というのか不思議だが、
川辺で風に揺れる柳のように世相を受け流すのかなあと思ったが、
実は柄井川柳という点者が付け句の独立性を重視したことから
柄井の撰によるもの「川柳点」と呼ばれ、
その後、詩そのものが川柳と呼ばれるようになったとか。
ちなみに点者とは優劣を判断するいわば判定者のこと。
世の判定者はごく普通の市民だ。