卑弥呼は男性だった

いつもの習慣は恐ろしいもの、新聞の読み方だ。１面をざっと見てその次には「ラテ欄」そして最終面の「社会欄」から,前に戻るように読み進む。最近は目の調子が悪くじっくりと読むことは少なくなったが、なるべく大きめの活字を拾い、読んでいく。そしてもちろん下欄の本の広告にも目をやる。

きょう注目したのは古代史関連の書だ。津田左右吉「古代史の研究」だ。「天照大神は男性であった」「大和へ東遷したのは神武天皇ではなくその祖父である」「憲法十七条は聖徳太子の作ではない」など古代史に多少の知識を持つ者にとってはおやと思わせるようなキャッチコピーということになる。新聞下段のかなりのスペースを取っての広告というから出版社も力を入れているようだ。

かつて皇室侮辱となり発禁処分を受けた歴史書との活字も躍る。まあ本屋でまずパラパラと見てみようかとＰRに誘われてそれに乗ってみようかという気になる。古代史の世界はこれぞという正解は中々見つからない。そこに出版社の販売戦略もあるのだろう。まずは覗いてみようと思った早朝のひとときだった。その意味では新聞広告への投資価値はあったのだろうなと思う。