cahors日記

美味しいものを求めて東へ西へ

フランス アルザスの旅 7 農家民宿

2010-10-17 | 旅(海外)
フェルベールさん手作りの美味しいランチを頂いた後は、

チーズの名前の由来となった、マンステール Mansterの街へ移動。



余談ですが、私達のバスの正面には、こんな表示が。

どこかの建設会社みたいです(笑)。



アルザスと言えば“コウノトリ”がシンボルとして知られています。

街のあちこちでこのようなコウノトリのレプリカが。



こちらは本物

屋根の上には、巣が作れるように、巣台が用意されています。



大きいものになると、なんと600㎏



この地の人々は、コウノトリは幸せをもたらす鳥として大切にしており、

子供に「ボクはどうして生まれたの?」と聞かれると「コウノトリが連れてきてくれたのよ」と答えるとか。



そして、弟や妹が欲しいときは、窓側に角砂糖を置いたらコウノトリが連れてくれるわよ・・と教えるそう。



ちなみに道路にいて、誤ってひいてしまった場合は、高い罰金が課されるらしい。



時にはコウノトリ渋滞もあるそうで。。。微笑ましい光景



マンステールは、こじんまりとした可愛らしい街でした。




散策は30分ほど。日曜日とあって、残念ながらほとんどのお店は閉まっています。



ショーウィンドウで我慢 食材屋さんに一同、目が釘付け。

大きさ違いや、クミン入り、クリームタイプなどマンステールにも色々。



可愛い~~アルザスの陶器は女の子好み!大きな鍋は、ベックオフ用。




紅茶缶の前には、日本のお茶パック発見




魅力的なお店が多くて、日曜日を避けて!また来てみたいと思いました。



さてさて、マンステールの街を後にして、本日の宿泊先に向かいます



Vallee de Munster マンステールの谷に位置する「Ferme-Auberge ROTHENBRUNNEN」に到着。

「Famille Jean-Claude」 LOCHERT 68380 SUNDERNACH ℡0389773308



標高1000mくらい。深い深い霧に包まれていて、辺りは一切見えません!

そして、寒い!想像以上に寒いー!!



フルム・オーベルジュとは、“農家民宿”を意味します。



アルザスのヴォージュ山脈では、春から秋にかけて豊かな牧草が広がります。

牛はそれを食べて質のいいミルクを出し、質のいいのチーズとなります。

夏の山小屋では、大量のチーズが造られますが、自家消費はとても無理。。。

ということで、残りのチーズを売り始めました。

そうなると、売るだけではなく、お料理をもてなし更に宿泊施設も備えたのが、

フルム・オーベルジュの始まり。約200年前のことです。

つまり、フルム・オーベルジュはチーズと地元の食材ありきのもの。

100年前には200軒あったがフルム・オーベルジュも、一時は約30軒まで減ったそう。

70年代にはなんとか80軒まで復活したが、地元以外の肉を使うなど、

本来の形ではないところもあったため、独自のルールを作り、現在は約50軒に落ち着いたらしい。

(その50軒全てが宿泊施設をもつわけではない。チーズ売り、レストランのみのところもある。)



こちらも家主Jean Claudeさんを中心に、牛を飼ってチーズやバターを造り、冬以外は、

民宿としてもてなしてくれています。



この日は、全員、誰かと相部屋。相方はくじ引きで決まりました。宿泊は今晩は私達一行のみのよう。



早速、他の部屋はどんな感じ~~?と偵察に。

二段ベットがある部屋も。



が、上に行くハシゴがないからこうやって行くしかないじゃんっという、Aジーの図。



私はKちゃんと一緒。結構広くて、当たりかもっなお部屋でした。




Kちゃんのベッドのシーツ類が可愛くて。。。なんか、IKEAっぽい




夕食までに、自由参加で牛の乳搾り見学もありましたが、あまりの外の寒さに断念



19時からは、お待ちかねの食事



ダイニングルームへ続くここには、いびきをかいて爆睡中のワンコ。




外は、この通り霧深く、神秘的な雰囲気。




それだけに、こちらは山小屋ならではの温かみを感じます。




日本人が来るということを聞きつけて、地元のチーズライターの方も同席されての食事。



私はビールで乾杯。アルザスはドイツのお隣ということで、ビールも多く飲まれています。




まずはスープ。野菜のポタージュ。




体が芯から温まるような、優しい素朴なスープ。とっても美味しい!




グリーンサラダ。

一種類のリーフオンリーのシンプルなものでしたが、味が濃くてシャキっとしていて嬉しい。




メインが大鍋で登場ベック・オフ




すごいボリューム

ベック・オフとは、アルザスの郷土料理で、白ワインに漬け込んだ肉とじゃがいもなどの野菜を、

オーブンで蒸し焼きした料理。



昔、忙しい主婦がこれを鍋ごとパン屋へ持っていき、


鍋と蓋の淵に残ったパン生地で封をして、かまどの片隅で火を通してもらっていたもの。



アルザスに来てみたかった大きな理由のひとつが、本場のベックオフを食べることだったので、

かなり感激した瞬間です



味付けは、塩中心で、豚肉の美味しいスープを吸ったジャガイモがいいお味。

アルザス料理、かなり好きかもーーー



食後は、デザートとチーズを頂きました。



もちろん自家製のチーズたち。奥はマンステール。

手前は、“バルカス Bargkass”という“山のチーズ”。



“Barg”が“山”で“kass”が“チーズ”。チーズ図鑑にも掲載あり。



この地方の酪農家はマンステールとこのバルカスを造っているところが多い。



ほんのり酸味のある素朴な味わい。細かな気泡が多くあります。







家主Jean Claudeさんが登場して食後酒どう?と。



地元のお酒。ミラベルのブランデー。アルコール度数・40度!

ミラベル Mirabelleは、プラムの一種。アルザスはミラベルの一大生産地。



喉が熱く感じるほどの強いお酒でした。



こちらは、りんどうの根っこのブランデー。

角砂糖をこれに浸しながらかじるのが、地元流だよとClaudeさんが教えてくれました。



翌日は、ここの工房でマンステール造りを見学します。



晴れるといいなぁ



つづく





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