SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

BARNEY KESSEL「THE POLL WINNERS RIDE AGAIN!」

2007年04月27日 | Guiter

いい大人が3人揃ってメリーゴーラウンドに乗っている。
しかもスーツにネクタイ、ちょっとは考えろよといいたくなるが、ジャズファンならこのちぐはぐさに酔えなくてはダメだ。
なぜ3人がこうまではしゃぎ回れるか。それは前作の「ザ・ポール・ウィナーズ」が大ヒットしたために、この続編が作られたからだ。まぁ、笑いが止まらないといったところ。

このポール・ウィナーズという言葉はここから一般的になったようだが、正確には1957年度の[ダウンビート]、[メトロノーム]、[プレイボーイ]各誌における人気投票を総なめにした3人によるユニットを差している。だから前作もポール・ウィナーズの「ポール」と、3人が持つ「棒(ポール)」を引っかけたアルバムジャケットになっていたわけだが、今回もそのアイデアを踏襲して、「支柱(ポール)」のあるメリーゴーラウンドをアルバムの写真に選んだのだ。
因みにこの第2作目もヒットしたために3作目(Poll Winners Three!)も作られた。但しここでは「棒(ポール)」を持つというジャケットにはなっていない。単純に飽きたのか、もうこれで終わりということなのか、ちょっと残念ではあった。
しかしこんなに続編が作られたというケースは、ジャズ界に限らず音楽界を広く見渡してもあまり例のないことだと思う。それくらいこの3人によるユニットは魅力的だったのだ。

主役のバーニー・ケッセルのギターは軽快だ。この軽さが楽しさの源となっていて、ここにシェリー・マンとレイ・ブラウンの的確なサポートが絡み合う。聴いていると身体が自然と動き出すのを感じる。どの曲もいいが、個人的には6曲目の「When the Red, Red Robin Comes Bob, Bob, Bobbin' Along」や、7曲目の「Foreign Intrigue」なんかは大好きだ。
何だか気分がうきうきしてくるような楽しいジャズの典型的な作品である。

※訂正:このシリーズ、4作目もありました。買わなきゃ...。