SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

ROB VAN BAVEL TRIO 「JUST FOR YOU」

2007年04月18日 | Piano/keyboard

セロニアス・モンクの作った「In walked Bud」、この曲を聴けばもう充分だ。
聴きたい曲がたった一曲だけでも買う価値のあるアルバムは数多くある。これはその典型例である。
他の曲が悪いわけではない、この曲が良すぎるのだ。

それにしてもセロニアス・モンクという人は才能に溢れた人だ。彼の演奏を毎日聴こうなどとは絶対に思わないが、彼の作った曲なら毎日聴いてもいい。色々なプレーヤーの演奏を聴き比べてみるのも楽しみの一つだ。
因みにこの曲を演奏したモンクのアルバムの中では、ヴォーカル入りの「Underground」が私のお気に入り。
彼の作った曲といえば、「Straight, No Chaser」「Ruby, My Dear」「'Round Midnight」「Blue Monk」などどれをとっても名曲の数々で、それぞれのメロディを覚えるだけでジャズを聴く楽しみが確実に増すのでお試しあれ。

さてデビューアルバム(88年)のトップにこの曲を持ってきたロフ・ヴァン・バベルもなかなかのセンスだ。
というのもこの「In walked Bud」という曲は、これほど乗りのいい曲であるにもかかわらず、これまで著名なプレーヤーに取り上げられる機会が少なかったからだ。なぜかは知らない。この曲以外は1曲を除いて、全てロフ・ヴァン・バベルのオリジナルで固められている。
彼の作る曲も悪くない。だがモンクの域に達するまではもう一皮剥ける必要がある。