国家安全保障会議(日本版NSC)が参議院の委員会を通って参議院の本会議で可決しそうです。 このNSCとセットで秘密保護法案が自民、公明、みんな、維新によって衆議院の特別委員会で可決されそうです。
この秘密保護法案に対する公聴会が福島で開催され全員が反対を表明したことが新聞にでていました。 浪江の馬場町長は「SPEEDI」の情報が適切に公開されず町民の避難に生かされなかった。 国民が求めているのは秘密ではなく情報公開だ。 と訴えました。 悲惨な原発震災と避難生活を体験した町長ならではの切実な訴えです。 国や県までもこれらの避難に欠かせない重要な情報を隠した挙句に適切な助言もせず各自治体にまかせっきりのなかで避難民は各地を右往左往する結果を招き多くの犠牲者を出しました。 そんな経験から、参加者の全員がこの秘密保護法案に反対したのも当然のことでした。
このような情報統制のなかでも身分不詳の人たちが自治体や避難所の人々にこの場所は危険なので直ちに避難場所を移動するように促していたことが朝日新聞の「プロメテウスの罠」のなかで紹介されています。 真偽は不明ですが、おそらく米軍ー>自衛隊->警察・消防関係と伝わった情報だろうと思われます。 事故後米軍は100Km以遠に退避、その後120Km以遠まで退避しました。 軍隊ですらそうなのですから私たち住民もそうすべき事態だったのです。 そうならなかったのは偶然が重なって放射能の拡散がおさえられたからです。 もしあの時秘密保護法があったらどうなっていたでしょう。 わずかに漏れてきたこんな情報さえ完全に止まっていたのではないでしょうか。 米軍の動きや情報はいつでも機密情報でしょう。 もらした自衛官は10年の懲役です。 なぜ逮捕されたのかも不明なままに。 この法案では何が秘密なのかは秘密事項を決める人にしかわからないからです。 チェック機関は総理大臣が長を務める「第三者委員会」というのですからあきれるほかありません。 担当大臣の森さんは弁護士だったのでは?
国民、住民の財産や命を守る政府や自治体が自分たちの都合で隠していることは今でも数多く、情報公開が叫ばれたのもそのためです。 正しい情報が知らされなければ民主主義は成り立ちません。
先日のブログにも載せましたが、相馬市の震災がれきの仮焼却炉で除染廃棄物の焼却が行われようとしている問題で、10月の9日~12日にかけて行われた焼却試験が行われるやこれまで公表してきた焼却炉の放射能情報や周辺の空間線量のデータが隠されてしまいました。 住民には煙突の測定結果が「ND」だったので来年1月から本格焼却を始めます。というお知らせです。 焼却試験で安全が確認されたのならなんでこれまで公表していたデータをことさら隠すのでしょう。 しかもデータの公表は導入時に住民に約束していたことなのです。 民主的であるはずの行政はこんなことすら隠すのですから、法的に裏づけされたらどんなことになるでしょう。
米軍と行動を共にするには最低限の条件として押し付けられようとしているのでしょうがとんでもないはなしではありませんか。