2011.07.27 国の原発対応に満身の怒り - 児玉龍彦
すこし日にちがたってしまいましたが、去る７月２７日に開催された衆議院厚生労働委員会に参考人として発言した東大先端科学技術センター長の児玉龍彦教授が原発事故に対する政治の怠慢を満身の怒りをもって糾弾していました。
児玉教授は南相馬市に入って実際に除染活動を指導したりしながら現地での具体的な活動を通して国の無策ぶりに憤りを募らせていたと思われます。 とくに教授はアイソトープの専門家で内部被曝に詳しく、ある東大教授が「プルトニウムは飲んでも大丈夫です」といった発言をとりあげ内部被曝を理解しない「とんでもない間違った発言」だと批判しました。
内部被曝は低線量でも放射能物質によって集まるところが決まっていてそれがガン抑制遺伝子を傷つけ２０年３０年という時間をかけてガンが作られていくメカニズムを説明し、チェルノブイリの例では前立腺除去手術を受けた患者５００名の膀胱の分析から増殖性上皮ガンが発見されたこと、そしてその患者たちの被曝は尿中に６ベクレル／リットルという低レベルだったこと、ところが福島のお母さんの母乳から２～１３ベクレルの放射能が７名から検出される事態がおきていることを警告しています。
今緊急にすべき対策として３点をあげています。
① 最新の技術を駆使して食品や環境の放射線測定を行うこと
② 子供を守るための法律を直ちに整備すること
③ 土壌の除染対策を民間の力を活用して研究、推進すること
今の法律は今回のように大量の放射能が広範囲にばら撒かれることなどは想定しておらず校庭など除染した土砂の置き場さえ決められないような状況です。 権力闘争にかまけている時間はないのです。 是非この動画をご覧ください。 この動画には続きもあって、委員の質問に答える内容も大変興味深いものです。