無精髭

無精者の日記です

ヤマトシジミチョウに異変・・・つづき 非汚染食物で回復?

2014-11-26 19:00:57 | 日記

 前回のつづきです。  放射能に汚染されたヤマトシジミの生存率が落ちたり、奇形が発生していたことに前回はふれました。

 琉球大学のメンバーはさらにこれが放射線被ばくの影響かどうかヤマトシジミに放射線をあてた実験を行い、生存率が被曝線量に応じて低下していることや、福島で起きたような形態異常率が高くなっていることがわかりました。

 さらにメンバーは世代を超えて被曝の影響が出るのか、食べ物による内部被ばくの影響も調べています。  結論は放射能に汚染された食草(カタバミ)を食べたチョウは摂取量が少量でも生物学的影響が出ること、影響が継世代的であることが分かったといいます。

 具体的には比較的低線量の沖縄・宇部市・熱海市・柏市が生存率が高く、次に広野町・本宮市が同じくらい、飯館村山間部・平野部・郡山市・福島市と比較的高線量の地域で生存率がさがってくるというように分かれました。 F1世代(子供)の結果をまとめると、汚染食物を与えると、異常率・死亡率が特定の値までは線量に応じて上昇します。 それを超えると、死亡率が横ばいか、やや下がり、ハネのサイズが小さくなる傾向があることがわかりました。

 次世代への影響はF1が本宮市、郡山市のどちらのエサを食べていても、F2(孫)が沖縄のエサ(低線量)を食べると生存率が非常に高くなり約77パーセントから90パーセントが生き残りました。
 しかし親が沖縄県の食草を食べていても郡山市の食草を食べた子供、または2世代続けて郡山市の食草を食べた場合の生存率はそれぞれ、20,9%、21,2%にとどまりました。 2世代続けて郡山市の食草を食べて育った場合は、生存率が0,8%しかないという結果になりました。

 また生育状況をハネのサイズでみると親も子も郡山市の食草を食べた場合と本宮市の食草を食べた場合のオスとメスどちらも明らかに生育状況が悪いことがわかりました。
 セシウム134と137の値を単純に加算してみますと非常に高い相関を示しました。 

 死亡率と摂取セシウムの関係は一定以上で飽和する傾向があり、3割程度は相当高いセシウム量に耐えうるようです。 全部死ぬというわけではないようです。 飯館のカタバミを食べても3割は生き残るということです。 このような生存に関する多様性が自然選択による進化につながって、最終的には耐性個体群を生み出す可能性を示しているのではないかということです。 しかし生き残った3割の成虫群は飛ぶ様子がとてももたもたしていたようです。  これらを異常とカウントすると汚染度の高い食物を食べたヤマトシジミはほぼ100%異常にカウントされるのではないか。

 主要なところを抜書きしましたが、是非「DAYS」11月号を読んでください。  人間ばかりでなく自然は大きく傷つけられてしまいました。  この影響は今後も長い間幾世代にもわたって引き継がれて行くことでしょう。  私たちは注意深くこの自然環境の変化を見守っていく必要があります。

 

  下記シンポジウムが開催されます。 上記のヤマトシジミの研究も報告されます。

 <<飯舘村   放射能エコロジー研究会シンポジウム in 福島>>
       

      日時:2014年12月7日(日)11:00~17:10
      場所:福島県青少年会館 大研修室 (収容人数約200名)
      参加費:無料 (どなたでもご参加いただけます)
      参加申込:当日受付可 Web事前参加登録歓迎(登録はこちら
      ※受付の混雑緩和のため、事前参加登録にご協力ください。

  本シンポジウムの開催にあたっては、「公益財団法人大和証券福祉財団 平成26年度「第4回災害時ボランティア活動助成」の予算を使用しています。

※詳細につきましては、チラシ(PDFファイル)をご覧下さい。

プログラム

<開会あいさつ> 11:00-11:05

<第1部> 11:10-12:30  放射能の生物・生態影響
座長: 小澤祥司

◆汚染地域におけるヤマトシジミの異常率の推移(2011-2013)
大瀧丈二/琉球大学
◆放射線汚染地域のため池に棲むコイの健康状態
鈴木譲/元東京大学
◆放射線被曝によるサルへの影響
羽山伸一/日本獣医生命科学大学

質疑応答

<昼食休憩> 12:30-13:30

<第2部> 13:30-14:20  放射能汚染の実態解明と除染
座長:菅井益郎/國學院大學

◆飯舘村農林地の汚染と飯舘・浪江・山木屋の住宅内の放射能汚染の実態(除染後の評価)
糸長浩司/日本大学
◆飯舘村や浪江町赤宇木での放射能汚染調査の報告
今中哲二/京都大学

質疑応答

<休憩> 14:20-14:30

<第3部> 14:30-17:10  補償と生活再建の道を考える
 座長: 糸長浩司/日本大学

◆飯舘村民の避難生活と生活再建意向
浦上健司/エコロジー・アーキスケープ、糸長研究室
◆補償と生活再建への思い
長谷川健一/飯舘村民、杉下初男/飯舘村民、市澤秀耕/飯舘村民、國分富夫/原発事故被害者相双の会
◆原発事故におけるADRの意味と展望
保田行雄/弁護士

討論

 

主催:飯舘村放射能エコロジー研究会/共催:NPO 法人エコロジー・アーキスケープ
協力団体:飯舘村後方支援チーム、京都大学原子炉実験所原子力安全研究グループ、原子力資料情報室、原発事故被害者相双の会、国際環境NGO FoEジャパン、市民エネルギー研究所、日本大学生物資源科学部糸長研究室、BIOCITY、ふぇみん婦人民主クラブ、福島から祝島へ~こども保養プロジェクトの会、福島の子どもたちとともに・湘南の会、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター家田研究室
協賛団体:認定NPO法人自然環境復元協会

 


ヤマトシジミチョウに異変・・・低線量被曝で奇形

2014-11-25 07:40:18 | 日記

 写真はヤマトシジミチョウという青森以南に広く分布している蝶です。
琉球大学理学部分子生理学研究室のメンバーが2011年の原発事故以降3年間にわたり放射能汚染が生物に与える影響を調査研究しており、月刊誌「DAYS」の11月号に掲載されました。

 記事によればメンバーは福島県の郡山市、いわき市、広野町、本宮市、福島市、茨城県つくば市、水戸市の7地点で5月と9月の2回づつチョウを捕り放射線量の測定と、チョウの形態異常をしらべました。 すると広野町では11年の秋時点で子供の世代で異常率が98%でほとんどの個体が蛹で死ぬか、成虫になっても形態的異常を持つかだったそうです。

 この異常は原発から120km以上離れたつくば市では少なく原発から80km以内になると異常率は高くなっていました。 また形態異常ばかりでなく成長の遅れや生存率の低下も見られました。 


安倍首相御乱心! 民主主義の破壊者

2014-11-22 07:06:47 | 日記

 昨日ついに衆議院が解散され、12月2日公示14日投票となりました。

 理由は消費増税8%->10%を1年半先延ばしする変更を国民に問うというものです。
国民生活におおきく影響する消費税なので変更するのであれば国民に聞かねばならないというのです。

 おやおや、秘密保護法や集団的自衛権、原発再稼働など国民の過半数が反対し、これまでの歴代政権の政策、日本の平和主義を大きく変更するときには、国民の大きな声にさえ全く聞く耳をもたなかった安倍さんが、すでに民主党など野党とも合意ができている消費増税について、しかも景気判断で実施することになっているものをいったい誰に判断を問うというのでしょう。

 自民党は先の福島県知事選においてはすでに自民党福島県連が擁立を決めていた元日銀福島支店長の鉢村健氏を認めず、すでに連合福島や民主、社民などが支持を決めていた内堀副知事への鞍替えを指示したのです。 こんなことはこれまでなかったことです。  結局自民党が選んだのは「福島県をどうするか」ということではなく「自民党が負けないため」の一点だけで、自民党福島県連の意思を踏みにじったのです。

 この暴挙は結局のところ安倍自民党は国民の民意などどうでも、安倍さんの思想・思いが実現できればいいということなのでしょう。  民主主義の一番大切な国民が政策を選択するチャンスに争点をぼかす・なくすことで選挙を無意味なものにし、政治から国民を遠ざけています。  これは目の前の選挙のプラスにはなっても自らの存在基盤であるところの民主主義を大きく傷つけているのです。  民主主義の頂点を具現する総理大臣自身が民主主義の破壊者となっていてはいずれまた暗い専制政治がやってくるでしょう。 

 

                                       河北新報より転載

  アベノミクスはひたすら富裕層・大企業に奉仕する政策です。  安倍ノミクスのおかげで億万長者(古い言い方ですねぇ~)は2割以上増加、一方で年収200万円以下のワーキングプアは30万人の増加、正規雇用は20万人の減少です。  それでもまだまだ足りないと大企業減税を実施し中小企業の税金を殖やそうとしています。  非正規労働を殖やし、経営者がいつでも従業員の首切りができる法案や、時間外労働をしてもお金は出さなくてもいい法案まで提案しているのです。  日銀はせっせとお金を大量に市場に投入して、お金の価値を下げて物価を上げ、実質賃金を下げ、大企業にだけは史上最高益をプレゼントしています。  これがアベノミクスのすべてです。  安倍さんが恐ろしいのはやってることとは真逆のことを平気で公言することです。いわく「賃金を上げてください。」、「みなさんの生活はかならずよくなります。」、「原発事故は完全に我々のコントロール下にあります」、「積極的平和外交です。」 

 安倍さんはつねづね道徳教育の必要性を主張し学校教育にも導入しました。  自身の不道徳に反省してのことでしょうか。  「平成の民主主義の破壊者」、「平和憲法日本」の破壊者として道徳の、あるいは歴史の教科書に掲載される日がこないことを祈るばかりです。

 


中村城跡(馬陵城)が見ごろです

2014-11-14 00:11:43 | 日記

 どうですか、きれいでしょう!

 ここは相馬神社の裏手のモミジです。
もっともこんなに真っ赤な紅葉を見たければ晴れた日の午前中でしょう。
この日は8時40分頃でしょうか。 朝日が照らし出した葉を裏から透かして見ています。

 場所は下の写真の本堂の屋根の上に少し見えてる赤い部分です。

 ここは紅葉が一番遅い赤橋付近です。 まだ青い葉が目立ちますが、もうすぐでしょう。

 

 こちらは赤橋の反対側、神社の西の登り口黒橋付近です。  ここも見どころなのですが今年は暖かいせいか今一つです。  黒い木の幹と紅葉のコントラストが美しいところなのですが、あえてお堀跡と昨年だったかに新築された公衆トイレを入れてみました。

 

 


自動車大手中間決算5社が純利益最高= 安倍吸血鬼内閣の成果

2014-11-07 07:28:01 | 日記

 タイミングよく朝日に自動車大手の中間決算が出ました。  5社が最高の純利益を計上しました。

 しかし記事には「国内景気引っ張れず」とあります。 国内の自動車関連企業の業績が振るわないのです。 国民の経済力低下で国内販売が減少し、中小零細企業は円安で原材料価格の上昇や、電気・オイル価格の上昇などでダメージを受けているからです。

 国内の主要産業の業績が国民の生活向上に役立たない経済状況は社会にとって深刻です。  働いて挙げた成果が報われない、成果は大企業に、負担は大企業を支える中小企業や国民に降りかかるのでは、士気が上がらず経済は衰退していくでしょう。

 そもそもお金は社会の生産物の取引、国民への分配を手助けするための道具です。  資本主義経済では、ものの値段の上下(利益)によって需給を調整するものです。  貨幣ももともとはそれ自体に価値がある貴金属の「金」でした。  経済の発展や戦争経済のなかで無価値な不換紙幣に置き換えられました。  政府はいくらでも印刷すれば貨幣を生み出せるようになったのですが原理は変わりません。  生産がついていかなければいくら紙幣を印刷したところで紙幣価値が落ちていくだけで結局生産量をこえるわけにはいかないのです。  日銀がいろいろ操作して貨幣価値をいじるのは資本主義経済の基本的な需給調整作用を阻害し、最終的に経済に悪影響を及ぼします。 一方資本主義には持って生まれた大病、恐慌があるために時の政府は「大きな政府」、と「小さな政府」の間でゆれてきました。  手を加えないと大病になり、加えすぎると機能不全を起こすのです。  今はカジノ資本主義といわれるほど利益至上主義へと暴走をはじめており、資本主義経済のマイナス面ばかりが目立ってきました。 そんな中での安倍政権です。  経済を握る日銀総裁、報道を握るNHK、法の番人内閣法制局など意中の人物で固めた安倍政権は、自ら政策の自動修正機能の要所を潰してしまいました。 こちらも暴走政権です。  自然はその存続のために実に巧妙な仕掛けを作っています。 どんな生物、植物にも必ず天敵がいるのです。  ある植物が異常増殖すると、その天敵がいつの間にか増え始め、いずれもとのバランスに戻るのです。 このバランス、多様性こそが安定的発展の要点なのではないでしょうか。  敵は自分を滅ぼすものではなく、安定的に生存させるための調整機関なのです。   敵が死滅したときは自らが滅亡するときです。