無精髭

無精者の日記です

笑えない中国の情報隠蔽

2011-07-28 23:14:28 | 日記

 中国の高速鉄道で悲惨な事故が起こってしまいました。   驚いたのは事故で高架線路から落ちた機関車を直ちに現場に大穴を掘って埋めてしまったことでした。  当局者にしてみれば無かったことにしたかったのでしょうが、これはあまりに露骨で遺族をはじめ多くの批判のなかですぐに掘り出さざるを得なくなったようです。  この高速鉄道に関しては当初より世界の高速列車はじめ鉄道技術の寄せ集めで、安全上の問題が指摘されていたものでいずれ遠からずこのような事故が発生することは各国の技術者が危惧していたものです。

 「え~さすが中国、やることが違うわ」 などと笑っている場合ではありません。   同じことがこの日本でも起こっているのですから。   原発震災で福島第一発電所の1~3号機は原発事故では最悪といわれているメルトダウンが起こっていたのに私たちがそのことを知ったのは事故から何十日たっていたでしょう。   もしあのとき水蒸気爆発でもしていたらどんなに悲惨な状態になっていたか知れません。   それこそ何十万人単位の命が危機的状況におかれていたにもかかわらず、政府や東電はだんまりを決め込んで誤った情報を流し続けていたのです。   もちろんマスコミも同様に国民を騙し続けました。   民主主義の国だったはずのこの日本で、未曾有の原発震災に直面しながらその真実を知らされないままに私たちは右往左往せざるを得ませんでした。   避難にもっとも重要な放射能の拡散情報さえ隠されていた事実をみれば中国の当局者の仕業のほうが分かりやすいだけかわいげがあります。   情報も技術も持ちながら国民の生命を省みないその姿勢は結局のところ被曝をどうしようもないほど拡散し、日がたつにつれてますます収集がつかなくなっています。   汚染稲藁による牛肉の汚染は全国規模でひろがり、汚染腐葉土の拡散によって農作物の汚染は広範にひろがってしまいました。   問題の根本的な原因は原発震災への対策が「国民の命をまもる」という本来の大目的を忘れているところにあります。   政府や地方自治体、東電のやっていることはパニック防止の御旗のもといかに国民をだまし、被曝させようかということばかりです。  市や町で除染活動に立ち上がっているのに汚染された土の処分も決められずに足の引っ張り合いの権力闘争にうつつを抜かしています。   諸外国から見たら中国同様に漫画的にみえているにちがいありません。    


相馬野馬追いを撮る

2011-07-26 21:38:59 | 日記

    今年の総大将は相馬行胤氏

      相馬中村神社の巫女さん

         う~ん 本物だ~

 7月23日 恒例の相馬野馬追いが大震災を乗り越え今年も開催されました。
私は3年ほど前から甲冑競馬に魅せられて毎年写真を撮りに出かけています。  甲冑競馬はさすがに人気が高くアマチュアからプロのカメラマンまで競馬コースを埋め尽くします。  孫にもカメラをもたせたところ大喜びで毎年一緒に写真撮りに来るようになりました。

 例年だと初日に行列を見て中日に原町の雲雀ヶ原で甲冑競馬や旗捕りをみて、その夜は小高の火祭りで花火を観るという盛りだくさんのスケジュールで、写真を撮るにもそれぞれのシーンで楽しみがありますが、今年は残念ながら行列のみで我慢するほかありません。  

 

 


雄国沼へ登って日光キスゲをみる

2011-07-18 22:06:27 | 日記

  桧原湖湖畔からの登山道は緑がいっぱい

  雄国沼は少々満開時期を過ぎたニッコウキスゲが

 先週の日曜日に妻と友人3人で雄国沼に日光キスゲをみに行ってきました。  雄国は頂上付近までバスで行ける(このシーズンのみ)のですが、それではつまらないので桧原湖側からミニ登山(約70分)することに。  天気予報では当日は雨の降る確率が高かったのですが幸いにしてどんどん快方に向かい、帰り際に雷雨の気配がありましたがなんとかもってくれました。

 登山道は樹木に覆われとても気分良く登ることが出来たのですが、歳のせいか結構疲れました。  山小屋近くに小さな滝があったので空になったペットボトルに水を汲んで飲んだのですが、後で調べたら喜多方市でも放射線量がわりと高かったのでもしかしたら滝の清水も汚染されていたかも知れません (^^;

 ニッコウキスゲはもうすでに盛りはすぎていたもののまだまだいっぱい咲き誇っていて行った甲斐がありました。  木道は以前よりすっかり整備されていたのですが、原発事故のせいか人の数は少なくゆっくり楽しめました。

 それにしてもこの頃明らかになった牛の汚染の広がり、日本中が汚染されてしまいます。
この原因は政府の甘い判断にあることは明らかです。  福島県ばかりか県境を接する周辺の県、更には遠く離れた地域まで汚染が広がっているのに、自治体は少しでも発表する線量を低くしようと躍起だし、政府も汚染地域を小さく見せようとしています。  自治体も政府も最も大切な仕事は住民・国民の健康をまもることです。 基本的な立場をはっきりとここに据えなければ、大量の放射能が撒き散らされたこの日本で安全に生活することはできません。

 広範囲に汚染されたことを前提にどう被曝量を減らしていくのか、精密に生活空間や農地、生産物を測定し公表しなければ、知らないうちに国中が汚染されるのは時間の問題でしょう。
今、国や県に頼らず子供たちの生活エリヤを除染する動きが強まっています。  実際に生活空間の測定結果をみると公表されている放射線量が0.2μSV/h程度でも、放射能が溜まりやすい側溝や草地などでは数倍から数十倍の値を示す場所が少なくないことが私の住む町の広報などでも明らかにされています。  今一番大事なことは身の回りの線量の高い場所を特定し除染すること、国や県はこの除染作業を支援し、汚染土の処理に道筋をつけることです。

 それにしてもどこへ行っても放射能に付きまとわれる悲しさ、これほどの広範な被害をもたらす原発はすべて廃炉にしなければこの美しい自然も、おいしい清水をも諦めなければなりません。  今日本にあるすべての原発から100kmの円を描いたらどれだけの土地がこの円から逃れられるでしょう。  しかも汚染はこの円の中にすら留まらないことが今度の事故が証明しています。  これだけのリスクを背負っても原発にこだわる理由があるのでしょうか。

 

 

 


おいおい!おかしいのはどっちだ

2011-07-15 22:59:55 | 日記

 菅首相がストレステストを打ち出したことや「脱原発」を目指す考えを表明したことにマスコミはいっせいに批判を繰り返しています。  またかと思うのは私だけでしょうか?  今福島では原発の地元大熊町をはじめ双葉町、富岡町、楢葉町、浪江町、広野町など私自身長年暮らした懐かしい思い出が染み込んだ地域がもはや人間が住めない環境にされてしまいました。  いや福島ばかりかお茶の汚染や最近では牛肉の汚染が全国に広がっています。  こんなに広範な被害を及ぼした原発震災を経験しながらも政治や財界は原発を守ろうと必死のように見えます。  電力不足を喧伝し熱中症で倒れたニュースを流す、確かに電気が止まったら各方面に大変な影響が出るのは間違いの無い事実ではあるのですが、ここは冷静によく考えてほしいのです。  今年は例年より10日以上も早く梅雨あけし、毎日30度を越す猛暑が続いています。  原発の多くは止まっており、火力発電所も震災の被害を受けて止まったものもある中で、報道されている電力使用率は80%台かもっとも高くても90%に届いたかどうか。  

 なんのことは無い、事実はこれほど厳しい状況の中でも電力の供給は足りているということを事実が証明しているではないですか。   田中優さんが言ってる様に電力を最も消費する三条件は、①平日 ②気温が30度を超え ③午後2時から4時 ・・・・記憶は怪しいが大体こんなところ・・・だということが電力が公表した資料から明らかになっています。  この条件以外では供給量は十二分に足りているのです。  私たちは今電力の側から言えばかなり厳しい条件の中で、連日30度越えの猛暑の中でも間に合っているではないですか。  

 自然エネルギーは不安定で原子力に代替しえないと宣伝されていますが、具体的に電力が不足しそうな三条件を考えたら解決策は簡単です。  天気が悪いと発電力が大幅に落ちてしまう太陽光発電ですが、気温が30度を越すような暑い日は晴れているに決まっています。  太陽電池は最大限がんばって発電してくれるはずです。  それぞれの屋根に太陽電池を載せればエアコンの消費電力位は十分に発電してくれます。  (平均的な家庭の太陽光発電装置の発電能力は3000W エアコンは平均で1200W程度と言われています。  この電力は家庭の電力消費量の約半分、残りの1/4は冷蔵庫ということなので、3000Wもあればエアコンをがんがんかけても自家発電で十分ということになります。  
 田中優さんはもっと簡単な解決法を提起しています。  それは電力料金の体系を変えればすぐに解決できるということです。  現在の料金体系では電力は使えば使うほど料金が安くなるようになっています。  省エネ技術が世界に抜きん出て進んでいる日本ですが、この省エネ技術に資金を導入して節電しても財政的には節約にならないのです。  なぜなら電力消費量が減れば料金が相対的に値上がりし、節約効果を食ってしまうのです。  資金を投入しても財政効果が得られなければ企業はわざわざ省エネ対策などに乗り出すはずがありません。
電力を使えば使うほど単位料金が高くなる料金制度に変えればたちどころに企業は省エネ対策を実施し、電力不足の問題はクリアーできてしまうというわけです。  LED照明に見られるように従来の電力の1/3で従来の明るさを実現できるのです。  しかも寿命は半永久というのですからいいことずくめ、痛いのはその値段が高いことです。 節電効果がこの値段と見合うならば企業はLED照明を導入するでしょう。  

 誰が考えても自明なことがなんだかんだと屁理屈をつけて、まともな発言をしている菅総理を引き摺り下ろすことばかりに躍起となっている政界にはあきれるばかりです。  もういい加減に電力資金と手を切ったほうがいいのではないでしょうか。   お茶も飲めない、牛肉も食べられない、水はペットボトル、子供は外で遊べない、何万・何十万という人々が故郷を追われるような悲惨な被害と、電力を使い放題消費する快楽果たして釣り合うことなのかよくよく考えねばなりません。   何の改善も無いままに原発の安全宣言をするなどとはもってのほかです。  原発震災を経験した私たちは「知事抹殺」のような恐ろしい政・財・官のたくらみに組することはできません。

 


原発依存症に罹患した首長たち

2011-07-04 20:24:26 | 日記

         額紫陽花 中村城跡にて

 佐賀県の玄海原発の定期点検後の再稼動について玄海町長が受け入れを表明したそうです。   経産大臣の説得と九州電力の要請に応える形で受け入れをきめました。

 経済産業大臣は「安全な原発は再開する」と言っていますが、いったい何が安全なのか全く理解できません。  福島原発事故の収束がいつになるのか見通しも立たない中でなぜ再開などということが出来るのでしょう。  福島原発事故では原発の耐震性が問題になりました。  震度6強の地震で送電線が破壊され外部電源はすべて喪失しました。  急遽派遣された数十台もの電源車も役に立ったのは僅かに1台だけと言われています。  その後の震度5程度の余震でさえ宮城の女川原発、青森の大間原発などで電源喪失しあわや第二の福島になるところでした。  武田邦彦教授が言った通りに(耐震設計どおりに)100%原発は壊れたのです。 玄海原発だけは設計が違うのでしょうか。  福島原発事故を受けての非常用発電機の補強や津波対策などの応急処置だけでも2年はかかると言われているのに早々と玄海原発の再稼動を要請する大臣、受け入れ姿勢の佐賀県知事、玄海町長は福島の避難民や広範な放射能汚染に苦しむ住民の現状をいったいどう見ているのでしょう。

 福島原発事故が起こる前に福島ではプルサーマル導入をめぐって長い議論がありました。  原発をめぐって度々発生した数々の事故とそれに伴う情報隠し、原子力安全保安院による内部告発潰し隠匿などによって当時の佐藤栄佐久福島県知事はこのような国の対応や電力のやり方に、このままでは県民の生命財産を守れないと国(経産省)や電力と真っ向から議論を挑んでいました。  しかしこのとき地元町村は(双葉、大熊、富岡、楢葉、広野)は県に対してプルサーマル早期受け入れを陳情しておりました。   長期にわたる莫大な東電の札束攻勢に原発依存症という恐ろしい病に犯されていたのです。  しかも双葉町などは町財政が破綻し町長の報酬さえ支払えないほどに疲弊しているのです。   まさに東電は地元自治体にとっては疫病神なのです。  佐藤栄佐久知事は国家権力の毒牙にかかり失脚、そしてついに今度の大惨事が起きてしまいました。  地元住民ばかりでなくほぼ福島県全域が放射能に汚染され、多くの住民が先祖代々の土地を追われ家も家族さえばらばらにされてしまいました。

 もう一度考えて欲しいのです。  原発の稼動と今度の被害と釣り合いが取れるのでしょうか?  原発からこぼれ落ちる金で町が県が繁栄するのでしょうか?  原発が自然環境を守れるのでしょうか。   福島ばかりか日本中に撒き散らされた放射性セシウムは30年たってやっと半分になり60年目に1/4になり90年たって1/8なのです。  4号機の爆発で明らかになったように、使用済み燃料でさえ永久に冷却し続ける必要があるのです。  プルトニウムにいたっては半減期が2万年を越えます。  原発を続ける限りこれらの莫大な量の死の灰を増やし続け永遠に冷却しながら安全に管理し続ける必要があります。  自然エネルギーは高くつくなどと宣伝されていますが、原発システム全体をまともに計算したらいかに高額な買い物であるかは明らかです。  何万年もの先まで計算できないから経費に入れないという全く無責任な態度です。  冷静に考えれば誰にも結論は明らかです。   経産省やマスコミの宣伝に惑わされること無く原発におさらばしようではありませんか。