ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

きょうもフォーン。

2008年08月20日 | blog

やっぱりニホンのメイカーでものづくりをしているので、メイド・イン・ジャパンには、誇りを持ちたいとおもっています。
以前は欧州車とかが好きだったんですが、いまは国産車に乗っています。
洋モノに変にカブれないで、ニホンのいいところ、いいものを、積極的に使ってゆきたい。

そんななか、iPhoneというのはつくづく、ひさびさにガツンと来た「洋モノ」のプロダクトです。

GUIというのは画面遷移が深いので、どうしても作り手の考え方、操作についての思想を感じることになります。ハードウエア以上に、作り手のコンセプトに直接触れやすい。
そうして「この人」の考えを感じると、つくづくニホンで慣れ親しんだ感触ではないなぁ とおもいます。
すごく楽しいし、すごく正しくて、強く、骨太なのだけれど、割り切りもばっさりしています。

ニホンの「こういう人」が、すごく繊細な要素を、薄く薄く何層も積み重ねて!できているのに対して、「この人」はものすごく骨太な骨格に、すこし雑で、でもすごくきれいな肌が乗ってるカンジ。

うまく言えないな。まだ。

どういうプロセスで開発したのかなぁ。

なんかニホンの場合、最初は尖ったアイデアを、作り込みながらていねいにネガ潰しをして、「商品に足る仕様」に仕上げてゆくのだけれど、そういう「ネガ潰し」、「突っ込み避けのお札」、みたいなべクトルの開発じゃなかっただろう。ということだけは確かだなぁ。

GUI開発にはどうしても人手が多くかかるので、船頭多くして船がどっか行っちゃいがち。ハードデザインは場合によっては少人数でできるので、少人数(あるいは個人)の鋭さが出る場合があるけれど、GUIの場合は難しい。

iPhoneの開発はすごく少数精鋭だったのかな。きっとそうでしょうね。