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セイタカアワダチソウ・3~果実

 先日、上野動物園でキリンの赤ちゃんが37年振りに誕生したというニュースがあった。今年のNHK大河ドラマは『麒麟がくる』なのでタイミングが良い。是非元気に育って欲しいものだ。
 そもそも“麒麟”とは中国神話に出てくる伝説上の霊獣で、鳥類の“鳳凰”と対にされている。龍に似た顔に、牛の尾と馬の蹄を持ち頭に角がある。古来は“麒”一字で表されていたが、のちに“麟”の字が加わった。また“麒”を雄、“麟”を雌とすることもある。
 さて平成3年(1991年)に刊行された小野不由美著のファンタジー小説『魔性の子』が、その後『月の影 影の海』(1992年)から始まる『十二国記』としてシリーズ化され、2002年にはNHKテレビアニメにもなり文庫本売り上げのシリーズ累計は1,000万部を突破している。シリーズ当初は年少向けとして刊行されたため私はこのシリーズは全く知らず、最近、本屋で平置きされているのを見て存在を知った。
 『魔性の子』は現世界を舞台としたホラー小説だが、『月の影 影の海』は中国風異世界を舞台にしたファンタジー小説で、『精霊の守り人』や『ロード・オブ・ザ・リング』などにも通じるものがある。シリーズは昨年11月で14作まで発刊されており、まだ完結していない。
 物語は、異世界に12の国があり天の意思を受けて誕生した“麒麟”がそれぞれの国の“王”を選び、その“王”は不老不死となり“麒麟”と力を合わせて天の定めに従って国を統治する。“王”が天意に背いて治世が乱れると“麒麟”は病み、“王”が改めなければ“麒麟”は死に“王”も死ぬ。“王”が不在になると国が乱れ妖魔が跋扈することになる。そして天がまた新たな“麒麟”を誕生させ新しい“王”が選ばれる。治世が良ければ“王”は何百年も生き続ける。この異世界は日本(蓬莱)と繋がっており、稀に起こる大嵐によって“麒麟”や“王”が異なる世界に行き来する。『魔性の子』の主人公は普通の男子高校生だったが実は異世界の“麒麟”であり、『月の影 影の海』の主人公の女子高校生は異世界に流れて“王”になった。内容は決して年少向けではなく、人が生きることとは? 信じることとは? など骨太なテーマが隠されていて大人が読んでも十分に楽しめる。
 写真はキク科アキノキリンソウ属の「セイタカアワダチソウ(背高泡立草)」。晩秋に花を咲かせ花後に冠毛のある痩果を作る。一時、花粉症の元凶という濡れ衣を着せられたがセイタカアワダチソウは虫媒花であり花粉症とは無関係。
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マルバキンゴジカ

 アオイ科キンゴジカ属の「マルバキンゴジカ(丸葉金午時花)」。熱帯アメリカ原産で、写真は東京薬科大学薬草園の温室で見たもの。昨年秋に中山地区の農道でキンゴジカを見ていたので、比較のために撮っておいた。名前の通りキンゴジカに比べてその葉はずいぶん丸い。
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