自民党大勝の夜

　総選挙の日曜日だというのに大阪出張。

　夜は京橋で飲んでいました。

　大阪には東京と同じ名前の町がいくつかある。日本橋、京橋…。東京の日本橋はにほんばし、大阪のはにっぽんばしだそうです。

　大阪の京橋は、開高健の「日本三文オペラ」の舞台、旧陸軍工廠の跡地のそばだとか。今は飲み屋街になっていて、東京で言えば神田か新橋か。サラリーマン相手の町ですから、日曜日は少し寂しい。

　飲み始めたときは、すでに選挙の大勢は決していました。

　自民大勝、民主惨敗。

　ここ大阪に限っていうと、維新の嵐が吹き荒れていて、小選挙区はほとんど、橋本率いる維新の会が制圧したもようです。

　私は期日前投票をしなかったため、棄権ということになりました。

　ところで東京人にとって大阪のメニューはなかなか難しい。大阪では、東京で見かけないメニューを好んで選ぶのですが、今回は「豚平焼き」というのを頼んでみました。

　おつきあいいただいた大阪人の解説では、豚肉のお好み焼きということでしたが、お好み焼きというよりは、豚のオムレツという感じ。

　おでんの九種盛り合わせは、大根、ちくわ、卵のようなお馴染みの具に混じって、鶏か豚の内臓っぽいくし刺しが入っていました。

　東京の場合、おでんの具は、卵を除いて、ちくわ、つみれ、すじ、ボールなど魚の練り物系で統一されている。

　私の妻は島根出身ですが、おでんに関しては関西系のようで、牛すじの入らないおでんは物足りないといいます。私にとって牛すじはなくてもいい、というかむしろないほうがいい。

　私の好きなものは、ちくあぶなのですが、これが大阪にはないらしい。

　二軒目は、ちょっとレトロなホルモン焼きの店に入りました。「生ビール１９０円」の看板につられて入ったのですが、１９０円は時間限定で、必ずしも安い店ではなかった。

　卓上の炭火コンロでホルモンをつつきながら、政局を論じました（嘘）。

　東京では猪瀬氏が記録的な大勝を収めたとのこと。次期首相は安倍で決まり。

　中国と韓国は、右翼政権に対する批判を強めるでしょう。安倍氏は、慰安婦に関する「河野談話」を否定するといっていましたから、再び慰安婦がホットイシューになりそうです。

　前回の民主大勝もそうですが、今回の自民の歴史的大勝利も、小選挙区制のなせるわざ。

　実際の支持率とかけ離れた議席数が出る制度は、政権交代が起きやすいので面白い半面、恐くもあります。

　しばらくは政局を見守りましょう。