韓国の文化人で、元文化省初代長官(大臣)の李御寧(イ・オリョン)氏が亡くなったそうです。享年88歳。
氏が、日本語で書いた『「縮み」志向の日本人』(1982年、学生社刊)は、日本でベストセラーになり、その後韓国語にも翻訳されました。
私はこの本を1992年に講談社文庫版で読みました。
韓国に関係する仕事を始めていた私は、そのころ、日本で出ている韓国・朝鮮関連の本を手当たり次第に読んでいましたが、本書はその中の一冊でした。
韓国人が書いた小説や文化論には、あまり面白いものがなかった中で、本書は出色の本でした。
従来、ともすれば西洋文化との対比でのみ語られていた日本文化について、韓国人の立場から、独特な視点で分析していました。
植民地統治期の日本に対する批判や糾弾があまり見られないのも、珍しかった。金容雲とか金両基のような独善的な文化的優越意識も、それほど強くない。
日本人の読者を対象に、日本語で書かれた本であることも関係しているのでしょう。
今も、講談社学術文庫で手に入るようですね。
ご冥福をお祈りします。
氏が、日本語で書いた『「縮み」志向の日本人』(1982年、学生社刊)は、日本でベストセラーになり、その後韓国語にも翻訳されました。
私はこの本を1992年に講談社文庫版で読みました。
韓国に関係する仕事を始めていた私は、そのころ、日本で出ている韓国・朝鮮関連の本を手当たり次第に読んでいましたが、本書はその中の一冊でした。
韓国人が書いた小説や文化論には、あまり面白いものがなかった中で、本書は出色の本でした。
従来、ともすれば西洋文化との対比でのみ語られていた日本文化について、韓国人の立場から、独特な視点で分析していました。
植民地統治期の日本に対する批判や糾弾があまり見られないのも、珍しかった。金容雲とか金両基のような独善的な文化的優越意識も、それほど強くない。
日本人の読者を対象に、日本語で書かれた本であることも関係しているのでしょう。
今も、講談社学術文庫で手に入るようですね。
ご冥福をお祈りします。
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