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Duran Duran、待望のニューアルバムをリリース!

僕の大好きなDuran Duranが約6年ぶりの最新スタジオアルバム、『Future Past』に10/22にリリースした。リードシングル「Invisible」は少し前から話題となっていたが、通算15枚目のアルバムが満を持してついに登場である。2015年にリリースされた前作『Paper Gods』がかなりの傑作だったので、今回もリリース前から相当楽しみにしていた。



Duran Duranと言えば、僕が高校生だった80年代からBritish Invasionを代表するバンドであり、常に先鋭のアートと最新テクノロジーを駆使しながら新しい“POP”を鳴らしてきたレジェンドバンドである。バンドと言っても、サイモン、ジョン、ロジャー、アンディー、ニックのイケメン5人はまさにアイドル的な人気を誇っていた。現在はアンディーが抜けて、サイモン、ジョン、ニック、ロジャーの4名となっているが、40年近く経った今でも、その変わらないPOPな”Duran Duranらしい”オシャレなサウンドは健在で、第一線で活躍していることが本当に奇蹟的であり、感無量である。



最近、Duran Duranのアルバムジャケットのデザインが何だかイマイチだ。せっかくオシャレなサウンドなのに、もう少しジャケットにも拘って欲しいものだが、前作『Paper Gods』もかなりチープなデザインであった。そして、今回の『Future Past』も正直イマイチなジャケットである。



アルバム『Future Past』に収録されているのは下記12曲。
1) Invisible
2) All of You
3) Give It All Up (feat. Tove Lo)
4) Anniversary
5) Future Past
6) Beautiful Lies
7) Tonight United
8) Wing
9) Nothing Less
10)Hammerhead (feat. Ivorian Doll)
11)More Joy! (feat. CHAI)
12)Falling (feat. Mike Garson)

リードシングルの「Invisible」は、Duran Duran らしいサウンドではあるが、弾けるPOPというよりは、やや影のある暗い実験的な曲。2曲目の『All Of You』は特にサビの部分が如何にもDuran Duran的なサウンドで思わず“ホッと”してしまう。3曲目の『Give It All Up』は冒頭のサウンドが、往年の名曲『Save a Prayer』にも少し似ていて、これもまた聴いてニヤリとしてしまう1曲だ。



4曲目の『Anniversary』は、僕がこのアルバムで一番好きな曲だ。とてもキャッチーなシンセサウンドに心地良いビート。そして40年近く経った今でも変わらない、サイモンの伸びのあるボーカル。サビは『Paper Gods』のアルバムでも多投していた響きで、まさに最高のDuran Duranサウンドに仕上がっている。なせこの曲を先行シングルにしなかったのか不思議なくらい良い曲だ。



5曲目のアルバムタイトル曲『Future Past』は、静かで美しく、ドリーミーなサウンド。Duran Duran印のバラードと言える。6曲目の『Beautiful Lies』は、どちらかと言えばPet Shop Boys的なシンセ打ち込みサウンド。7曲目の『Tonight United』は、このアルバムで2番目に好きな曲。やはりニックによるシンセサウンドが素晴らしいのと、サビのNah、Nahnah Nah~というサイモンのボーカルがとてもキャッチーで耳に残る。



8曲目の『Wing』は、なかなか秀逸なバラード。9曲目の『Nothing Less』もスケール感のある美しいシンセで始まり、サビはかなり独特で異色な1曲。10曲目の『Hammerhead』は大人っぽい1曲。11曲目の『More Joy!』は冒頭に日本のガールズバンドChaiによる日本語がサンプリングで少し入って面白い。サビに向かって次第にDuran Duran的なPOPサウンドに昇華して行く。最後12曲目の『Falling』は、美しいピアノで始まるジャズ風なバラードでアルバムは締めくくられる。



プロデューサーとして名を連ねるのは、フランツ・フェルディナンドやテンプルズらのリミックスを手がけてきたDJ/プロデューサー、エロル・アルカンに、大御所ジョルジオ・モロダー、そして前作でもタッグを組んだマーク・ロンソン。またスペシャルゲストとしてブラーのグレアム・コクソンがギターで参加しているほか、デヴィッド・ボウイでおなじみのキーボード奏者マイク・ガーソン、さらにはゲストヴォーカリストとしてリッケ・リー、日本からはガールズバンドのCHAIが参加しているのも興味深い。



アルバムの総括として、まずまず新作としては悪くないし、個々に優れた曲も多く収録されているように思う。ただ、残念ながら、アルバム全体を通したキャッチーさ、インパクト、スケール感という意味では、前作『Paper Gods』には一歩及ばない。また、前作からのシングル『Pressure Off』に匹敵する名曲までは今回到達していないように思う。



しかし、今回のアルバムが悪いというわけでは決してない。むしろアルバムタイトルが示す通り、自分たちの過去を受け入れ、そして未来を見据えて行きながら、今を生きているスナップショットとして良いアルバムが届いたと思う。特にこのコロナ禍でニューアルバムを制作し、ファンに届けてくれたことに感謝したいし、そもそもDuran Duranの新作を聴くことが出来るというのは何とも幸せなことである。そして、繰り返しになるが、全盛期の80年代と全く変わらない歌唱力を誇るサイモンのボーカルにはただただ感動してしまう。普通サイモンの歳になれば、歌唱力も衰えて当然なのだが、全く年齢を感じさせない若々しいボーカルは今回も健在だ。

今回のアルバムは、何度も聴いていると段々とその素晴らしさが染みてくるタイプのアルバムだと思うので、暫くはヘビロテで楽しみたい!
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