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懐かしのロボットアニメ、“六神合体ゴッドマーズ”!

皆さんは『六神合体ゴッドマーズ』というアニメを覚えているだろうか?



1981年10月から1年以上放映された人気ロボットアニメなのだが、僕の大好きで尊敬する漫画家、横山光輝のマンガ、『マーズ』を原作に、設定を大幅に変えて製作されたアニメ作品。その前に放送されていた“太陽の使者 鉄人28号”と同じスタッフが手鰍ッた。横山光輝原作の『マーズ』もかなり面白い超能力者マンガで、『バビル2世』の流れを組む作品であったが、原作の基本設定を一部残しながらも、全く新しい秀逸なアニメ作品となった。



ちょうど先日、この『六神合体ゴッドマーズ』の米国版ブルーレイをネットで8,000円くらいという破格の値段で入手することが出来た。米国版と言っても音声はオリジナルの日本語で、英語字幕があるのだが、これも設定変更で消せるので、日本のブルーレイと比べても全く遜色無いのだ。しかもこのブルーレイには、六神合体ゴッドマーズのテレビ放映全64話に加え、映画版、そしてOVA(オリジナルビデオアニメ)映画までも収録し、まさにマーズ作品を2枚のブルーレイで完全網羅している。これでこの価格は日本版ではありえなかったので、何ともお得である。



『六神合体ゴッドマーズ』は、基本ロボットアニメなので、本来ロボットのおもちゃなども含め、子供をターゲットにしている筈だったが、当時そのあまりにも子供アニメ離れしたドラマチックな物語設定により、ロボットアニメとしては珍しく、熱狂的な女性ファンを多く獲得した初めてのロボットアニメとして、先駆的な作品であったのだ。



まずは物語を少しご紹介しておこう。全宇宙の支配を狙うギシン星・ズール皇帝が、その魔の手を地球に伸ばしていた。地球を守るクラッシャー隊の一人として活動していた明神タケルは超能力に目覚めズール皇帝に立ち向かうが、戦いの中でタケルが実は赤ん坊の時にズール皇帝により地球を破壊すべく送り込まれたギシン星人“マーズ”であったという衝撃の出生秘密を知ることになり、地球人だと思っていた自分のアイデンティティーを見失い、苦悩する。



一方、自分にはギシン星に双子の兄マーグがいることも知ることとなるが、マーグがマーズを密かに助けようとしていたことがズール皇帝に見破られてしまい、やがてズールに囚われて洗脳されてしまい、マーズと戦うことでしか生き続けられないというあまりにも悲しい運命を背負うこととなる。



この何とも切ない兄弟対決と兄弟愛が色濃く描かれ、ロボットアニメの枠を超えて、何ともドラマチックで切ない人間ドラマが繰り広げられる展開に。そして女性を虜にしたのがこのマーグの存在。マーズもかなりのイケメンで人気だったのだが、マーグがまた今でいう王子様系の美男子であり、マーズとの兄弟愛を描いた内容でマーグ人気が爆発し、マーグが第19話で亡くなってしまうと、ファンから物凄い反響があったことでも有名。まさにSNSなどが無い時代に、炎上してしまうような事象が起きたというのはアニメ業界初の出来ごとだったのではないだろうか。ファンに向けたマーグの葬儀イベントなども開催され、そしてファンの署名活動により、なんと映画化までが実現してしまったのだから、当時の女性ファン、今でいう腐女子パワーは凄いものがあった。



全64話にも実は裏話があり、当初は25話、半年くらいで終了する予定だったのだが、異常なマーグブームなどもあって人気も高かった為、1年超放送が延長され、結局ギシン星編(25話分)、マルメロ星編(26話分)、地球編(13話)という3部構成、全64話にまで拡張したのだ。



そして、見ていて鮮明に思い出したのは、ロゼという美しい女性戦士。当初は洗脳されたマーグを支える副官として登場し、ズールに絶対服従の立場であったが、マーグの死後は、マーグの仇としてマーズの命を狙う。しかし、マーズの愛と優しさを知り、ズールの冷酷さを改めて直面する中で次第にマーズに惹かれていき、最終的にはマーズを愛するようになる。このマーズとロゼの恋愛も、当時子供ながらドキドキしたものだ。今見ても何だか興奮してしまう展開である。





そして、ロゼは今見ても可愛い!その何ともセクシーなユニフォームは制服フェチじゃなくとも刺激的である。当初ツンデレであったのが、次第にマーズに心を惹かれ女性らしくなって行くが、当時はまさに理想の女性はこんなイメージだと確実に小学生の僕に刷り込まれたのではないかと思うが、そのせいで今見てもやっぱり可愛いと思ってしまう。マーズとロゼの愛情が次第に芽生えて行く過程はもどかしくも爽やかで、改めて当時の斬新さには驚かされる。





今回、ブルーレイを購入し一気に纏めて視聴したのだが、何とも懐かしく、当時夢中でテレビを見ていた小学6年生、中学1年生当時を思い出してしまった。映画も前売り券を買って、友達と渋谷に見に行ったのを今でも思い出す。実に37年ぶりに見た『六神合体ゴッドマーズ』は懐かしいだけでは無く、逆にどこか新しいものを見たような新鮮さもあって、思い切り楽しむことが出来た。

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