blue deco design lab

“マイクロハウス”を研究中!

最近、“マイクロハウス”というものにハマっている。
マイクロハウスとは、その言葉通り、“小さな家”という意味だが、業界ではスモールハウス、モバイルハウスなど様々な呼び方がされており、欧米では総称としては“タイニーハウス”などと呼ばれている模様。



僕は元々建築デザインに物凄く興味を持っており、自宅を建てた時も”blue deco”という基本コンセプトをデザインし、ある程度思い通りの家を建てることが出来た。ところが我が家では、現在全く有効活用していない庭のスペースがあるのだが、ワンちゃんのきなこも家族の仲間入りをしたことだし、この庭をもう少し楽しめるようにしたいと考え出したことから始まった。しかも、この庭をただキレイに整備するだけでは無く、庭スペースに自宅の“離れ”的なものを作ったら面白いかも、と思ったところから発想し、色々と考えてながら調べている内に“マイクロハウス”を知ることになったのだ。折角土地付き一戸建てを持っているのだ、自分の敷地内をクリエイティブに使うのはとても良いと思うし、今後単純に家をリフォームするだけでは無く、“離れ”として作るのも夢があって面白い。

更に色々とネットで調べている内に、Yadokari.netという、スモールハウスのプロデュースや施工などを手鰍ッ、メディアでの仕鰍ッやイベントなども行っている会社のサイトを発見。世界の様々なマイクロハウス商品が紹介されており、今後もっと色々なコンセプト増えるのではないかと思うと、何だかワクワクしてしまった。

マイクロハウスを持つ目的も様々であり、プチ別荘として自宅とは異なる場所(例えば海辺や森の中等)に置いて活用する人もいれば、自宅の“離れ”として独立した部屋を、僕の発想のように自宅の庭/敷地内に設けるケースも多く、その用途も離れ的な書斎や趣味の部屋、子供の遊び部屋(プレイハウス)、ペットとの居住/遊び空間、物置など様々。日本でも人々のライフスタイルが多様化する中で、自由になれるプチ空間としてのマイクロハウスに注目が集まっているのだ。

この中で幾つかの分類を紹介したい。

1) プレハブ物置型
一番簡易的なものとしては少し大きめのプレハブ物置が種類も豊富で、物置メーカーから色々な商品が販売されている。価格も安いものは50万円くらいからあり、大きさによって価格も高くなるが、価格的にもこなれており、一番抵抗無く購入しやすいだろう。ただ、残念ながら元々物置は実用性重視にてデザインセンスには乏しく、見た目“物置”というものが多い。しかし、その中でも近年はスタイリッシュな物置も出始めているようなので、今後更に進化するタイプとして注目したい。



2) コンテナ型
次に注目しているのはコンテナ型のマイクロハウス。コンテナと言えば、これまでは主に商業目的(簡易オフィスやカフェ等)が中心であった。しかし、近年むしろコンテナの無機質なスタイリッシュさを武器にして、20フィートのコンテナ利用で4.5坪、約8畳の部屋にし、色やレイアウトにバリエーションを加えながらスタイリッシュなデザインに加工したものが出ている。なかなか刺激的ではあるのだが、コンテナ毎そのまま運ぶので、設置における搬入経路などで制約を受けるケースもあり、また輸送コストもそれなりにかかりそうである。



3) ユニット/キット型
他には組み立て式のキットハウスなどもあり、調べていたところ、基本最小ユニットをベースにユニットを追加して行くことで拡張出来るAzito (アジト)という名のオシャレなマイクロハウスも存在しているようだ。また、材料などをキットで買って自分で組み立てるもの等、DIY的な楽しさのある商品も出回っている。中には東急ハンズが手鰍ッるドーム状のマイクロハウスもあってこのタイプはバリエーションも豊富だ。



4) カスタムデザイン型
コンテナやプレハブの物置だと、どうしてもユニットとしての“箱”のような形状が多くなってしまうが、中には丸みを帯びたカプセルのようなデザインや、完全カスタム品のような斬新なものも世界には多く存在する。見た目とてもカッコいいし、そのデザイン性には物凄く惹かれるが、価格はどうしても高くなってしまうだろう。究極のスタイリッシュな“離れ”を作るのであれば、このような選択肢もあるかと。



ユニークな事例 1) Ecocapsule
このカスタムデザイン型の中に、特にユニークなものがあるので紹介したい。“Ecocapsule(エコカプセル)”という、スロバキアのデザイン会社が開発したマイクロハウスで、ソーラーパネルを設置して自立した電源供給設計となっている。まさに巨大カプセルのような流線形状が斬新。トレーラーでの牽引が可能なデザインなので、キャンピングカーにも近い発想。中は簡易キッチン、トイレ、デスク、ベッドなど最低限のものが実にコンパクトに纏まっていて、太陽光からのエネルギー供給に加え、雨水を溜めて生活用水とする仕組みも環境に優しい設計で凄く面白いコンセプトだ。今年から世界からの注文を受け付けるようだ。



ユニークな事例2) Smart Playhouse
スペインのバルセロナにあるベンチャーで、Smart Playhouseという会社がある。デザインがかなり斬新な子供部屋(プレイハウス)を開発・製造しているようだが、何種類かある子供専用のプレイルームスペースが用意されており、とてもオシャレで、子供だけに使わせるのは勿体無いくらい(笑)。サイズはやや小さめなので、大人には少々キツイかもしれないが。



マイクロハウスは、そのクリエイティブなデザインを色々と見ているだけで単純にワクワクしてしまうし、ブランド/ネーミングも色々工夫があって面白い。Ecocapsule、MicroPOD, OfficePOD、Azito (アジト)、Kobaco (小箱)、キューブ, マイクロコテージ、Kibako (木箱)、プチ離れ、コンテナハウス、スモール隠れ家、等々。これだけ見ていても、マイクロハウスの魅力的な世界が広がって行くのがわかる。

建築デザインに興味がある僕にとって、マイクロハウスはまさにそのエッセンスを“凝縮した”ものだ。サイズ的にも凝縮されているが、魅力も凝縮されているからとても素敵に感じられるのかもしれない。また、ある意味色々と遊び心を持ってフレキシブルに冒険出来るという意味で、実用性に加えて、モックアップ/模型的な面白さも兼ね備えていると言える。

我が家(blue deco)の建設は一大プロジェクトではあったが、模型では無く、本物の家を作る経験を先に知ってしまったわけだが、2003年12月に家が完成してから、もう既に12年が過ぎてしまった。いずれ我が家もリフォームや、きなこが若い内に何とか手付かずの庭を有効活用したいと思っているので、マイクロハウスに就いても色々と勉強して検討出来たらと思う。庭に面した娘の部屋から、庭を介した離れとしてマイクロハウス的な小さな小屋を庭に置ければとても面白いと思うが、使い道は家族間で色々と揉めそうである(笑)。
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