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友人を亡くすということ

ニューヨークで過ごしたハイスクール時代、
土曜日だけ補習校と呼ばれる日本人学校に
通っていたが、その頃の友人が先週帰らぬ人となった。
享年42歳。僕と同い年での死である。
若くはないとは言え、まだ亡くなるには早過ぎる
年齢である。

彼はとても豪快な性格で、いつもリーダーシップを発揮。
学校の人気者であった。しかし、豪快な性格の裏で、
色々なことに気を配る繊細な一面もある奴だった。

彼も僕も当時空手をやっていて、
補習校の休み時間には決まって
校庭の芝生で戦っていたものだ。
彼のキックが腹をかすめ、すかさず僕も回し蹴りで応戦する。
空手を通じて、彼とのコミュニケーションを図っていた。

お互い日本に帰国後は、慶応義塾大学に入ったが、
学部なども違った為、会う機会はそれ以降減ってしまい、
彼はやがて電通に就職。その性格に電通がとても
似合っているように思えて、入社を聞いた時は
思わず笑ってしまったのを今でも良く覚えている。

社会人になってからは、疎遠になってしまい、
一昨年の補習校仲間の同窓会にも出席出来ず、
会うチャンスを逸していたが、彼が体調を崩し、
入院したと聞いたのは昨年の年末であった。
なかなかお見舞いに行けず、気になっていたが、
手術をして一時かなり回復したと聞いたので安心していた。
なので、まさか無情にも訃報が届いてしまうとは。

そして、今日は彼の葬儀と告別式に参列。
トレードマークであった不敵な笑いを浮かべる
彼の遺影を見て、思わず涙がこみ上げてきた。

とても美しい奥様は、きっと長い看病と
彼を失った悲しみで心が張り裂けそうな筈なのに、
立派な立ち振る舞いで参列者に気を配り、
その気丈な態度にはとても感銘を受けた。

人間いつかは死ぬわけだが、
友人のあまりにも早い死に直面し、
とても大きなショックを受けた。
そして改めて健康でいることの大切さ、
生きているうちにすべきこと等について
改めて色々と考えさせられた。

告別式の最後に、出身大学である慶応義塾の塾歌を
現役体育会応援指導部主将とOB等による大合唱で送り出したが、
僕も久しぶりに塾歌を聴いて、彼との思い出が蘇り、
思わず涙がまた込み上げてきた。

見よ
風に鳴るわが旗を
新潮寄するあかつきの
嵐の中にはためきて
文化の護りたからかに
貫き樹てし誇りあり
樹てんかな この旗を
強く雄々しく樹てんかな
あゝわが義塾
慶應 慶應 慶應

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