カレーの余韻 ( θ Θ θ ) ノ

2007年8月13日スタート
カレーをメインに、和洋折衷数多の料理の話題を。立食いそば屋さんのカレー、大好きです。

【インドカレー】インド定食ターリー屋・西新宿本店(新宿)

2011年03月24日 23時39分58秒 | インドカリー








西新宿というのは、カレー好きにとってはある種理想的な街だったりします。Googleで「西新宿 カレー」と検索してみれば、インドカレーから金沢カレー、リーズナブルなスタンドカレー、創作カレーなど、和洋折衷とは言わないまでも、一通りのカテゴリーのカレー屋がバランス良く点在するエリアだということが分かります。

その中のインドカレー部門を受け持つのが、この『ターリー屋』というお店。
新宿を中心にチェーン・FC展開を行なう、我らが日本人経営によるインドカレー店で、TVや雑誌などで採り上げられているのをしばしば目にします。今回はここでカレーを頂くことにします。

訪店したのは16:00過ぎという、思い切り中途半端な時間。一般的なインド料理店ではランチタイムが終了し、ディナータイムに向けての中休みに入っている時間帯ですが、ありがたいことにこちらの西新宿本店は、ココイチなんかのカレーチェーンのように、終日同じ値段でカレーを食べさせてくれるのです。自分のような、仕事の都合上で決まった時間にランチが摂れない人間にはありがたいことのこの上ありません。

「インド定食屋」を謳うだけに、セットメニューが豊富です。
カレー2種にナンorライス、目玉焼き、ヨーグルトがセットになった「ターリー屋定食」
カレー1種にナンorライス、ヨーグルトがセットになった「インドカレー定食」
カレー2種にナンorライス、ヨーグルトがセットになった「2色カレー定食」
カレー3種にナンorライス、ヨーグルトがセットになった「3色カレー定食」
カレー2種にタンドリー3種、ナンorライス、ヨーグルトがセットになった「タンドーリ定食」
などなど。

ほぼ「インドカレー定食」で決まりかけていたのですが、さらにメニューを見やれば、「キーマカツカレー定食」なる文字を発見。「インドカレー屋でカツカレー?」と思わず我が目を疑ってしまいましたが、見返してみてもやはり「キーマカツカレー定食」の文字がしっかりとメニュー上に踊っています。初訪店の店だし、たまには少し変わったカレーを食べてみるのも面白い(というか、スタンドカレーやカレー専門店では至って普通のメニューなんですけどね)ということで、この「キーマカツカレー定食」なるメニューをオーダーすることにしました。

待つことしばしでカレー到着。
おお、見た目は紛う事なきカツカレーの様相です。しかもカレーは憧れのカレーポット入り。ライスはターメリックライスではなくちゃんとサフランを使って炊きあげられています。そして主役のカツですが、断面を見るに豚肉ではなくチキンだということが判ります(メニューにもしっかり“チキン”と明記されています)。カレースタンドやカレー専門店で「カツカレー」をオーダーして、それがチキンカツだったら「え?なんで」ということになるのでしょうが、ここは歴としたインドカレー店。それゆえ、「うんうん、やっぱりここではこうあるべきだよ」という、妙な安心感を覚えてしまいました(笑)。
さらに嬉しいことにカツの横には目玉焼きまでが載っているではありませんか。これは中だるみを感じることなく、いろいろな味の変化を愉しむことができそう。しかもターリー皿の奥にはヨーグルトまで。なんて素敵な光景なのでしょう。「定食」という名に偽りなし、といったところでしょうか。

さっそくいただくことにしましょう。
カレーはその名の通りキーマカリーで、鶏のミンチの挽き方がかなり細かいですね。濃度的にはサラサラとドロドロの中間といったところで、チキンカツに染み込みすぎてしまうことなく、いい具合にコロモの上に“載って”くれます。なかなかに絶妙じゃないですか。
味の方はスパイスの爽やかな刺激感に満ちた紛う事なきインドカレー店のキーマカリー。これが意外にもチキンカツと見事にマッチしています。カツカレーといえば、フルーツの甘みと酸味を引き立たせた奥深く味の濃いカレーが王道(アサノやサカエヤやモンスナックなどの例外はありますが)ですが、こうしたスパイスの切っ先鋭いカレーと合わせるのも悪くありません。いや、むしろ甘みの強いカレーが苦手な自分としてはこうしたカツカレーの方が断然好みですね。濃厚でないぶん、食傷を感じることもありませんし。

後半は目玉焼きの方にもカレーをかけ、黄身を崩しつつカツと混ぜ合わせて味や食感の変化を楽しみます。「小さな幸せ」とはまさにこういうことを言うのでしょう。そうやって夢中でムッハムッハと掻き込み、気がつけばいつの間にかお皿が空。量もちょうどよくいい腹具合で食べ終えることができました。しかし、インドカレーとカツがこれほど合うとは実に意外であり、カレー好きにとっては嬉しい発見でした。近いうち、また、この「キーマカツカレー定食」を食べに再訪したいと思います。美味しかったです。ごちそうさまでした。


【レトルトカレー】グリコ LEE(辛さ×30倍)

2011年03月16日 15時58分18秒 | レトルトカレー





東北関東大地震でお亡くなりになられた方へ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。そして震災に遭われ、避難生活を送る方へ、心よりお見舞い申し上げると共に、応援の気持ちを送りたいと思います。

こうした状況ですので、ややパンチの効いたカレーを食べて気分転換を図りたいと思い、奇跡的に数日前に、とあるディスカウントストアで入手に成功した『LEE×30』を食べることにしました。

約9ヶ月ぶりの『LEE×30』でしたが、いや、実にガツンと身体に力強く渇を入れてくれますね。そしてLEE独特の、万人受けではない、食べ手を選ぶ遠慮のない刺激と風味。ここまで風味豊かで個性的なレトルトカレーって、そうあるもんじゃないですよね。あらためてその美味しさに感動。思わず「やっぱこれだよ」という言葉が口を吐いて出てしまいました(笑)。

これだけ味わい深いLEEなので、カツなどのトッピングなしに、プレーンにライスと薬味(個人的には紅ショウガが合うと思います)のみのシンプル構成で味わうのが自分的ベスト。しかし巷ではお米が入手し辛くなっており、今や食料品を扱う小売店の棚という棚からあらゆるお米が消え去るという憂慮すべき事態を向かえております。我が地域も例外ではなく、近所の食料品店は軒並み「買い占め」に遭って、米はおろかパン、乾麺すらありません。そして我が家のお米も残りわずか。しばらくの間は、LEEだけでなくレトルトカレーともお別れ。週末は日頃利用しているエスニック食材店に行って、ドーサパウダーや長粒米を買ってこようかと思います。


【ご当地レトルトカレー】料理旅館の八丁味噌カレー 中辛(愛知・豊川)

2011年03月08日 21時44分31秒 | レトルトカレー





先日、愛知県は岡崎に出張した際、三河安城の駅で購入したレトルトカレーです。

この商品、豊川市にある料理旅館、『呑龍』で、スタッフ用のまかないだったものをヒントに開発したカレーとのこと。昭和43年の開業より供し続けている「八丁味噌を使った米茄子の肉味噌田楽」を名物とする旅館だけに、八丁味噌をベースとしている点に強いご当地性を感じることが出来ます。余談ですが、だるまとおかめさんをミックスしたようなキャラクターがあしらわれたパッケージの絵もかわいらしいですよね。

さっそくいただいてみることにしましょう。
レトルトパウチの封を切った瞬間、プワ~ンとカレーの香ばしい香り……ではなく、と熟成された味噌の発酵臭が漂ってきます(笑)。そしてお皿に盛ったビジュアルも、いかにも味噌らしい深ーい色合い。カレー自体の粘度も高めです。

食べてみても、まずやってくるのは八丁味噌の強い味。カレーの風味がやってくるのは少し遅れてから。
しかし不思議なことに、2口、3口とスプーンを口に運ぶ毎に、味噌の風味とカレーの風味が調和し合い、ちょっと高級な風味を生み出すようになります。なんというか、「カレーに強めのブランデーなんかを注いで温めたらこうなるのかな」という感じ。さらに食べ進めていくと、やがて味噌の違和感が消え、「ああ、こういったカレーも悪くないな」という気分になってくるのが面白い(笑)。八丁味噌の深みがそう感じさせるのか、思ったよりも高級な味わいでしたしね。

ということで夢中で食べ食べあっという間の完食。
レトルトに限らず、今まで食べてきたカレーの中でもかなり個性的な一杯でしたが、地域の名物・名産をしっかりと採り入れ、奇を衒ったものではなく、ちゃんとカレーとして成立する製品に仕上がっている点は、「さすが食文化の発達した愛知のカレー」だと唸らされます。なかなかに美味しかったです。


【ご当地レトルトカレー】佃の金沢カレー 野菜(金沢)

2011年03月06日 12時56分53秒 | レトルトカレー





先日、金沢土産としてチャンピオンカレーと共に頂いたレトルトカレーです。

「金沢のレトルトカレー」と聞くと、『カレーのチャンピオン』や『カレーの市民アルバ』といった、金沢発祥のフランチャイズチェーンが発売するものを思い浮かべますが、こちらのカレーは地元の佃煮メーカーが、加賀れんこんや五郎島金時さつまいもといった加賀野菜を使って作り上げたもの。よって、味わいや色合いなど、いわゆるよく知られている「金沢カレー」とは趣きが大きく異なります。

金沢カレーは漆黒に近い深い色合いと、ビター感溢れるコク味に特徴がありますが、こちら「佃の金沢カレー」は甘みとバターの風味が強く、スパイスによる刺激感も抑えめ。よって色合いも明るめで鮮やかです。主役の加賀野菜ですが、加賀れんこんのシャキシャキとし噛み応えがなかなかに楽しい。五郎島金時さつまいもも、思ったよりも甘さ控えめで、カレーの風味を損なうことなく調和していました。

強い個性を持ち、今や全国区に知れ渡る「金沢カレー」ですが、こちらの「佃の金沢カレー」も、地の野菜を効果的に使った、静かに個性を主張するもう一つの「金沢カレー」と呼べるもの。野菜好きの方にはおすすめです。


【インドカレー】S U N A L I(亀戸)

2011年03月03日 20時56分41秒 | インドカリー












近所に出来たインド料理のお店。
以前、ここには別の名前のインド料理店があったのですが、そこが撤退し、入れ替わるようにしてオープンしたのがこのお店です。

訪店したのは15:00過ぎという中途半端な時間。
ありがたいことにこの時間でもランチメニューが食べられるとのこと。
これは食べていくしかないでしょう、ということで暖簾(正確にはドアですが)を手繰ることにしました。

ランチメニューはかなり豊富です。
チキンや野菜や豆やキーマなど、6~7種類あったと思います。
もちろん日替わりのカレーもあって、この日は豆とチキンのカレーでした。かなり惹かれるものがあったのですが、メニューを見やれば好物の「ラムカレー」の文字が。ここ最近、羊肉系カレーを口にしていなかったこともあり、身体があの風味を激しく求めています。ということで、ラムカレーをライスとサラダが一緒になったセットでお願いすることにしました。

それにしても素敵なお店ですね。
淡い色合いの上品な店内装飾は、女性ならずとも男性でも癒しを感じることでしょう。テーブルクロスも素敵ですよね。採光もいい感じで、優しい日だまりが店内を包んでいます。これは居心地がいい。

ポケーッとしているとカレー到着。
好物を眼前にすると途端にシャキッと身体がよみがえります(笑)
おお、綺麗な色合いのカレーですね。漂う香りも素晴らしい。さっそくいただくことにしましょう。

これは美味しい!
ラムがホロホロと柔らかく煮込まれており、文字通りとろけるような美味しさ。
カレー自体も羊肉系カレーらしい爽やかな酸味が効きつつも適度にマイルドで思い切り好みの味です。個人的にあまりコッテリとしたカレーは好きではないのですが、このラムカレーはコク味とキレの良さのバランスがちょうどいい。
これはたまりません。ハフハフと夢中になって食べ食べ、あっという間に食べ終わってしまいました。ここ最近食べたカレーの中では文句なしのNo.1。いやぁ、本当に美味しかったです。

店内にはスパイスやムスリム向けのハラールフードなども売られており、イスラム食材店としても(もちろんインド食材店としても)利用できるようになっています。バスマティ米やたくさんの種類の乾燥豆もあって、ついつい夢中で眺めてしまいます。自分も何種類かのスパイスを購入。店員さんが商品について説明してくれたおかげで、こうした食材や調味料に関していくばくかの知識を身に付けることもできました。

まさか近所にこんな美味しく素敵なお店が出来ていたとは。
居心地もいいですし、カレーも美味しく、ホスピタリティある店員さんも素敵です。スパイス類やインド食材も豊富なので、今度はカレー好きの知り合いを連れて再訪することにします。ごちそうさまでした。


【レストランカレー】 肉の万世・TRIM (東京・秋葉原)

2011年03月02日 21時56分11秒 | 欧風・レストラン・洋食屋カレー






『肉の万世』の隠れた名物メニュー、「排骨麺」(パーコーメン)。
「排骨」(パーコー)とは、豚のあばら肉の唐揚げのことで、本来はその名が示すとおり、あばら骨が付いたままを衣を纏わせてカラッと揚げるのですが、ここのは食べやすさを考慮してか、とんかつのようにリッチに大ぶりの骨なし一枚肉を揚げているのが特徴です。
冒頭の「排骨麺」は、これをラーメンの上に載せたもので、日比谷や有楽町、霞ヶ関、新宿にはこの「排骨麺」の専門店まであったりします。ちなみにかつては八重洲にも同様の専門店があり、自転車での通勤でほぼ毎日のように通りかかっていたこともあって、勝手に親しみを寄せていたのですが、残念なことに一昨年に閉店してしまいました。

で、この排骨、実はラーメンだけでなく、カレーとも組み合わされ供されていたりします。
これが食べられるのは秋葉原の本店ビルの1Fにある、『TRIM』というモダンなカフェ・バー。
なんでも、もともとランチタイムのみ限定で提供していたところ、これが大変な好評を博し、グランドメニューに格上げになったとのこと。カレー好きとしては見逃すわけにはいきませんよね。ということで神田で仕事仲間と落ち合い、打ち合わせがてら行ってみることにしました。

入店したのは16:00近く。
当然のことながら、他のお客さんはお茶を飲んでいる時間帯ですよね(笑)。
他の店は軒並みディナータイム前の中休みですから、この時間でもカレーが食べられることに感謝です。
もちろん頼むは排骨とカレーが一緒になった「パーコーカレーライス」で決まりです。

さすがにオーダーを受けてから調理を行なうだけに、やや時間を要してからカレー到着。
おお、カレーは憧れのカレーポット入り。排骨の揚げ色も鮮やかでとっても美味しそう。さっそくいただきます。

うーん、美味しい。
カレーは甘みの強い、洋食屋テイストに溢れるもの。個人的に甘みの強いカレーは好みではありませんが、ここのカレーは別。むしろ万世ならではの「ハイカラさ」が色濃く感じられて好ましさすら感じます。揚げ物との相性もいいですしね。
そしてもう一つの主役である排骨。カレーとの相性が考慮されてか、塩分控えめが嬉しい。そして上品な肉汁をしっかり含んでいます。これに少しカレーをかけてかぶりつくといや最高。ポーッと惚けてしまうほどの美味しさです。辛さはほとんど感じないので、辛いの苦手な人はもちろん、年配の人でも美味しく食べられることでしょう。だからか、お店にいるほとんどのお客さんは年配の老婦人や老紳士、または老夫婦といった年配の方ばかり。いにしえの味と雰囲気に惹かれてご来店されているのでしょう。なかなかに素敵な光景でした。

ということで夢中で食べ食べ、しっかりと完食。
まさに精肉を知り尽くした万世ならではの意欲的なカレーでした。帰りにはお土産用にハヤシソースとハンバーグの冷蔵パックを購入。このハヤシがまた美味しいんですよ。こちらは明日のお楽しみにしておくことにしましょう。