カレーの余韻 ( θ Θ θ ) ノ

2007年8月13日スタート
カレーをメインに、和洋折衷数多の料理の話題を。立食いそば屋さんのカレー、大好きです。

【ご当地レトルトカレー】上州麦豚 とんとんのまちカレー(群馬)

2011年04月29日 03時09分51秒 | レトルトカレー





先日の高崎出張の際にエキナカの土産店で購入したご当地レトルトカレーです。

豚肉の産出量において全国トップクラスを誇る群馬県。その中核を担う前橋市もまた市町村別で全国トップクラスの豚の名産地だったりします。そんな豚の名産地であるだけに、前橋では豚肉料理をご当地グルメとし、地域活性化の軸としているようです。つまり、トンカツも生姜焼きもポークソテーも、豚の角煮も、地元産の豚肉を使えば全て前橋ではご当地グルメ。そしてもちろんポークカレーも。

そんな前橋市の並々ならぬポークへの熱意の結晶とも言えるのがこのレトルトカレーです。
動物性飼料を排除し、穀物に麦を多く含む専用肥育用飼料で契約農家により計画生産された群馬を代表する上州麦豚。それを使って作り上げたカレーとのことで、これまで何度も群馬で豚カツやソースカツ丼を口にしその美味しさに感動してきた身としては否が応にも期待せずにはいられません。

さてそのカレーですが、思ったよりもピリリと辛みが効いていて“大人の味”という印象。
そして主役の肉ですが、思ったよりも控えめな量で存在感はさほど大きくはありません。そして肉もジューシーというよりは繊維感がしっかりと感じられる鶏の胸肉に近い食感です。個人的には脂身の多い肉よりも、こうした赤身肉の方がカレーと合っていると思うので、むしろ好印象。クセなどもまったく感じません。

カレー自体は想像するよりもプレーンかつさっぱりめなので、カツなどの揚げ物と合わせてもいいかもしれません。「カレーはどうも脂っこすぎて胃もたれが……」とお嘆きの貴兄も、これならばするすると食べられることでしょう。さすが豚肉に絶対の自信を持つ前橋のカレー。なかなか美味しかったです。


【インドカレー】VEGE HERB SAGA (御徒町)

2011年04月19日 00時39分39秒 | インドカリー



大好きな街、御徒町にあるインド料理屋さんです。
何を隠そうこのお店、ベジタリアン専門のインド料理屋さんだったりします。メニューに乳製品以外の動物由来食材は一切無し。肉はもちろん魚介類も扱っていません。さらに言うなれば酒類もなし。ちなみにイスラム教ではお酒はタブーですが、ヒンズー教においては必ずしもそうではありません。しかし肉などと同様に煩悩を増長する好ましくない物だと捉えられ、「開けっぴろげに呑んで呑まれて」なんてことはできないようです。昨今の「インド料理屋」さんは、パキスタンやバングラディシュ出身のイスラム教徒の方が営む、厳密に言えばインド料理屋ではないお店も多いのですが、ここの場合は2人の店員さんいずれもインド出身。サーブ担当の方はデリー出身、調理担当の方はラージャスターン出身(だったと思うけど定かではありません…悪しからず)とのことでした。とってもフレンドリーな店員さんで、ことあるごとにこちらの席へやってきては、料理や出身地のあれこれについて教えてくれます。おかげさまで思いの外、宴が盛り上がりました(笑)。

さて、前置きはこれくらいにしておいて、さっそく自慢のヴェジタリアンカレーを楽しませてもらうことにしましょう。


まずはマイソール地方の郷土料理、マイソール・マサラ・ドーサをいただきます。一般的なドーサとは違い、辛目でパンチの効いたマサラを三角巾のような独特の畳み方を供するのが“マイソール流”とのこと。生地が少し厚めでこれまで食べてきたいかなるドーサよりも食べ応えがあります。付け合わせはチャトニとサンバル。クリスピーなだけでなくとっても香ばしい! 文句なしに美味しいです。


ドーサにサンバルが付いていたのですが、身体がより酸味あるものを欲していたのでラッサム(手前)も頼みました。そうしたら「これはサービスね、食べてみて」と店員さんが野菜スープを付けてくれました。感謝!
ラッサムは日本ナイズドされたインド料理屋さんで食べるものよりかなり酸味が強く、クミンやマスタードシードの香りも一レベル強い。インドカレーを食べ慣れていない人が口にしたらちょっとビックリしてしまうくらいに刺激的です。その分、爽快感も強く、まさに「インドの味噌汁」と呼ぶに相応しい味。一方野菜スープの方はカスリメティの香りが爽やかでガーリック強めに効いており、ラッサム同様、酸味爽やかな味。双方ともに実に美味。まさかここまで本場感が強いカレーが味わえるとは。


気がつけば酸味の効いた南インド系のカレーばかりということで、バランスも考え、北インド地方を代表するカレーである、パラクパニール(ホウレン草とカッテージチーズのカレー)も追加(写真左奥の緑色のカレー)。こちらはまろやかかつクリーミーな味わいで、誰が食べても「美味しい!」と評すであろう味。もちろん自分的にも“ど真ん中”の味であります。
ちなみにライスですが、嬉しいことにバスマティ米。しかも¥280と良心価格。香りも素晴らしく炊き加減もGood! やっぱりこうした本場感の強いカレーはインディカ米で食べたいですよね。いやぁ、幸せです。


羊肉ミンチを香ばしく焼き上げたシークカバブ…ではなく、ヴェジ・ティッカという野菜のカバブ。香草が効いたコロッケの具のようなテイストでなかなかに美味しい。見た目も可愛いので女性と一緒に行ったときに頼むと喜ばれるかも。


パニールのサモサ。これはかなりのヒットでした。ポリッと香ばしいサモサの皮とパニールのふんわり弾力のある食感のコントラストがお見事。付け合わせのケチャップを付けて食べると美味しさ3割り増しです。


どの料理も美味しく、なおかつ当初想像していたよりもはるかに本場感が強くて大満足。こんな名店が大好きな街である御徒町にあるなんて嬉しい限り。店員さんもとにかくフレンドリーで、楽しく愉快なひとときを過ごさせてもらいました。ぜひ、近いうち、カレー好きな仲間との宴に再訪させてもらいます。ごちそうさまでした。


【インドカレー】シブ マハール(渋谷)

2011年04月14日 09時47分50秒 | インドカリー








渋谷は道玄坂にあるインド料理屋さん。ここのカレーがなかなか美味しかったのでレポートします。

お店は金券ショップの2Fという、なかなかにディープなロケーションにあります。
訪れたのが16:00近い時間ということで他のお客さんの姿はなし。インド系の店員さんが、我々と同様に遅めのランチを摂っている最中でしたが、食事の手を休めて「どうぞ~」と優しく迎え入れてくれました。せっかくのお食事中にすみませんねえ。

嬉しいことにこのお店、17:00までリーズナブルなランチメニューが食べられるとのこと。これは貧乏なカレー好きにとっては真もって嬉しい限りです。

さて、そのランチメニューですが、かなり豊富です。
ざっと羅列してみることにしましょう。

01.豆のカレーセット              ¥590
02.野菜カレーセット              ¥690
03.チキンカレーセット             ¥690
04.マトンカレーセット             ¥690
05.キーマカレーセット             ¥690
06.バターチキンカレーセット          ¥950
07.チキンとホウレン草のカレーセット      ¥750
08.エビカレーセット              ¥750
09.日替わりカレーセット            ¥750
10.2種のカレーセット             ¥800
11.3種のカレーセット             ¥900
12.2種のカレーセット+タンドリーチキンセット ¥1,000


以上がランチメニューの内訳。ちなみに日替わりカレーは「カボチャのカレー」とのこと。これだけ豊富だと大いに迷いますが、迷いに迷って最終的に決めたのは「2種のカレーセット」。選ぶは好物のマトンカレーとサグチキンカレー(ホウレン草とチキンのカレー)をチョイス。もちろんいつものようにナンではなくライスで決まりです。

待つことしばしでカレー到着。
ちなみに「セット」と名が付くだけに、サラダとスープが付いてきます。でもって、このスープが強烈にガーリックが効いていてやたらとパンチがあります。一口ごとに食欲が湧き起こってくる滋味、とでも言えばいいのでしょうか。とにかく身体がシャキンとさせられます。
そして素晴らしいのがライス。昨今、インド料理屋さんでランチカレーと言えば、ターメリックライスが出てくるものと相場が決まっていますが、ここは嬉しいことにサフランで炊き上げたライスを供してくれるんですよ。だから香りが良く、ごはん好きとしてはこれだけでもバクバク行けちゃうほど美味しい(笑)。炊き加減も絶妙ですしね。

肝心要のカレーですが、マトンカレー、サグチキンともに美味しいです。
マトンカレーはトマトベースの酸味が効いた爽やかな味。マトンもホロホロと柔らかくライスによく合います。
一転してサグチキンカレーはクリーミーなまろやかさとホウレン草の滋味深さがある奥深い味。ホウレン草の下処理や加熱するタイミングが絶妙なのか、色味も鮮やかです。これまでいろいろなお店でサグ系のカレーを食べてきましたが、その中でも五指に入る美味しさです。ランチタイムということを考えれば、かなりクオリティの高いサグチキンだと言えるでしょう。

ということで夢中で食べ食べあっという間の完食。
巷に氾濫する日本ナイズドされたインド料理屋さんよりも1レベル本場感が強いカレー。まさかこんなお店が渋谷にあるとは。ぜひ、これからも贔屓にさせてもらいますよ。ごちそうさまでした。


【バーカレー】Cafe Orchestra(西荻窪)

2011年04月08日 00時00分26秒 | バー・ビストロ・洋風酒場系カレー












カレー好きの仲間と共に、とっても美味しいカレー屋さんに行ってきました。
それがこのお店、『Cafe Orchestra』。その名から察することが出来るとおり、純粋なカレー屋さんではなく、カフェとバーの中間的なお店で、珈琲も飲めれば美味しい小皿料理を肴にビールやワインも飲むことができ、さらに〆にはカレーを食べることもできるという、カレー好きにとってはたまらないお店です。

せっかく気の合う仲間と一緒ですから、いきなりカレーをオーダー、なんて野暮なことはせず、まずはトルコの代表的なサラダである「羊飼いのサラダ」をオーダー。自家製ドレッシングで和えられたトマトやキュウリ、パプリカ、赤玉ネギにヨーグルトがかけられ、ディルが散らされた酸味爽やかなサラダ。カレーと相性の良さそうなサラダですが、ビールと相性が良くてカレーをオーダーする前に平らげてしまいました(笑)。

次に頼んだのが、「ポークビンダール」。20世紀までポルトガル領だったことで事の食のタブーが少ないインド・ゴア地方の伝統料理で、ポークをビネガーとガーリックで煮込んだ酸味が効いたカレーです。大ぶりのポークの角切り肉がトロトロに煮込んであるのですが、コッテリとしたポークの後味を爽やかなな酸味がキレよく洗い流してくれてなかなかに絶妙。お酒の肴としても優秀です。これは少し残しておいて、後でライスが来たときにかけて食べることにしましょう。

ひとしきり酔いが回ったらいよいよカレーをオーダーすることにします。
カレーはチキンカレーに、サグチキンカレー、キーママタル、チャナマサラの4種。これに先にポークビンダルーも入れれば5種類になります。いずれのカレーにも強く惹かれるものがあるのですが、初訪店ということもあり、ここは基本と思われるチキンカレーをオーダーすることにしました。ちなみに友人Aは同じチキンカレー、友人Bはキーママタルをオーダーしました。

待つことしばしでカレー到着。
おお、ライスの上にはパパドが載っています。「これはなかなかいいビジュアル……」と思いながら眺めていたら、手に持っていたフォークをライスの上に落としてしまい、せっかくのパパドを割ってしまいました(泣)。本当はもっと綺麗な円形なんですよ。念のため。

さっそくいただくことにしましょう。パパドを砕いてライスの上にまぶし、鮮やかな色のチキンカレーをかけて一口――
すんごく美味しい!
ほどよく酸味が効いたサラサラとしたタイプのカレーで、スパイスの風味がしっかりと立っています。奇を衒ったところがなく、実直にチキンカレーとしての美味しさを追求したかのようなカレー。お店で供されるカレーに採点するなどおこがましい真似は好きではありませんが、自分的には満点に近いカレーですね。まさにチキンカレーの理想像です。
ライスは長粒米ではないものの、ちゃんとサフランを使って炊きあげられていますし、ボリュームもちょうどいい感じ。最近食べたチキンカレーの中では、間違いなくNo.1の味です。

一方、友人Bの「キーママタル」はどんなもんなのかと言えば、これまた個性があってとっても美味しいカレーでした。鶏挽肉とグリーンピースのカレーなのですが、散らされたカスリメティがいいアクセントとなっていてとても香ばしい。自分が食べているチキンカレーも相当に美味しいですが、こちらも負けじと美味しく、甲乙付けられません。こうなるとサグチキンやチャナマサラの方も間違いなく美味しいでしょう。嗚呼、もう少し胃袋の容量が大きければ残り2つのカレーを試せるのに、という嘆きが出るほど美味しいカレーでした。

カレーの美味しさもさることながら、お店の雰囲気もいいですし、お酒の肴となる料理も美味しい。そして昔ながらの人情商店街の外れにひっそりと佇む店構えも風情があっていい。本当に素敵なお店ですね。これからも贔屓にさせてもらいます。ごちそうさまでした。


【インドカレー】INDIAN CUISINE gandes(初台)

2011年04月06日 16時25分23秒 | インドカリー








以前、半蔵門に職場があり、毎日のように通っていた『ganges』というインド料理屋さんがありました。
英国大使館の近くにあるせいか、大使館員の方が流麗なクイーンズイングリッシュで会話を交わしつつ、ランチを楽しむという光景が日常的に見られる素敵なインド料理屋さんで、そうした“本場”の人々を相手にするお店だけあって、ランチ・ディナー問わずバスマティ米でカレーを食べさせてくれ、そのカレー自体もかなり本格的にスパイスの風味が立ち、なおかつ塩分抑えめという、昨今の日本ナイズドされたインド料理店とは一味違う本場志向の強いお店でした。そんなだから、飽きもせずにせずにせっせと毎日通ってましたね。しまいには休日にまで自転車を使ってせっせと通ってましたもん(笑)。

今回、お伺いしたのはそんな愛すべき『ganges』の支店。初台はオペラシティの1Fレストランフロアの少し奥まったところにあるお店です。
こちらはオフィス街のインドカレー屋さんということで、半蔵門のお店とはかなり趣きが異なり、OLやサラリーマンの方々が客層の中心。そして半蔵門のお店にはなかった「ライス・ナンおかわり自由」というサービスを敷いています。少し前までは珍しかったこのサービスも、今や地域問わずインド系の料理店では当たり前になりつつあります。ちなみに半蔵門のお店は、「おかわり」を求めない人々が客層の中心を占めていたせいか、そうしたサービスはありませんでした。その代わりに、高価なバスマティ米をこれまた高価なサフランで炊きあげた絶品ライスを供してくれていた訳です。

少し話が脱線しました。さて、この日食べたカレーは3種のカレーとライスかナン、ドリンクがセットになった「スペシャルカレー」。カレーはマトン・チキン・ベジタブル・シーフード・日替わりカレーから好きなものを3種チョイスすることができます。選ぶはマトンとチキン、そして日替わりである「ローストオニオンチキンカレー」で決まり。そしてこれも昨今のトレンドの採り入れか、辛さ指定ができるとのこと。こういった場合、ほぼ条件反射的に「辛くしてください」と返答するクセがついてしました(笑)。

まつことしばしでカレー到着。
「おかわり自由」ということで、もちろんライスはバスマティライスなどの長粒米ではなく、我々日本人が慣れ親しんだジャポニカ米。サフランではなくターメリックで炊いてあるようです。
マトンカレーは心地よい酸味の効いた好きなタイプ。色合いも鮮やかです。チキンカレーもやや酸味がかったこれまた好きなタイプの味。不自然な甘さなどもなく、「Hot」にしてもらったことによる攻撃的な辛さを除けばとっても食べやすく、誰が食べても「美味しい」と感じられる味だと思います。そして日替わりカレーである「ローストオニオンチキンカレー」は、炒めて甘さを引き出したオニオンの香ばしい香りとビター感がアクセントとなった大人好みの味。三者三様、それぞれ個性があって、食べていて愉しい。この中でもっとも気に入ったのはローストオニオンチキンカレー。丁重にローストされた玉ネギのビターな香ばしさはもちろん、甘みが突出することなく、ベースのカレーの風味を壊していないのがいい。ライスとの相性もいいですしね。

ということで夢中で食べ食べあっという間の完食。
半蔵門のお店とはやや趣きが異なりますが、こちらはこちらでとっても美味しい。ランチでこれだけの味なのですから、きっとディナータイムのカレーも美味しいことでしょう。ああ、このエントリを綴っていたら、無性に半蔵門のお店の方に行きたくなってきちゃいました(笑)。


【レトルトカレー】大人のためのビーフカレー(北野エース)

2011年04月02日 09時44分59秒 | レトルトカレー






レトルトカレー販売に力を入れている『北野エース』のオリジナルレトルトカレーです。

結論から言うと、すごく美味しかったです。
大きな角切りビーフ、ジャガイモ、ニンジンがゴロゴロと入っており、かなりリッチなビジュアルです。味の方もそうした具の素材感を活かすため、いたずらに刺激感を強めたりせず、基本に忠実な味。とはいうものの、一般的なレトルトカレーにはない自然な奥深さと、丁重にローストされたスパイスの香ばしさがあり、ビジュアル同様、味の方もリッチです。「レストランで供されるカレー」という表現を使って評されるレトルトカレーは多いですが、このカレーはそうしたレストランテイストのカレーの中でもトップレベルにあることは間違いありません。すべてがレトルトの枠を超えた、まさに大人のためのレトルトカレー。文句なしに美味しいカレーでした。