カレーの余韻 ( θ Θ θ ) ノ

2007年8月13日スタート
カレーをメインに、和洋折衷数多の料理の話題を。立食いそば屋さんのカレー、大好きです。

【ラーメン】梟(ふくろう)・亀戸

2010年03月31日 19時40分26秒 | 中華・ラーメン








「寒の戻り」と言いますが、ここ最近の東京の寒さはちょっと異常ですらあります。昨日ほどでないないものの、今日も4月間近とは思えないほどの寒さ。「こんな寒い日にはカレーしかない」ということで街へ飛び出したものの、気がつけばラーメン屋さんの暖簾を手繰っていました(笑)。

このお店、とんこつスープをウリとするお店なのですが、なんせメニューが豊富すぎて券売機のボタンを押すのに迷う迷う。一通りメニューに目を通し、やっとこさ選んだのが「豚骨肉味噌担々麺」。そして驚くことに餃子が¥100でしたので、「ピリ辛餃子」も併せてオーダーしました。ちなみにこのお店、細麺か太麺かを選択できるようになっています。「超」がつく細麺派の自分としては迷うことなく後者をオーダー。巷のラーメン屋さんはどこへ行っても太麺ばかりですので、このシステムは嬉しい限りです。

待つことしばしでラーメン到着。「担々麺」の名が冠されることから、もっと真っ赤なスープを想像していましたが、思ったよりも色合いはおとなしめ。豚骨ラーメンらしい白濁スープに、ラー油が気持ち程度に振りかけてあるだけです。やや肩すかしを喰らった感もありますが、肝心なのは見た目よりも味。ということで上に乗っかっているボール状の肉味噌をしっかりと溶いていただくことにします。


担々麺らしい麻辣の辛味はほとんど感じませんが、さすがに豚骨ベースだけあって、スープは非常にコク深いものがあります。担々麺というより「ピリ辛味噌ラーメン」といった方がピッタリくる味で悪くありません。そして何よりも素晴らしいのが縮れ細麺。玉子つなぎなのでしょうか、見た目以上にしっかりとしたコシがあって、コク深いスープをほどよくまとってくれます。ややスープがぬるめなのも、この麺をもっとも美味しく食べられるよう試行錯誤を繰り返した果てに辿り着いた温度設定ゆえなのでしょう。なかなかの完成度の高さを感じます。

やや辛味が足りなかったので、途中からテーブル備え付けの辛味ニラと高菜を投入。このほか、紅ショウガが取り放題となっていますが、このラーメンに合いそうになかったので、ニラと高菜のみにとどめておきました。これは「ラーメンのトッピング」というよりは「白飯の友」と考えた方が良さそうですね(ちなみにご飯の無料サービスあり)。

¥100ということでさほど期待していなかった餃子も5個とボリュームがあって味の方もなかなか。この世知辛いご時世にあって実に嬉しいオプションじゃないですか。ラーメンも美味しかったし、店内も清潔で落ち着けるしで、なかなかいいお店と出会うことができました。これからも利用させてもらいます。ごちそうさまでした。



【チェーン系カレー】CoCo壱番屋 チキン煮込みカレー5辛

2010年03月30日 20時28分42秒 | チェーン系・スタンド系カレー




昨夜から無性にココイチのカレーが食べたくなり、翌日になってもその欲求は高まるばかりでしたので、近所のココイチに食べに行くことにしました。たまにあるんですよね。頭の中がココイチカレーに一色に染まってしまうときが(笑)。

頼んだのは自分にとっての定番メニュー「チキン煮込みカレー」。そして辛さですが、この日はスパイシー気分でしたので、久々に5辛挑戦してみることにしました。ちなみに自分にとっての辛さのデフォルトは4辛。もっとも味と辛さのバランスが取れていると思うんですよ。

待つことしばしでカレー到着。おお、さすがに5辛にしたこともあり、カレーが赤みがかっていますね。この色合いといい、粘度といい実に美味しそうじゃないですか。ではいただきます。
5辛らしくいきなりガツンとした辛さがやってきます。しかしながら自分の中では完全に許容内。むしろ食欲を強く喚起してくれる塩梅いい辛さです。柔らかく煮込まれホロホロと煮くずれたチキンも、辛味スパイスで濃度が増したこのカレーとほどよく調和しています。これまでココイチでいろいろなトッピングの組み合わせを試してきましたが、間違いなくこの組み合わせが自分にとってのベスト。「そうそう、これが食べたかったんだよ、これ」という言葉が思わず口を吐いて出てしまうほどの美味しさでした。

ということで夢中で食べ食べ、ほどよい汗をかきつつの完食。つくづく安上がりな人間だと思いますが、これで午後からの仕事に向けての鋭気がしっかりと養えました。ありがとうココイチ。


【ご当地レトルトカレー】博多伽哩堂 濃黒伽哩(博多)

2010年03月26日 17時30分50秒 | レトルトカレー




久々の博多伽哩堂の濃黒伽哩です。相方が博多へ出張したので、4袋ばかり買ってきてもらいました。これまで食べたレトルトカレーの中で3指に入るカレーだけに、本当は1ダースくらいまとめて買っちゃいたいんですけどね(笑)。

味の方は、キレのいいスパイシー感と、この漆黒色通りの苦み走ったビター感で、他のレトルトカレーとは一線を画す味。どこか『デリー』のカシミールカレーを彷彿とさせる風味があり、一度食べたら病みつきになってしまうような中毒性を持っています(この点も『デリー』のカシミールと同じですね)。しかしながらデリーのカシミールカレーのような強烈な辛さはないので、「辛いのは苦手」という人でも大丈夫。粘度の低いサラサラとした口当たりで、二日酔いの翌日なんかにもいいんじゃないでしょうか(笑)。

ちなみに、『博多伽哩堂』とはレトルトカレーの名称ではなく、博多に実在する店舗の名前(正式な名称は“博多伽堂CAFEKURO”)。このレトルトカレーを見ても分かるとおり、黒カレーを名物とするお店で、今から40年前、1日1000人の行列を作った伝説のカレー店『博多ナイル』の名物、「ナイルカレー」を正統に伝承したのが、この黒カリーというわけ。なるほど、この美味さは歴史に裏打ちされた美味しさなんですね。ぜひとも近いうち、実店舗の方も訪れてみたいですね。




【インド・ネパールカレー】 伽哩王 ( 香港 )

2010年03月23日 22時42分08秒 | 海外で食べたカレー








今年の年始に行った香港旅行にて食べたカレーです。「香港でカレー」と言えば重慶マンション。この建物、香港における安宿集積地の代名詞的存在として名を馳せていますが、実は数え切れないほどのインド系料理店がテナントとして入る、カレー好きにとっては夢のような世界であったりもします。

ということで入ったのがこのお店。魔窟感の強い2Fにあるオープンスタイルのお店で、「South India」の電飾看板が示すとおり、重慶マンション内のインド料理店では珍しい「ドーサ」を供する点に惹かれて入店を決めさせていただきました。加えて、『伽哩王』という店名に並々ならぬ強気の姿勢が感じたことも理由の一つ。どんなカレーを食べさせてくれるかが実に楽しみです。

頼んだのはマサラ・ドーサとマトン・マサラ。そしてライスですが、嬉しいことにメニューに「プラオ」の名があったので喜び勇んでオーダー。もちろんビリヤニもありましたよ。連れはサグパニールとナンをオーダー。さぁ、後はカレーが来るのを待つだけです。


まずはドーサが運ばれてきました。外のサクサク感と、具であるスパイシーなポテトのポクポク感の対比が絶妙です。そのまま食べても美味しいのですが、付け合わされているラッサムに浸しつつ食べるとほどよい酸味が加わってより一層味わい深いものとなります。これまでいくつかのお店でドーサを食べてきましたが、ここのが一番かも。さすがに印僑をはじめとしたエスニック移民が多い香港。こうしたサイドディッシュの出来を見ても、そのレベルの高さをハッキリと感じることができます。

そうやってドーサを頬張っていると、お待ちかねのカレー到着。おお、実に美しい色合いのマトンカレーじゃないですか。ガマンできません、さっそくいただきます。
これはトマトの酸味が効いた濃厚な味のマトンカレーですね。大ぶりなマトンの角切りもホロホロと崩れるほど柔らかくひっじょうに美味。そしてこのカレーの美味しさをパラパラ香ばしいプラオがさらに昇華させてくれます。食感軽いプラオに濃厚なカレーが絶妙に絡み、より完璧な食べ物となる。プラオ自体の味付けがとてもあっさりしたものなので、カレーの風味を損なうこともありません。プレーンなライスと比べるとやや割高ですが、この組み合わせは鉄壁かも。

という訳で夢中で食べ食べあっという間に完食。ドーサも美味しかったし、カレー+プラオの組み合わせはちょっとした感動すら覚えました。念願だった重慶マンションでのカレーは、想像以上のインパクト。これは本腰入れて探求しなけりゃなりませんね。


【立ち食い・駅そば】スマル亭・伊東マリンタウン店 桜えび天そば

2010年03月20日 14時03分40秒 | そば・うどん





伊豆へとドライブ。この伊豆地方を擁する「静岡県」と言えば、県東部を中心に絶大な人気を誇る立ち食いそばチェーン、『スマル亭』を忘れてはなりません。

ということで、おやつ代わりにと、その『スマル亭』が入る伊豆マリンタウンへと赴き、一杯食べていくことにしました。前回は桜エビ天としらす天の両方が入った『桜えび・しらす天ぷら各1枚そば』を食べてかなり腹に応えた覚えがあるので、今回は桜エビ天のみのそばをオーダー。それでも天ぷらはこの分厚さですから嬉しくなってきちゃいます。


『スマル亭』というと、その派手な見た目でどうしても天ぷらばかりに目が奪われがちですが、実は《そば》の旨さそのものに大きな魅力があると思うんですよ。一般的な立ち食いそば屋のようにモッソリ・ボロボロとは対極的なシャッキリ・シコシコとした食感のそば。付け合わせの青ネギもシャキシャキしていながら柔らかい口当たりで妙に美味しい。これは県下の人々が夢中になるのも頷けますね。

聞けば、自宅からほど近い茅場町にもアンテナ店舗があるとのこと。ぜひ、近いウチに訪店してみようかと思います。でも、スマル亭って、やっぱりドライブがてら「ちょっと小腹を満たしていくか」ってな感覚で入るのがいいんだよな~。


【ご当地レトルトカレー】京野菜カレー(京都)

2010年03月15日 20時26分26秒 | レトルトカレー




京都土産で頂いたレトルトカレーです。聞くところによれば、日本テレビ系列の バラエティ番組、『金曜サプライズ』の中で「日本一美味しいご当地レトルトカレー」で1位の栄冠を得たカレーだとか。
具は、その名が示すように、賀茂茄子、満願寺とうがらし、京・洛西竹の子と、京都を代表する野菜が入っています。いずれも稀少で高価な野菜だけに、カレーとどんなマッチングを見せてくれるのかが実に楽しみ。さっそくいただいてみることにしましょう。

いつものように10分と長めの湯煎を行い、今回は白飯ではなく、ひじきご飯と合わせて盛りつけました。
口にしてまず感じるのが明確な酸味。トマトのペーストをふんだんに使っているのでしょうか、甘さの後にツンとした強めの酸味が追いかけてきます。次いで感じるのが、満願寺とうがらしの風味。やや風味が強すぎる感もありますが、青唐辛子らしい、苦み走った風味で悪くありません。

いずれの野菜も上品な味なだけにベースとなるカレーの味を大きく損なうことなく、かといってカレーの風味に埋没してしまうことなく、静かで確かに主張しているのがいいですね。カレー自体の味もしっかりしていますし、明らかに他のレトルトカレーとは一線を画す強い個性もある。その味から地域を感じることのできる、ご当地カレーならではの魅力が凝縮されています。なかなかの野心作。ごちそうさまでした。


【活とらふぐ】玄品ふぐ

2010年03月15日 00時26分35秒 | 和食


近所のお店で活とらふぐを食べてきました。
せっかくふぐを食べるのだからと、「てっさ」や「てっちり」、唐揚げと一通りの料理を愉しめるちょっと欲張りなコースをチョイスしました。どんな味を愉しませてくれるのか、実に楽しみです。


お通しの『ふぐ皮の湯引き』を食べているとやってきましたよ。『てっさ』が。なんと美しく透き通る身よ。た、たまりません。


こちらは、よりふぐの弾力ある食感を愉しめるようにと、かぼすを振り、厚めに削いだ刺身を白菜やあさつきと一緒にいただく『ぶつ刺し』。

まずはてっさからいただくことにしましょう。さっとかぼすを絞り、あさつき、白髪ネギ、紅葉おろしを載せてポン酢に付けて食べます。シコシコ・プリプリというとらふぐならではの食感でとっても美味!

一般的に「ふぐのお造り」というと、お皿の柄が透けるほど薄くそぎ切りにして菊の花弁のように並べたスタイルが王道ですが、店長曰く、「ウチのてっさは、とらふぐ本来の食べ応えある食感を楽しんでいただけるよう、厚めに切ってあります」とのこと。なるほど、確かにこちらの方が弾力性に富んだふぐ特有の食感を愉しみやすいですね。淡泊でクセのない上品な味と、うっすらと皿が透ける美しい身。目で愉しみ、舌でも愉しむとはまさにこのことを言うのでしょう。お見事です。

これに加え、忘れてはならないのが紅葉おろしの美味しさ。スーパーなんかで売ってるものとは違い、かなり辛さが立っているんですよ。それもピリリと抜けるシャープな辛さで、淡泊なてっさにキレのいい旨味と刺激を与えてくれます。もちろんてっさだけでなく、湯引きした皮やてっちりの骨付きのぶつぎりなんかとも好相性。これ、特製タレと一緒に単品で販売してくれませんかねえ。そしたら家でも気分と風味だけは味わえるのに(笑)。



これが『ぶつ刺し』。厚めに切った身を白菜の芯に載せ、特性のタレでいただく。歯ごたえはてっさよりも数段上。白菜の芯の甘味とシコシコ・プリプリと歯ごたえある身が織り成す“食感のコントラスト”。「美味」という言葉以外思い浮かびません。


個人的に大ヒットだったのがこの唐揚げ。正肉の部分は上質な鶏肉のような歯ごたえある食感、骨付きの身はゼラチン質を多分に含んでいてトロトロ。一匹の魚でもこれだけ異なる味と食感が愉しめるとは。揚げ方もバッチリで絶妙なサックリ具合でした。最高に美味!


皮の唐揚げと鍋に投入するためのふぐ皮から取ったゼラチン。揚げ皮はカリッと香ばしく、いくらでも食べられそう。粋な計らいをしてくださった店長、ありがとうございます。


いよいよメインのてっちり登場。正肉以外にも皮やえら回りの肉、口などさまざまな部位の身が用意されています。これは楽しみ!




「ダシが出る骨の回りの身から入れていきますね」と仲居さん。プルプルとした身が瞬時にカツオと昆布の一番だしに熱せられ淡白色へと変わってゆく。あ、そうそう、いただいたゼラチンも投入しましたよ。


骨回りの身にしっかりと熱が通ったら、正肉をこのダシにくぐらせていただきます。これもすごい弾力。ギュッと身が凝縮されるからでしょうか、刺身よりも一段濃い味わいになりますね。美味!


そうやってさまざまな部分の身や野菜を頂いたら、最後はこのダシで雑炊を作ってもらっちゃいます。


溶き卵を入れて一かき混ぜしたら、あさつきを投入して出来上がり。


茶碗に盛ってもらっていただきます。しっかりダシが出ていてもそこはとらふぐ。変にクドすぎることなく、実に上品な味わいです。ハフハフ・フンガフンガと夢中で食べまくらせてもらいました(笑)。


食後のデザートはメープルシロップ味のアイス。ナッツが入っていてこれまた美味し。


料理が美味しいことは言わずもがなですが、気さくな店長や女将さんとの語らいもまた楽し。いいお店と出会うことができました。こんどは仕事でお世話になっている人たちと共に訪れてみようかと思います。ごちそうさまでした!


【インド・ネパールカレー】 ル ン ビ ニ ( 大 門 )

2010年03月14日 00時18分55秒 | ネパールカレー






大門にてランチで入ったインドカレー屋さんです。大門というとランチタイムのみならず、終日リーズナブルな値段で本格的なインドカレーが食べられる『JYOTI・芝大門店』が個人的イチオシ店。この日もその『JYOTI』に向かうべくテクテク歩いていたところ、道中で発見してしまったのがこのお店です。『JYOTI』のリーズナブルなカレーも捨てがたいのですが、それ以上にこのお店がどんなカレーを食べさせてくれるのかが気になります。迷ったのは一瞬だけ。気がつけば自然とお店へ向かうエレベータのボタンを押していました。

さすがにオフィス街の12:40という時間帯だけに、お店は空き席がないほど混み合っていますが、運良く出て行く人と入れ替わりに席に着くことができました。近くの席ではなぜかカレーを食べながら化粧を直す(「化粧を直すついでにカレーを食べている」と言った方が正しいかも)という高難易度の技を披露するうら若き女性。反対を見やれば赤ちゃん連れの家族がスパイシーなインドカレーに舌鼓。その対面では管理職クラスとおぼしき貫禄ある年配サラリーマン2人が背を丸めてナンと格闘中と、なかなかにカオスな世界が展開されています。

この日はいつもと趣向を変えてベジタブルカレーを頼むことにしました。もちろん付け合わせるはナンではなくライス。ちなみに辛さの指定は不可。代わりにテーブルの上に置いてあるチリペーストを垂らして辛さを増強するというセルフ方式です。チリペーストはレッドチリではなく酸味の強いグリーンチリ。ハラペーニョなんかの青唐辛子好きの自分にとっては嬉しい限りです。

待つことしばしでカレー到着。おお、危惧した通り、ベジタブルカレーはずいぶんと色味があっさりとしています。実際に口にしてみればさらに想像の一歩上行く淡泊さ。もともと肉系のカレーと一緒に頼むことを前提に考えられたカレーだからなのでしょうか、スパイス感もわずかでカレーというよりは野菜スープのようです。ラッサムのように味噌汁代わりとして考えられているのかもしれません。

ただし味はなかなかにいいです。淡泊な分、野菜の味がハッキリと感じられますし、大きめに切り揃えられた具も一つ一つが煮くずれることなくホクホクして美味しい。一口目は淡泊すぎて拍子抜けするほどですが、スプーンを口に運ぶごとに美味しさが増していきます。肉系のカレーとは異なる味わいがありますね。

久々に野菜オンリーのカレーを食べてみましたが、肉系カレーとは異なる魅力があってなかなかいいもんですね。これまでとは趣向を変え、野菜系カレーにこだわって食べ歩きしてみるのもいいかもしれませんね。


【地魚料理】割烹民宿 丸吉(西伊豆・戸田)

2010年03月03日 21時38分41秒 | 和食


















前回の西伊豆ドライブの続きです。やはり伊豆と言えば新鮮な魚介類ですよね。ということで、めぼしい地魚料理店を物色しながらクルマを走らせてやってきたのが深海魚とタカアシガニで有名な戸田。街中にはいくつものタカアシガニ料理を供する地魚料理屋さんがあるのですが、その中でも特に軒先の雰囲気が良かったのがこのお店、『割烹民宿 丸吉』さんです。

お店の暖簾をくぐるとすぐにタカアシガニや手長エビ(淡水産のテナガエビではなく駿河湾の深海で獲れる中型のエビ)などが入れられた生け簀が目に飛び込んできます。ごらんの通りのキズ一つ無い綺麗で活きのいい新鮮な海の幸たち。さすが漁港の目の前のお店だけに、最高のネタに恵まれているのでしょう。これはテンション上がりますね~。

入店したのは17:00に近い中途半端な時間帯だったこともあって、店内に先客の姿なし。せっかくなので見晴らしのいい2階のお座敷席で食べることにしました。目の前の戸田港が一望できる絶好の眺望。さらにテンション上がりまくりです(笑)。

頼んだのはタカアシガニの天ぷらと季節の地魚の刺身がセットになった『へだ御膳』。同行者は地元でもめったに食べる事のできない貴重な深海魚、「うまし(ヒウチダイ)」の煮付けと地魚の刺身がセットになった『うましの煮魚定食』。加えてタカアシガニのコロッケも追加しました。

まずはコロッケが運ばれてきました。「味が付いていますので、何も付けないでそのままお召し上がりください」との女将の勧めに従い何も付けずに熱々をガブリ。タカアシガニのほぐし身が大量に入った熱々のベシャメルソースがドバァと口中に溢れ出し、次いでタカアシガニの風味がプァーッと広がります。これは美味! ほぐし身の方もたっぷり入っていてカニの旨味をしっかりと味わえます。これで一皿¥500は安いかも。

そうやってコロッケにかぶりついているとメインの料理が到着。おお、彩り美しい御膳ですね。刺身は本マグロとビンチョウのマグロ2種、カツオ、タコ、本エビ、メギスなど。この他にも魚種は分かりませんが淡色の白身の切り身も載っています。いずれのお刺身も美味なのですが、特に気に入ったのが「メギス」。駿河湾の100m~150mあたりの深海から底引き網で獲れる深海魚で、見た目(刺身の)は鰺に似ていますが脂が乗っていてトロリとした独特の食感があります。透明度のある身も非常に美しくなかなかに美味でした。
それと忘れちゃ行けないのがタカアシガニの天ぷら。爪2本、脚1本が入っているのですが、いずれも淡泊ながらも海の風味を強く感じさせる上品な味。身も柔らかくて評判通りの美味しさです。今度はぜひ丸ごとの塩ゆでを食べてみたいですね。相方の「うまし(ヒウチダイ)」の煮付けも、トロリととろけるような柔らかさがあって他に負けず劣らず美味しい。こうした珍しい魚が食べられるのが駿河湾を眼前に望む戸田の魅力なんでしょうね。

ということで夕刻のやや遅い昼食となりましたが、新鮮な海の幸に出会えて大満足。お店の人も親切だったし、眺望は最高だし、料理も美味いわで言うことなし。ぜひ、タカアシガニの丸ごと塩ゆでを食べるため、近日中に再訪したいですね。


【焼肉】焼肉レストラン 八福(沼津)

2010年03月02日 00時26分54秒 | エスニック料理










西伊豆方面へドライブ。
伊豆と言えば新鮮な魚介類ですが、この日は無性に肉々しいものが食べたくてどうにもならなくなり、通りかかった沼津駅周辺で焼肉を食べていくことにしました。風俗店の多いエリアだけに、焼肉屋の数も多い沼津。中にはファッションヘルス店に挟まれながら営業している韓国料理屋があったりとなかなかにディープな焼肉ワールドが展開されていたりします。

そうやっていくつかのお店を物色した中で、いい具合に場末感がありつつも、軒先のディスプレイに各メニューの値段をきちんと公示している点に明朗さを感じて暖簾を手繰ったのがこのお店です。一応のところ《焼肉レストラン》として看板を掲げていますが、『八福』という店名や、メニューに青椒牛肉絲などがあるところを見ると中華系の人が営むお店なのかもしれませんね。

頼んだのはハラミとカルビ、そして味噌チゲ。ハラミとカルビは、サラダ、スープ、韓国風の煮物、キムチがセットになった定食スタイルでなかなかにボリューミーです。肝心の肉の方も期待通りの美味しさで、特に脂の乗ったハラミは甘辛いタレとの相性抜群。サッと炙ってレアで食べてもよし、香ばしくミディアムに焼いて食べるのもよしでご飯が何杯あっても足りないほどです(笑)。

そして味噌チゲですが、我々に日本人に向けてアレンジされたものなのか、唐辛子やコチュジャンが抑えられており、色の方も日本の味噌鍋に近い黄金色です。具は牛肉や半熟玉子を筆頭に、白菜、キムチ、ニンジン、ゼンマイ、ピーマン、カボチャ(!)など、とにかく野菜がたっぷりで食べ応えがあります。味の方も辛さやコチュの甘さが抑えめなぶん、我々日本人が好きな味噌の深みをストレートに愉しめるようなテイストでなかなかに美味しい。最後にご飯を入れて、少しだけ煮込んで雑炊にしても美味しいでしょうねえ。さすが今回は腹がくちくなりすぎてそこまでは出来ませんでしたが。

という訳で適当に入った割にはとても美味しい焼き肉が食べられて大満足。店内の雰囲気も悪くないので、またこちらの方に来ることがあったらぜひとも寄らせてもらおうっと。
さて、焼肉でパワーを付けた後は、もうひとっ走りして伊豆半島を南下することにします(といっても自分は助手席ですけど)。安全運転で参りましょう、運転手さん。