カレーの余韻 ( θ Θ θ ) ノ

2007年8月13日スタート
カレーをメインに、和洋折衷数多の料理の話題を。立食いそば屋さんのカレー、大好きです。

【インドカレー】 浅 草・コ ル マ

2010年05月29日 18時58分24秒 | インドカリー










少し前、GWに映画を観に行った帰り、浅草に寄って大好きな『KORMA』でカシミールカレーを食べてきました。

『KORMA』と言えば、あの『DELHI』で修行していたシェフが独立して生まれた店として一部のカレーマニアの間で有名なお店。当然、『DELHI』の看板メニューであるカシミールカレーが名物メニューとなっており、DELHIよりも幾分マイルドであることから、こちらのカシミールを贔屓にするカレーファンも多いようです。これ以外にも、コルマカレーやジューシーなタンドリーチキンといったDELHIの人気メニューもしっかりと伝承。ここまで来ると、事実上の『DELHI』の暖簾分け店ですよね。

そんな『DELHI』と所縁深いお店ですから、カシミールカレーとタンドリーチキン(ここでは“スパイシーチキン”と呼ぶ)は外せません。ということで迷うことなくこの2つを頼み、栄養のバランスを考え、サラダを加えることにしました。店名にもなっているコルマカレーもとても美味しいらしいのですが、どうしてもカシミールカレーの麻薬的な美味しさには抗えません。この日はKORMA初訪店の同行者がおり、「多少辛くても大丈夫!」とのことでしたので、自信を持ってカシミールカレーを薦めさせてもらいました。

待つことしばしで、まずはスパイシーチキンが運ばれてきました。スパイスを塗したチキンをヨーグルトに漬け込んで焼き上げるこの料理、一般的にはタンドール釜で焼き上がることから「タンドリーチキン」と呼ばれますが、ここでは「スパイシーチキン」というネーミングが冠されています。何故か。それは「タンドール釜で焼かず、フライパンで焼いている」から。フライパンで焼いているから脂や肉汁が流れ落ちてしまうことなくしっかり肉の中に封じ込められ、一般的なタンドリーチキンにはない芸術的なジューシーさを味わうことができます。これも『DELHI』伝統の調理法ですよね(パセリとレモンが添えられているところなんかも)。特性のタレの美味しさと相まって、「絶品!」と太鼓判を押したくなる逸品です。

スパイシーチキンを食べ終わるといよいよカシミールカレーの登場です。相も変わらずに食欲をそそる深い色合いのカレーです。見るからに美味しそう。ガマンできません。さっそくいただくことにしましょう。

うん、紛れもないカシミールカレーだ。キレのいいスパイスの風味と苦み走ったビター感、そして後から追いかけてくる強烈な辛さ。その美味しさたるや「そうそう、これが食べたかったんだよ、これ」という言葉が自然と口を吐いて出てしまうほど(笑)。
辛さの方ですが、『DELHI』のカシミールほどではないにせよかなりの刺激感。一般的なお店ならば「激辛」と称して出てくるレベルです。それだけに終盤は頭頂部から汗が噴き出し、それをタオルで拭いながら食べ進めていくという、やや見苦しい姿を晒してしまうことになってしまいました(笑)。『DELHI』のカシミールよりはだいぶマイルドなはずなんですがねえ。

そうやって汗をかきつつ夢中になって食べ食べ、気がつけば皿が空。最後にそれまでガマンしていた冷水を一気飲みして一息吐きます。いやぁ、やっぱり美味しかった。辛さの方も、以前よりもパンチが増したのか、久々にいい汗をかかせてもらいました(笑)。唯一残念だったのが、前回訪れた時に接客にあたっていた感じのいい青年スタッフがいなくなっていたこと。人柄の良さが伝わってくるような実直かつ丁重な接客で気持ちよく食事ができただけに実に残念。もしかしたら別のカレー屋さんで元気に接客にあたられているのかもしれませんね。

その味の確かさはもちろん、値段も手頃だし、浅草の裏路地というシチュエーションも最高だし、お店も落ち着けるしで自分にとっての大のお気に入り店。これからも贔屓にさせてもらいますよ。


【専門店カレー】『炒伽哩(チャオカリー) 日本橋室町店』ベーコンエッグ野菜curry・20辛

2010年05月25日 19時31分50秒 | カレー専門店




前回に引き続きいての炒伽哩です。

前回、エビエッグ野菜curryの15辛を食べて幾分余裕があったので、今回は思い切ってベーコンエッグ野菜curryの20辛に挑戦してみることにしました。カレーの風味を保ちつつ唐辛子の刺激を味わうにおいてもっともバランスが優れているとされる20辛。果たしてどんな味と刺激を愉しませてくれるか。

まつことしばしでカレー到着。見た目は前回の15辛とほとんど変わりません。では、さっそく一口――

おお、これは辛い。わりかし一口目からガツンと来る辛さです。とはいうものの自分の中では許容内。やや唐辛子の風味が強すぎる感があるものの、確かに風味と辛さのバランスは悪くありません。自分にとってはこれくらいが風味と刺激のバランスの分水嶺かも。

いつにも増してキャベツはシャキシャキ、卵はフワフワでとっても美味。そしてベーコンがほどよい“塩っ気”を与えてくれるのもいいアクセントとなってスプーンが進む進む。単に辛いから、という訳ではなく、ソースの風味や具の火の通り具合、ライスの炊き加減など、すべてが高いレベルでまとまっている感じで、今まで食べた炒伽哩の中で一番美味しかったなぁ。

嬉しかったのが「よろしかったらどうぞ」と振る舞われた食後のデザート。なんとトマトのシャーベットで、優しい甘さと爽やかな酸味がスパイスの刺激でヒリついた口中の火照りを見事に冷ましてくれます。その美味しさたるや、思わず「んー、幸せ!」という言葉が自然と口を吐いて出てしまったほど(笑)。特に今日のような暑い日には、尚更のことこうしたサービスが嬉しい。なかなかに粋なお店。ますますファンになっちゃいましたよ。



【専門店カレー】『炒伽哩(チャオカリー) 日本橋室町店』 エビエッグ野菜curry・15辛

2010年05月18日 21時02分52秒 | カレー専門店






連載を持たせてもらっている雑誌の編集長と「カレーでも食べながら打ち合わせしましょう」ということになり、やってきたのがここ炒伽哩です。

汐留店もそうですが、広くゆったりとした開放的な空間づくりがなされており、腰を落ち着けて食べられるのがこのお店のいいところ。せせこましい閉塞的な空間で慌ただしく食べるカレーも嫌いではないですが、やっぱり人と一緒、それも大切な人と過ごす場合は、こういったお店を使いたいものです。

自分にとってのレギュラーメニューは「ベーコンエッグcurry」ですが、この日はちょっと気分を変えて「エビエッグ野菜curry」を選ぶことにしました。そしてこのお店と言えば辛さ指定を行ってナンボの世界。辛さは1辛~50辛まであり、3辛で「辛口」、5辛で「大辛」とい基準表記がなされていますが、実際には3辛程度ではほとんど刺激を感じないので、思い切って15辛を指定しました。

待つことしばしでカレー到着。いつ見ても「やる気」を喚起させる素晴らしいルックスのカレーです。15辛を指定したせいか、編集長のノーマル仕様に比べてかなり赤味と粘度が強くなっていますね。これは美味しそう。さっそくいただくことにしましょう。

15辛と言っても飛び上がるような辛さではありません。むしろカレー本来の風味と旨味を引き出す塩梅いい刺激感となって、スプーンを口に運ぶストロークがグングン速くなっていきます。ココイチで言えば5辛くらいでしょうか。自分にとってはここら辺がベストの辛さです。
カレー自体の味も、塩っ気やコクよりも、まずはスパイスの香りが最初にやってくる爽やかな口当たりでとっても美味しい。野菜もシャキシャキでエビも火が入りすぎることなく絶妙なプリプリ感を保っています。

個性的でありつつも、見事に完成された素晴らしいカレー。気配りの行き届いたスタッフさんの対応やお店の居心地の良さなども相まって、あらためてその魅力深さを実感させられました。これからもずっと利用したい愛すべきお店です。ごちそうさまでした。



【ラムカレー】 ビ ス ト ロ ひ つ じ や( 代々木 )

2010年05月17日 20時12分33秒 | バー・ビストロ・洋風酒場系カレー










i代々木にある羊料理のお店です。カレー専門店でも、インド料理店でもありませんが、専門店以上に本格的で美味しいラムカレーを食べさせてくれるお店として、しばしば利用させてもらっているお店です。ちなみに日比谷には『おいしいカレー工房ひつじや』という姉妹店もあり、こちらは名前の通り、カレーがメイン。3年前の2007年2月に訪れたことがあり、日比谷という立地にありながら、極めてリーズナブルな値段でメインディッシュ+カレーのボリューミーなセットが食べられることに驚かされた記憶があります。

こちらの『ビストロ ひつじや』も負けず劣らずにリーズナブルな価格でカレーのセットを供してくれるありがたいお店だったりします。ランチタイムにおけるカレーは2種類。「ひつじのカレー」と「(ひつじの)脳みそのカレー」がその内訳。いつも「脳みそカレー」に激しく惹かれるのですが、悲しいかな、いざ注文という段階で腰が退けてしまい、気がつけば「ひつじのカレーください……」と告げる自分が。チキンですねえ(笑)。

ということでこの日もその「ひつじのカレー」を、ライス、サラダ、チコリのコーヒーがセットになった「Aセット」でオーダー。驚くべきことにこれで¥690。しかも写真のようにパンまで付いちゃって、さらに「ライスお代わりください」と言えばご飯を“おひつ”(!)に入れて持ってきてまでくれるんですよ。それでいてカレーの方もトマトの酸味が効いてサラサラとした、“自分的ド真ん中の味”と来るんですから、これほど素晴らしいお店はありません。主役のラム肉もたっぷり入っていて、ご飯の炊き加減も絶妙。ホント、文句の付けようがないカレーです。

そして食後にはカフェインレスのチコリのコーヒーで一息。これが実に不思議なコーヒーなんですよ。コーヒーのようでコーヒーでない。では何に近いのかと言えばコーヒー以外に例えるものがない……そんな不思議でとらえどころのない個性的な“コーヒー”です。なかなかに粋ですよねえ。

店内も「ビストロ」の名に相応しい、凝った調度品とゆったりとした空間を持ち、腰を落ち着けてリラックスすることができます。そんな愛すべき『ビストロ ひつじや』ですが、聞けば今年は開店15周年とのこと。ぜひ、このまま変わらず20年、30年と歴史を紡いでもらいたいですね。これからも贔屓にさせてもらいますよ。


【中華】 梅 蘭 (大崎)

2010年05月13日 21時17分32秒 | 中華・ラーメン



カリカリに揚げた中華麺の上にアツアツの餡をかけた、ではなく、アツアツの餡をカリカリに揚げた中華麺でサンドするという、独特の方法で調理された焼きそばが名物のお店です。横浜中華街を代表する人気店としてTVや雑誌等でさんざん採り上げられているので、ご存じの方も多いんじゃないでしょうか。あ、ちなみにここは中華街の本店ではなく、大崎ゲートシティ内にある支店です。


これが名物「梅蘭やきそば」。餡をカリカリの焼きそばでくるみ、周囲を卵で閉じた状態で出てきます。どことなく「オムそば」を思わせるルックスですね。


箸で適当な場所を突いて麺を割りほぐし、餡を絡めながら食べていきます。香ばしくてとっても美味。このまま食べても美味しいのですが、やや油っぽいので、酢とカラシを絡ませながら食べていくと尚美味。ボリュームもたっぷりでかなりの満腹感が得られましたね。今度はピリ辛の「牛肉入り辛口梅蘭焼きそば」の方にチャレンジしてみたいと思います。ごちそうさまでした。



【ご当地レトルトカレー】小林牧場の甲州ワインビーフカレー・中辛(山梨・甲斐)

2010年05月12日 12時53分16秒 | レトルトカレー



甲府出張の際に買ってきたレトルトカレーです。甲府と言えばヴァンフォーレ甲府。そのヴァンフォーレ甲府の公式カレーとして『ヴァンフォーレ甲府 ヴィクトリーカレー』なるものがあるという情報を耳にして、甲府市内のスーパーを数軒覗いてみたのですが、生憎とどの店でも取り扱っていませんでした。どうやら甲斐市にある個人経営の精肉店が有志となって製造・販売しているようで、そこまでいかないと買えないようですね。

そのままお土産なしで帰るのも寂しいので、「何か美味しそうなご当地カレーないかな~」と甲府駅ビルの中の食料品売り場を物色して見つけたのがこのカレーです。甲州名物の筆頭格であるワイン。そのワインを作る過程で残ったブドウ粕を飼料に飼育した「甲州ワインビーフ」を使ったカレーということで、ある意味、もっとも甲府を擁する山梨らしいカレーだと言えるかもしれません。

さすがにセールスポイントとなっているだけあって、牛肉は大きく柔らかでとっても美味。これは余計なトッピングなしで、ぜひカレーのみで食べたい味です。多くのビーフカレーがそうであるように、このカレーも甘めのテイストに仕上げられていますが、ちょっと他の違うのは後からピリッとしたやや強めの辛さが追いかけてくること。これがいいアクセントとなっているのと同時に、このカレーの個性にもなっています。

ワインの名産地であり、牧場も多いことから質のいい畜産品にも恵まれる甲州。それだけにレトルトカレーのレベルもなかなかに高く、さらなる甲州カレーへの探求欲が湧いてきました。次は現地のカレー屋巡りも楽しんでみたいですね。


【ご当地レトルトカレー】富良野ブラックカレー・黒豆チキン(北海道)

2010年05月09日 16時47分17秒 | レトルトカレー




北海道土産でいただいた、ふらののご当地カレーです。カレーの食材が豊富に穫れる土地柄ゆえ、バリエーション豊かなご当地カレーが多い北海道ですが、黒豆のカレーというのはかなり意表をつかれました。一体、どんな味なのでしょうか。これは楽しみです。

いつものように10分と長めの湯煎を行い、お気に入りのカレー皿に盛って出来上がり。おお、その名に違わず見事に黒光るカレーですね。さっそくいただきます。
口にしてまず最初に感じるのが北海道のカレーらしい「甘さ」。ややブラックカレーのイメージと違うかなと思いかけた次の瞬間、わりと強めの辛さが追いかけてきて、先の甘味と混ざり合い見事な“旨さ”を生み出します。おお、これは美味しい。柔らかく煮込まれた黒豆も思った以上にたっぷり入っていて、豆好きには嬉しい限り。ブラックカレーらしいビター感もしっかり感じられてレストランなどで供されるリッチなカレーに近いテイストです。パッケージによれば化学調味料不使用で、完全なる天然素材だけでこの味を実現しているとのこと。さすが北海道のご当地カレー。レベル高いですね。