カレーの余韻 ( θ Θ θ ) ノ

2007年8月13日スタート
カレーをメインに、和洋折衷数多の料理の話題を。立食いそば屋さんのカレー、大好きです。

【中華カレー】富都茶餐廳(香港)

2011年06月06日 02時46分47秒 | 海外で食べたカレー



今回も香港で食べた咖哩飯のレポートをお送りしたいと思います。
このお店は九龍側の佐敦(ジョーダン)にある『富都茶餐廳』という茶餐廳。これまでに訪れた茶餐廳と比べると、かなり大きな規模のお店です。


日曜のお昼ということもあり、家族や近所の仲間と連れ立ってランチを食べにきた地元の人々で賑わっています。活気があってなかなかに良い雰囲気。咖哩飯の種類も豊富。カレー好きにとっては誠もって嬉しい限りです。



数あるカレーの中から選んだのが、この「伽哩海鮮飯」。
エビやイカに加え、香港名物の魚蛋(フィッシュボール)、そして「とどめを喰らえ!」と言わんばかりに大ぶりな白身魚フライまでもが入ったボリューム満点の豪華な咖哩です。このフライ、カレーに浸っていてもちゃんとサクサク・クリスピーな食感が残っているのが素晴らしい。文句なしに美味!
ちなみに半ばまで食べ進んだところでテーブル据え付けの特性ラー油を数滴垂らしてみたのですが、これが存外ベストマッチ。もともとが中華テイスト溢れるカレーですから、ラー油との相性がいいことは当然で、「ああそう来るか」という意外性ではなく、基本的な美味しさが数レベル底上げされるような、「合致して然るべき美味しさ」を感じることができます。もっとも、カレー自体は非常に高い完成度がありますので、(ラー油を垂らすのは)適量にとどめておいた方がいいことは言うまでもありません。
非常にボリューミーでかなりお腹が膨れましたが、最初から最後で飽きることなく咖哩飯ならではの美味しさを愉しみながら完食することができました。また、香港でお気に入りの店が増えました。


【中華カレー】香港仔魚蛋粉(香港)

2011年05月29日 23時15分12秒 | 海外で食べたカレー





香港の九龍サイドにある雲呑麺の人気店、『香港仔魚蛋粉』で食べた咖哩飯です。
前述のように本来はこのお店、雲呑麺で有名なお店なのですが、香港ならではの和洋折衷の料理を取り扱う「茶餐廳」の形式を採るため、麺類だけでなく、ご飯物や包子、三文治(サンドイッチ)、スイーツ、その他一品料理などさまざまな料理を供してくれます。しかも値段も手頃で殆どのお店でカレーを取り扱っていると来るのですから、滞在中は何度もお世話になったことは言うまでもありません。

このカレーは大ぶりな牛バラの塊がゴロゴロと入った牛排骨咖哩飯。香港ならではのココナッツミルクがベースとなった、どこか南国チックな風味を感じる味。洋風でもなくインド風でもタイ風でもない、香港らしいオリジナリティが凝縮されたマイルドでコク深いカレーです。もう少し刺激が欲しい場合は据え置きのラー油を数滴垂らして食べるとGood. ちなみにライスはパラパラと食感の軽い長粒米。ちなみに香港ではカレーに限らずチャーハンや餡かけ飯などもすべて長粒米を使っていました。インディカ米大好きな自分としてはうれしい限りです。ああ、これを書いていたらまた香港の咖哩飯が食べたくなってきちゃいました(笑)。



【中華カレー】B+咖啡餐廳(マカオ)

2011年05月18日 07時19分58秒 | 海外で食べたカレー




アジアを中心にちょこまかと旅行に行っているのですが、現地で食べたカレーの写真が結構な分量となってきましたので、新たに「海外で食べたカレー」というカテゴリを設けて紹介していくことにします。


このお店はマカオにある「B+咖啡餐廳」というカフェのような飲食店。1年半ほど前に訪店。
マカオは広東料理はじめポルトガル当地時代を色濃く反映させたマカオ料理、そして四川、上海、北京などといった各チャイニーズなど、美味しい食べ物にありつくのに苦労しない場所。そんな土地にいながらも、やはりカレーが食べたくなるのがカレー好きの性。ということでカレーを供するお店を探しに探してやっとこさ発見したのがこのお店。世界遺産である「マカオ歴史市街地区」の中にあるちょっとカジュアルなカフェ風の飲食店です。


自分がオーダーした牛バラの咖哩飯。トロトロに煮込んだ牛バラを敷き詰め、その上にカレーをかけたボリュームある一品。カレーは香港の茶餐廳で供されるココナッツミルクの効いたマイルドな中華風カレーと似たテイスト。そして嬉しいことにライスはパラパラと軽い長粒米。想像する以上にレベルの高い、そして独創的なカレーで大満足。


相方が頼んだチキンカツカレー。他のお客さんを見ていると、こうした揚げ物入りのカレーを頼む人が多かったですね。平皿ではなくドンブリに盛られた様はどこか日本的。妙に安心を感じてしまうビジュアルでGood.


マカオらしい独創的で味の方も二重丸のナイスなカレーでした。ちなみにこの近くにはマレーシアやシンガポールなどで食べられているカレー麺「ラクサ」の専門店もありました。香港と比べるとカレーを供するお店はそう多くはないですが、本腰を入れて探索してみれば印僑の経営するインド料理店なども含め、まだまだカレーを供するお店はあるはず。これは次回の課題ということで。


ちなみにこれはマカオの食料雑貨店の様子。カレー関係の調味料はさほど多くなく、主にカレーペースト等のシーズニングが中心。お土産としてラクサペーストとマレーシア風カレーのペーストを購入。


【インドカレー】 Swagat( 香港 )

2010年04月22日 01時52分19秒 | 海外で食べたカレー








前回の『伽哩王』に続いての香港カレーネタです。
『伽哩王』と同じく、重慶マンションの2Fにあるお店で、やや高級感あるレストランスタイルのインド料理店です(『伽哩王』はオープンスタイル)。といってもあくまでも重慶マンション内の基準なので、入店に躊躇してしまうような敷居の高さなどはありません。あくまでも雰囲気だけです。

店内は薄暗い照明でややムーディーな雰囲気。先客は地元っ子らしきカップルと、欧米の男性客2人組のみ。あまり広くないお店なので、まずまずの入り、といったところでしょうか。

『伽哩王』ではマトンカレーを食べたので、こちらではチキンカレーをいただくことにしましょう。チキンカレーのメニューは全部で以下の5種類。

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CHICKEN TIKKA MASALA
CHICKEN MADRAS
CHICKEN VINDALOO
CHICKEN KASHMIRI KORMA
BUTTER CHICKEN
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もちろん真っ先に目に留まったのは、「CHICKEN KASHMIRI KORMA」。“カシミール”と言う文字を見て、反射的に『デリー』のカシミールカレーを頭に思い浮かべ、“コルマ”という文字に同じく『デリー』のコルマカレーを思い浮かべてしまいました。チキン・ティッカ・マサラやチキン・マドラスの名にも強く惹かれるものがありましたが、“カシミール&コルマ”という言葉で連想するあの漆黒のビター感溢れるカレーの魅力には抗えず。もう、頭の中は完全にカシミールカレーモードになっちゃってます(笑)。

突き出しのパパド(ペパーミントのソースが美味!)をパリパリと食べながら待つことしばしでカレー到着。

が――
目の前に置かれたカレーは艶々とした漆黒のカレーとは真逆の白いカレー。“カレー”というよりは「クリームシチュー」や「コーン・ポタージュ」といったヴィジュアルです。しかも表面にはより白さを際だだせるためでしょうか、生クリームまでかかっています(笑)。家にあるカレーMOOKに載っている銀座『グルガオン』の「グルガオンチキンスペシャルカレー」もこんな強烈なヴィジュアルでした。一口に「カシミール」と言っても、いろいろな種類のカレーがあるんですね。

とはいうものの、見た目はとても綺麗で美味しそうです。ガマンできません。さっそくいただきます。
確かに見た目通りのまろやかさはありますが、味と香りは紛う事なきカレーそのものです。カシューナッツやオニオンのペーストに加え、酸味がやや効いていることからフルーツのペーストも使っているのでしょう。濃厚でマイルドで甘味が強く、それでいてしっかりとカレーを感じさせるスパイシーさが渾然一体となったとっても個性的なカレー。よくも一皿にこれだけ相反する要素を凝縮させることができたもんだ(笑)。

ちなみにライスはプラオ。クミンやカルダモンと一緒に炊きあげてあり、やや香りが強い分、こうしたマイルドなカレーとよく合います。ライス自体の炊き加減もなかなかに絶妙。もちろんライスは香り高いバスマティ米です。いやあ、久々にあの官能的な喉越しを堪能させてもらいました。

相棒が食べたプラウンマサラもカスリメティの香りが効いていて、自分が食べた“白いカレー”とは対照的なシャープな味でこちらも美味。さすが食の都だけに、こうしたエスニック料理のレベルも必然的に高くなるんですね。さすがに自分のイメージとはかけ離れたカレーが出てきたときはどうしようかと思いましたが、口にしてみればその落胆もなんのその。とても美味しく個性的なカレーでした。ごちそうさま。


【インド・ネパールカレー】 伽哩王 ( 香港 )

2010年03月23日 22時42分08秒 | 海外で食べたカレー








今年の年始に行った香港旅行にて食べたカレーです。「香港でカレー」と言えば重慶マンション。この建物、香港における安宿集積地の代名詞的存在として名を馳せていますが、実は数え切れないほどのインド系料理店がテナントとして入る、カレー好きにとっては夢のような世界であったりもします。

ということで入ったのがこのお店。魔窟感の強い2Fにあるオープンスタイルのお店で、「South India」の電飾看板が示すとおり、重慶マンション内のインド料理店では珍しい「ドーサ」を供する点に惹かれて入店を決めさせていただきました。加えて、『伽哩王』という店名に並々ならぬ強気の姿勢が感じたことも理由の一つ。どんなカレーを食べさせてくれるかが実に楽しみです。

頼んだのはマサラ・ドーサとマトン・マサラ。そしてライスですが、嬉しいことにメニューに「プラオ」の名があったので喜び勇んでオーダー。もちろんビリヤニもありましたよ。連れはサグパニールとナンをオーダー。さぁ、後はカレーが来るのを待つだけです。


まずはドーサが運ばれてきました。外のサクサク感と、具であるスパイシーなポテトのポクポク感の対比が絶妙です。そのまま食べても美味しいのですが、付け合わされているラッサムに浸しつつ食べるとほどよい酸味が加わってより一層味わい深いものとなります。これまでいくつかのお店でドーサを食べてきましたが、ここのが一番かも。さすがに印僑をはじめとしたエスニック移民が多い香港。こうしたサイドディッシュの出来を見ても、そのレベルの高さをハッキリと感じることができます。

そうやってドーサを頬張っていると、お待ちかねのカレー到着。おお、実に美しい色合いのマトンカレーじゃないですか。ガマンできません、さっそくいただきます。
これはトマトの酸味が効いた濃厚な味のマトンカレーですね。大ぶりなマトンの角切りもホロホロと崩れるほど柔らかくひっじょうに美味。そしてこのカレーの美味しさをパラパラ香ばしいプラオがさらに昇華させてくれます。食感軽いプラオに濃厚なカレーが絶妙に絡み、より完璧な食べ物となる。プラオ自体の味付けがとてもあっさりしたものなので、カレーの風味を損なうこともありません。プレーンなライスと比べるとやや割高ですが、この組み合わせは鉄壁かも。

という訳で夢中で食べ食べあっという間に完食。ドーサも美味しかったし、カレー+プラオの組み合わせはちょっとした感動すら覚えました。念願だった重慶マンションでのカレーは、想像以上のインパクト。これは本腰入れて探求しなけりゃなりませんね。


【中華カレー】FUNG MING YUEN RESTAURANT(香港)

2009年01月09日 02時11分06秒 | 海外で食べたカレー












あけましておめでとうございます。
新年一発目のカレーは日本を越え、香港の「伽哩」です。

食の都ということで、本来ならば本場中華で旅のスタートを切るべきなのでしょうが、入ったお店が「茶餐廳」というタイプの香港の喫茶店的なお店につき、麺、ご飯類以外にもパンやらコーヒーやらジュースやらスィーツやらとメニューのバリエーションがやたらと豊富で、その中に我が「伽哩」の文字がこぢんまりとながらしっかりと強い自己主張で訴えかけているのを目にしてしまい、あえなく香港一発目の食事もカレーに相成ったという訳です。

さて、カレーですが、いろいろ種類がありましたが、とりわけ強く惹かれた「豚排骨伽哩飯」を頼むことにしました。「豚排骨」とは言うまでもなく豚の骨付きバラ肉のこと。つまり「豚のスペアリブカレーライス」とでもいうカレーです。加えてここ最近、担々麺に凝っていることもあり、これも追加オーダー。メニューに「担々麺」が見あたらなかったので、少々ぶしつけですが店員さんに「タンタンミェーン」とブロークンな広東語で口頭で伝えちゃいました。

まずやってきたのは担々麺……のはずがインスタントの塩ラーメンに目玉焼きと中華ハム(金華ハムではない)が載っかった“おやつ的”なブツ。どうやら「タンタンメン」を「パイタンメン」と解釈されてしまったようです。まぁ四川のお店じゃないからこんなもんでしょう。ただしさすが香港の食堂だけに、この“担々麺”、なかなかに美味いです。スープが奥深く単なるインスタント麺の枠を大きく越える味。さすが、としか言いようがありません。

そしてさらに待つこと待つこと3分。ついに我がカレー様が運ばれてきました。
おお、色が見事に真っ黄色。なんとノスタルジックなビジュアルでしょうか。そしてこの“盛り”の豪快さ。皿からポトポトとカレーが滴ってやがります。さらに嬉しいことにご飯が大好きな長粒米なんですな(思い切りマンガ盛りだし)。インド系やパキスタン系、そしてタイ系の人も多い香港だけに、実は日本や本省とは異なりこうしたパラパラのご飯がスタンダードになっているそうです。

さて、そのカレーですが、見た目とは異なり、ココナッツミルクが効いたエスニックな味がします。マレーシアカレーと同系統の味ですね。その昔、エンジニアをやっていたころ、会社の社食に飽きてよく通ってた中華料理屋で不定期に供される日替わり定食の中華風カレーがこんな味だったことを思い出しました。そして極めつけが排骨の美味さ。しっかり下味がつけられやわらかく煮込まれていて舌がとろけそうです。そんな骨付き肉が「これでもか」ってほどどっさり入って日本円にして約¥300そこそこ。相方が頼んだ「かた焼そば」にもこの排骨がこんもり山盛りで見事な香ばしさとXO醤の美味さと相まってまさに至福の味。あらためて食の都のパワーと懐の深さを感じました。初日に適当に妥協して入った店でこの美味しさ。この旅、期待できそうです。