カレーの余韻 ( θ Θ θ ) ノ

2007年8月13日スタート
カレーをメインに、和洋折衷数多の料理の話題を。立食いそば屋さんのカレー、大好きです。

【ラーメン屋カレー】三冨士(群馬県・高崎)

2011年02月16日 18時33分08秒 | ラーメン屋・中華料理屋カレー








高崎へと出張。
せっかく高崎へとやってきたのだから「なんか地元らしいものを食べましょう」ということでやってきたのが、この『三冨士』さんです。

なぜ、このお店を選んだのかというと、ラーメンと半カレーがセットになった「カレーセット」を名物の1つとするお店だから。そして1965年創業と、40年以上の歴史を持つ点にも強く惹かれものがありました。しかも聞くところによれば、ここのカレーライス、「“いにしえの味”がする懐かしき昭和のカレー」とのこと。ここまで聞いて行かずにはいられません。

生憎と地図を持ってきていなかったので、ケータイのGPS機能を頼りにお店へ向かいます。が、元来「超」が付く方向音痴なので、そうした文明の利器を見ながらもかかわらずなかなかそれらしい店にたどり着かず。そこで通りを歩いている地元のお婆ちゃんに「三冨士ってお店、この近くにありますか?」と訊ねたところ、「ああ、ここまっすぐ行って、大通りに出たら右に曲がってしばらく行くとあるよ~」との返答。やっぱり地域に根付いた歴史あるお店なんですね。お婆ちゃん、ありがとう。

お昼時ということもあり、店内はほぼ満席。スーツ姿のサラリーマンに、作業服姿の男性客がその内訳。もちろん女性客の姿などありません。そこに優しげな笑みを浮かべた仲居さんが注文を取りに来ます。すごくいい雰囲気。そして落ち着く。こうした雰囲気をこよなく愛す同行者たちも「こりゃ、落ち着くわ……」と心底からホッとした表情でつぶやいています。男性客が多いのも頷ける。これは名店かも。

もちろん頼むのはラーメンと半カレーがセットになった「カレーセット¥700」で決まり。
ちなみにセットメニューは、「味噌ラーメン+半カレー」とか「カツ丼+カレーラーメン」など、お品書きに掲げられていない組み合わせにも対応してくれるようです(もちろん差額は発生しますよ)。

7~8分程度で愛しき我がカレーセットが運ばれてきました。
ラーメン、カレーライスともにシンプルな見た目でとってもいい感じ。まずはラーメンからいただくことにしましょう。

おいしい~!
見た目通りの奇を衒ったところのない、実直な味のラーメン。クリヤーで優しいスープが文字通り胃の腑に染み渡っていくのを感じます。麺も軟らかめながらしっかりとコシがあって、このスープに見事に調和。思わずポーと惚けた表情を周囲に晒してしまいました(笑)。
(この味、すごく懐かしい……)とラーメンを啜りながら思い出した。そう、この味、子供の頃によく出前をお願いした近所の日本そば店『かがや』のラーメンの味だ。ワカメが入っていないことを除けば、ルックス・味共に『かがや』と同じ。まさかこんなところで思い出の味に出会えるとは。
そして主役のカレー。これも思った通りの昭和を感じさせる懐かしい味です。懐かしい味ですが、ピリリと胡椒の刺激が効いていて優しい味のカレーにいいアクセントを生み出しています。不自然な甘みや香り付けもなし。ストレートに美味しさを追求しているのであろう実直かつ正当派のカレーです。これは文句なしに美味しい。

そして何よりも素晴らしいと思うのは、カレーとラーメン双方を食べ進めていくと生まれてくる調和感。ラーメン、カレーともに優しい味ゆえ相互にいい影響を与え合うのか、食べ進めるごとに「カレーライス+ラーメン」という一つの料理を味わっているかのような調和を愉しませてくれます。今どきの自己主張が強すぎる極太麺・濃厚スープのラーメンや、不自然な甘みのあるカレーでは決して生まれない絶妙感。考えられてますよね。

ちなみにこの「カレーライス+ラーメン」というのも、食べ盛りの頃、前述の『かがや』でよく口にしたメニューだったりします。「カレーとラーメン」や「カレーとそば」というセットメニューに心揺さぶられるのも、その時の原体験に基づくもの。重ね重ねになりますが、まさか高崎でそのときの追憶体験が果たせるとは思ってもみませんでした。

ということでノスタルジーに浸りつつ、じっくりと味わって完食。もちろんラーメンのスープも一滴残さず飲み干したことは言うまでもありません。同行の仲間たちも「美味い、美味い」を連呼しながらしっかりと完食です。

聞けばこのお店、地方都市ならではの人口減少に起因する客足不足で、夕刻以降の営業を止めてしまっているとのこと。これほど美味しく、歴史があって、雰囲気もいいお店なのに本当にもったいない。ということで、その売り上げと存続に少しでも貢献すべく、自分も定期的に訪店させてもらうことにします。ごちそうさまでした。

駅ナカのパン屋さんにて、こんにゃくカレーパン」という当地カレーパンを食す。こんにゃくらしき食感の具は入っていなく、具体的にどこが“こんにゃく”なのかは分かりませんでした(至って普通のカレーパンという印象)。ちなみに隣のレトルトは、これまた駅ナカのお土産産で購入したご当地カレー。今度試食レポート載せます。


最新の画像もっと見る