![]() ![]() ![]() ![]() ![]() このお店の名物が、何を隠そうカレー丼だったりします。なんでも、明治時代からの“超”が付くロングセラー商品だとか。それだけにTV(どっちの料理ショー)や、雑誌のグルメ特集などで採り上げられることもしばしばで、実際自分が1年ほど前に購入したカレー特集が組まれた雑誌にも、このお店が掲載されていました。 この日はやや腹ぺこだったことと、「せっかくの老舗そば屋さんなのだから蕎麦も食べたい」という欲張り心が働いたことで、カレー丼とたぬきそばがセットになった「カレーセット」(¥900)をオーダー。つい先日訪れた高崎の『三冨士』の「カレーセット」よろしく、「カレー+麺」の組み合わせによるハーモニーを愉しませてもらうことにしましょう。 待つことしばしでカレーセット到着。 カレー丼とたぬきそばのみならず、サラダ、お新香、お味噌汁まで付いちゃっています。本当はこれらに加え、カレー丼に入れる生卵(卵黄のみ)も付いてくるのですが、ストレートにカレーの味を愉しみたかったので、今回は「ギョク抜き」にしました。 まずはカレーからいただきます。 おおっと、思い切り甘いカレーです。「ドカンと来る辛味」ならぬ「ドカンと来る甘味」があって、かなり意表を突かれました(笑)。そう、ここのカレーは蜂蜜が加えてあるのです。これが人々から愛され続ける明治よりの味。シャキシャキとした玉ネギや膜を張った波打つカレーの表面が、いにしえを強く偲ばせてくれます。当時はさそやハイカラな味だったのでしょうね。 そばはやや柔らかめ。そばつゆの方は「濃いめの辛口」という江戸前そばらしいかっきりとした味。 嬉しいのは山菜がまばらに入っていること。これがネギや天かすなどと併せて多彩な食感を生み出し、そばを啜ることが楽しくなってきます。なかなかに考えられてますよね。 ボリュームもたっぷりで、なかなか他のそば屋さんにはない個性あるカレー丼を食べることができて満足。老舗中の老舗ですが、店主さん、従業員さん含め、気取ったところがなく気さくな人ばかりでとっても落ち着きます。 出前を頼んだのであろう、近隣のお店の店子さんがわざわざ出前の盆を自ら出向いて返却する光景を見かけましたが、これもこうした気だてのいい人々が営むお店だからこそなのでしょう。まさに庶民から愛され続ける下町が誇る名店。これからも長い歴史を紡いでくださいね。 ![]() |
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