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今日もArt & Science

写真付きで日記や趣味を勝手気ままに書くつもり!
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あるいは寺田寅彦の様に!

桜の再生(鴨川真発見記より抜粋)

2014-01-14 15:52:34 | まち歩き

鴨川の桜も懸命に生きている(鴨川真発見記第25号)。
  京都土木事務所では、鴨川と西高瀬川の合流点を府民の皆さんが集える拠点として整備しています。その拠点には府民の皆様に様々な種類の桜を長い期間に渡って楽しんで頂ける様な整備を検討しています。そのため、お隣の「府立植物園」の職員さんによるフィールドワーク「桜の勉強」をお願いしました。
この時の参加者一同、「これは知らなかった」と感心したのは「桜の再生」でした。桜の幹が「ボロボロ・フワフワ」に枯れてしまいスポンジ状になった所に「幹の上部で元気な所」から「ひょろひょろ」と根が伸びてきます。この根を竹で作った筒に苔を詰めて地面へと導くと(図1左)、太く成長した根はやがて幹へと変化して命を繋いでいくそうです
根の養生を始めたばかりの木と、幹へと成長し枝が伸びるまでに育った木「ビフォーアフター」を見ると「なるほどこうなるのか」と納得しました。

<ビフォー>                 <アフター>

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図1 京都府立植物園サクラ再生プロジェクトの「ビフォーアフター」。

  この時のお話しでは、人が手入れしない場合でも自らのスポンジ状の幹の中を根が伸びて地面に達し、やがては空洞となった幹の中に新たな幹を形成する場合があるとのことでした。 お話しを聞いた時は身近にそんな桜があるとは思ってもいませんでしたが、鴨川散歩の途中で何気なく桜の木を見ると倒れそうになっている幹を杖の様な柱で支えられているのが目に入りました。鴨川側を正面と仮定して、加茂街道側の裏に回ってみると何やら幹の中に数本の幹らしき存在があります(図2)。

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図2 逞しい生命力です!

  「これがあの時教えてもらったあれか」と、人の手助けなしに身近に存在していたことに驚くとともに、この場所で今春に花見をしたことを思い出して、まだまだ見えていないことが多いなと思うのでした。(
http://www.pref.kyoto.jp/kyotodoboku/documents/1340335924477.pdf

平成24年6月20日(京都土木事務所Y)


 

 


今年の漢字は「輪」!(「清水寺・・」より移動、書き換え!)

2013-12-13 08:30:47 | まち歩き

今年も漢字能力検定協会(HP:http://www.kanken.or.jp/)が「今年の漢字」を全国より募集(11月1日~12月5日)して、12月12日に清水寺貫主(森清範)が「清水の舞台」で、直筆の揮毫(きごう)を行った。 

毎年、森貫主が練習無しのぶっつけ本番で「今年の漢字」を書く。その日の朝に漢検の理事長が茶色の封筒に糊を貼って森貫主のところに持って来る。封筒には親展と書いてある。しかも、中に二重位に紙がしてあって、外からは見えないようにしてある。筆は穂があまり長いと墨が垂れるので書けない。また、短いと墨持ちが悪いので、墨持ちをさせるために一番真ん中には牛耳毛が入っている。熊野筆で、羊毛を巻いて硬い毛も巻いてある。「今年の漢字」を書く貫主の書(直筆書)は、「京都八福庵」という公許取扱処により管理されている。

今年、2013年の漢字は「輸」(五輪の輪)に決定した!!筆者としては富士山の「冨」か天災の「天」が優勝して欲しかった!だって、ほかの字は人間の欲が絡んで良い気がしない!しかし、考えてみれば、「輪」も適切な一字で、悪くはない!いずれにせよ、貫主の揮毫が素晴らしい!特に今年の一字は出来がよろしい!

図2 今年の漢字2013は「5輪」の「輪」と決まった!今年も、清水の舞台で森貫主が素晴らしい書を披露した(図2)!

20131212210043b1(クリックで拡大)


清水寺ライトアップ(追加! 今年の漢字2013)

2013-11-17 14:11:03 | まち歩き

京都市東山区の清水寺で14日夜、恒例の秋の夜間特別拝観に向けたライトアップの試験点灯が行われた。国宝の本堂「清水の舞台」が幽玄の光に浮かび上がった。

Photo(クリックで拡大)
図1 清水寺のライトアップ試験。まさに幽玄の世界!京都市東山区(恵守乾撮影)。

 大小約500基の照明が色づきはじめたモミジ約千本や伽藍(がらん)を照らし、観音菩薩の慈悲を表す青いサーチライト(図1参照)が、市街地の上空に一筋の光線を描いている。清水寺によると、紅葉の見頃は今月下旬で、例年よりやや早めだという天気予報。夜間特別拝観は11月15日~12月8日の午後6時半~9時半。

今年も漢字能力検定協会(HP:http://www.kanken.or.jp/)が「今年の漢字」を全国より募集(11月1日~12月5日)しており、12月12日には清水寺貫主(森清範)がこの「清水の舞台」で、直筆の揮毫(きごう)を行い(*)、発表の予定!一年を締めくくる適切な漢字が優勝してほしい。いずれにせよ貫主の揮毫は素晴らしい!!当日まで秘密で封をした封筒を開けて、特別の筆で揮毫する!

*注) 毎年、森貫主が練習無しのぶっつけ本番で「今年の漢字」を書く。その日の朝に漢検の理事長が茶色の封筒に糊を貼って森貫主のところに持って来る。封筒には親展と書いてある。しかも、中に二重位に紙がしてあって、外からは見えないようにしてある。筆は穂があまり長いと墨が垂れるので書けない。また、短いと墨持ちが悪いので、墨持ちをさせるために一番真ん中には牛耳毛が入っている。熊野筆で、羊毛を巻いて硬い毛も巻いてある。「今年の漢字」を書く貫主の書(直筆書)は、「京都八福庵」という公許取扱処により管理されている。

今年、2013年の漢字は「輸」(五輪の輪)に決定しました!!

だそうで、筆者としては富士山の「冨」か天災の「天」が優勝して欲しかった!だって、ほかの字は人間の欲が絡んで良い気がしない!

しかし、「輪」も適切な一字ですね!しかも揮毫が素晴らしい!

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図2 今年の漢字2013は「5輪」の「輪」と決まった!今年も、清水の舞台で森貫主が素晴らしい書を披露した(図2)!ところで、西山連山の山際がいいね!のーのーと寝たる姿や西の山。


ビクともしなかった最近の渡月橋(改訂版)

2013-10-05 15:54:46 | まち歩き

今年の台風18号襲来の際、桂川が氾濫して渡月橋周辺が冠水する被害が出た(図1)。しかし、幸い橋に致命的なダメージは無かった。渡月橋は、桂川左岸(北側)と、中州である中ノ島公園の間に架かる橋で、全体が右京区にある。橋長155m、幅11m、車道は2車線で、両側に一段高くした歩道がある。観光名所であるとともに、桂川の両岸地域を結ぶ重要な交通路で、京都府道29号線の一部となっている。

 

Photo(クリックで拡大)
図1 渡月橋の冠水。 何時流されるかと冷や冷やしながら、テレビに見入っていたのは筆者だけではない!

 

承和年間(834年 - 848年)に僧、道昌が架橋したのが始まりとされ、幾度か流されたが、現在の位置には、角倉了以が架けたとされる。亀山上皇が、橋の上空を移動していく月を眺めて「くまなき月の渡るに似る」と感想を述べたことから渡月橋と名付けられた。現在の橋は1934(昭和9年)に完成した。橋脚と橋桁は鉄筋コンクリート製だが、欄干部分は景勝地である嵐山の風景にとけ込むよう木造となっている。「流木止め」の効果により橋脚に直接流木が溜まらなかったのも功を奏している。図2に、朝日新聞に掲載された写真を示す。流木止めの効果を如実に示している。長年の経験と京大を中心とした土木工学研究が功を奏している。

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図2 流木止めの効果! 流木止めに沢山の流木が絡み付いている。これにより、橋自身への負荷が軽減されている(写真は朝日新聞より転載)。

 

渡月橋は映画やテレビドラマの撮影で多用されていることもあり、観光地としての嵐山を象徴する建造物なっている。長らく橋には照明施設が無かったが、地元の任意団体である「京都嵐山保勝会」が関係機関の協力を得て橋のすぐ上流にあたる西高瀬川との分岐部にサイフォン式小型水力発電を設置し、そこで得られた電力により、夜間帯にLED照明を用いて橋を照らしている(図3)。また、関西電力と相互に供給できる体制(系統連系)が採られており、逆潮流(同電力への売電)による利益は周辺の清掃などの活動資金に使われている。今年も花道路のライトアップの季節が遣ってきた!意外と強靭な渡月橋の姿を見て、自信が沸いてきた次第である! 

 

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図3 嵐山のライトアップ。 幻想的な世界が広がる。

 

京都盆地には桂川と賀茂川が流れ、それぞれ、右京と左京を流域としているが、右京は湿地帯が多く、古来より、洪水が耐えなかった。今回の大雨もこの弱点が突かれた感がある。左京もあと10センチの増水で鴨川の氾濫が起こるところだった!治山治水も新しい激甚被害に対処しなければならない。

 

 

 

 


ちょっといっぷく45 上賀茂神社社家の坪庭

2013-06-23 13:16:21 | まち歩き

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図1 上賀茂神社社家の坪庭(藤木社の楠の木の傍)。竹の衝立が道路と坪庭を二分して、おそらく手前が正面!

上賀茂神社の社家町で、思いもよらぬ芸術作品に出くわした!社家の町並みが明神川に沿って並び、石橋、土橋や木橋が各家ごとに、この川に架けられている。図1は一軒の玄関前の小空間を利用して坪庭が創られている。見事言うほかない。竹製の衝立の前に一本の若木と数個の組石、それに超現代的灯篭が陣取っている。スギ苔を含むコケ類が隙間を埋めてオブジェを一つに纏めている。それに2,3箇所に萌黄色シダが点在してアクセントをつけている。素人目にも何かいいな~と思わせるのである。

今の梅雨時に、リハビリを兼ねてまち歩きをすると、京町家の玄関前、玄関庭、中庭、等々、小空間を利用して小庭が創られているのが垣間見える。特に梅雨時には、アジサイの一鉢が色を添える。住人の奥床しさがしのばれる。

京都では池坊をはじめ、各流派の生け花の手習いが発達した。その素養が微小小空間を利用した芸術作品の創成に結びついたのであろう。図の坪庭のデザインは生け花とも取れる。