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緊急! キーコム社長より(改訂版)

2011-04-19 08:46:17 | ESR

Biodosea20figure_1_2

みなさま!

 

 人体への放射線吸収線量の測定は重要です。

 

通常は放射線線量を測定するか、バッチを用いて照射線量を測定します。

 

 しかし、ほとんどの人は予期しないで放射線を浴びてしまいます。

 

また、人の部位によっても放射線の吸収効率が違います。

 

ですから、爪や歯に蓄積した吸収線量を測定するのが良いのです。上の装置はそのために開発した携帯型ESR装置です。現場に持って行け、被ばく線量が見積もられますます!

 

 米軍では放射線吸収線量が5Gy(グレイ)以下の人だけに治療を行います。

 

 5Gy(グレイ)を超えている人は放置します。もう助からないからです。

 

キーコムの装置は米国でも高い評価をえています。

 

 次のWebを開いてみてください。

 

http://keycom.co.jp/jproducts/esr/esr34/page.html

Dear all!

 Measurement of radiation absorbed dose to a human body is important.
 To measure the radiation dose is usually a batch measured dose of radiation. However, don't expect most people will be bathed in radiation. In addition, part of the person also radiation absorption efficiency varies. Therefore, it is good to measure absorbed dose accumulated to finger nails and teeth. In the U.S. Army radiation absorbed dose only 5 Gy (grey) following treatment. Leave who has exceeded the 5 Gy (grey). No longer is. 
 Keycom corp. equipment United States reputation grows.

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記事で混乱していること①放射線と放射能

放射線とはウランやプルトニゥム等の重い原子が崩壊の際に放出する放射性物質で、電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波や粒子線のことを指す。電離作用とは原子の軌道電子をはじき飛ばされて、原子を陽イオンと電子に分離する作用のことをいう。広義な意味では中性子などの電離性を有していない放射線も含む事がある。放射能を持つ物質を放射性物質とよぶ。放射線を出す能力を放射能という。しかし、しばしばマスコミ報道(主に原子力関連施設の事故)などではこれらの用語が混同されているので注意が必要である。たとえば、「放射能漏れ」と言われる場合の「放射能」が「放射線」を指している場合や「放射性物質」を指している場合があるので、文脈などからよく確認する必要がある。

放射線は以下のように複数の粒子および電磁放射線よりなる。

Ⅰ高速粒子線

①アルファ線(α線):陽子2個と中性子2個よりなるHe原子核を言う。

②ベータ線(β線):電子線を言う

③陽子線

重荷電粒子線:通常、α線以上の重い放射線のこと。

⑤電子線(原子核崩壊によらず加速器で電子を加速するものを指す)

⑥中性子線:主に中性子よりなる放射線

⑦宇宙腺:宇宙空間に存在する高エネルギー放射線

Ⅱ電磁放射線

⑧ガンマ線(γ線):0.01nm 以下の波長を有する電磁波

⑨エックス線(X線):0.01nm 以上の波長を有する電磁波

混乱と不安を煽っている放射線の計測単位

①グレイGy)は吸収した放射線のエネルギーの総量(吸収線量)を表すSI単位でGyで表される。単位質量当りの物質が放射線によって吸収したエネルギーを表す。この単位はすべての物質、あらゆる放射線に適用される。1グレイ=1J/kgのエネルギー吸収と定義される。1989年(平成元年)4月以前は吸収線量の単位としてラド (rad) が用いられていた。1グレイ = 100ラドに相当する。

②ラド(rad)は吸収した放射線の総量(吸収線量)を表す古い形式の単位でradで表される。単位当りの物質が放射線を吸収し発生したエネルギー(温度上昇)で計測する。1ラドは0.01J/kgに相当し、国際単位系では吸収線量はグレイ (Gy) で表す。1グレイ = 100ラドに相当する。

③シーベルト(Sv)は放射線防護の分野で使われる、人体が吸収した放射線の影響度を数値化した単位である。表記はSvである。吸収線量値(単位、グレイ)に放射線の種類ごとに定められた係数を乗じて算出する。

1989年(平成元年)4月以前はレム (rem) が使用された。1シーベルト = 100レムに相当する。

④レントゲンとは、照射した放射線の総量(照射線量)を表す古い形式の単位である。空気中にX線ないしはγ線を照射すると原子がイオン化される。イオン電荷の総量を計測し、電荷の計測区画に含まれる空気の質量で割った値である。1レントゲンは0℃、1気圧の空気中で、2.58×10-4クーロン/kgの電離を発生させる照射線量。この単位は国際単位系(SI)に採用されず、日本国では1989年(平成元年)4月の国際単位系への切り替え以降使われなくなった。

⑤レムは、人体への影響度(被曝量もしくは線量当量)を表す古い形式の単位である。表記はremである。人体が吸収した放射線量(単位、ラド)に放射線の種類ごとに定められた係数を乗じて算出する。国際単位系では線量当量はシーベルト (Sv) で表す。0.01シーベルト = 1レムに相当する。

放射能の単位にはベクレル(Bq)が用いられる。 1Bqは1秒間に1個の放射性壊変をする放射性物質の量を表します。 なお、ベクレル(Bq)が単独で使われることは少なく、単位体積当たり又は単位重量当たりの放射能の強さを表すBq/リットル、Bq/kgなどがよく使わる。

放射線検出器の種類

 放射線は目には見えず熱くもないので、検知するために特別な測定器具を用いる。測定したい線種と目的に応じて適切な器具を選ばなければならない。個人個人の被曝線量を知るためには、フィルムバッジガラス線量計が安価・軽量でよい。表面汚染を検出するにはガイガー=ミュラー計数管などが用いられる。 空間線量を測定するには、シンチレーション検出器などが用いられる。 放射線スペクトルの分析には、半導体検出器やシンチレーション検出器が多く用いられる。よく用いられる検出器を以下に示す。

①電離箱、比例計数管、ガイガー=ミュラー計数管:電離箱は、主に電離放射線の検知または測定のために使用される装置である。電離箱は、2枚の導体の金属板(あるいは2つの電極とも言える)で挟まれた、ガスで満たされた容器である。これらの電極の形は、平行な板であったり、あるいは共軸の円筒形をしている。電極のうちの片方が容器自体の壁をなしているものもある。2つの電極の間には電圧が印加されているが、普段は電流は流れていない。電離放射線(アルファ粒子、ベータ粒子、ミュー粒子などの荷電粒子線やX線、線など)がこの円筒に入ると、その放射線の通った軌跡に沿って電極間のガスが電離され、正電荷をもつイオンと負電荷をもつ電子に分離する。この円筒には電圧がかかっているので、正イオンはマイナスの電極に、電子はプラスの電極に向かって動き、短時間だけ電極間に通電するので、短いパルス電流が発生する。この電流を検流計で測定すれば電離反応の数が分かる。 しかし、電離で生じた電子一個分による電流はごく微量なので、実際には回路に抵抗器をかませてその両側の電圧を測定するか、コンデンサをかませて電流の積分を測定する。電離箱には様々なタイプの放射線計数器および検知器がある;異なるガスを充填するもの、液体で満たされているもの、あるいは空気に開放されているものもある。また、装置の入射窓の材質の違いよってさまざまな測定が可能である。アルファ粒子はガラスの窓を透過しないが雲母の窓は透過するので、端窓の材質をガラスにすればベータ線のみの測定が、雲母にすればアルファ線とベータ線の合計が測定できる。なお、印加する電圧を高くすると、電離で生じた電子は電場により加速されてエネルギーが高くなり、さらに別の電離を起こすことができるようになる(二次電子が生じる)。こうなると電離一回につき電子一個が生じると言う関係性が失われ、複数個の電子が回収されることになる。この作用を利用した検知器は比例計数管と呼ばれる。さらに電圧を上げると、二次電子による電離作用があまりに多数になるため、電離放射線のエネルギーに関わり無く電離放射線一本あたりの電離の数は一定となる。これがガイガー=ミュラー計数管である。

②シンチレーション検出器は電離放射線を測定する測定器である。廉価で作ることができる割には計数効率が良いので、広く使用されている。アントワーヌ・アンリ・ベクレルの研究成果、すなわちある種のウラン塩類の燐光を発見した事に基づく装置である。

③半導体検出器  Semicondoctor detector または固体検出器 ( solid state detector, SSD) とは、半導体を利用した粒子あるいは放射線検出器である。 主にシリコンまたはゲルマニウムが用いられる。 他の検出器 (シンチレーション検出器など) に比べエネルギー分解能にすぐれており、 関連分野の実験や個人の被曝量を測る線量計、ガンマ線スペクトルを解析することによる核種の同定などに用いられる。

④熱ルミネッセンス線量計:熱ルミネッセンス線量計には何種類かあり、測定したい放射線の種類に応じて内部の結晶が異なる。 フッ化カルシウムはガンマ線、フッ化リチウムはガンマ線と中性子線の測定に使われる。 このほか、メタホウ酸リチウム等も用いられる。 放射線がその結晶と相互作用したとき、結晶の原子にある電子がより高いエネルギー準位に飛び出し、結晶中の不純物(多くはマンガン)のためにトラップされ、加熱されるまでそこに留まる。 結晶を加熱することによりその電子が基底準位まで落ちてくるが、そのときに特定の周波数の光子を放出する。 これが熱ルミネッセンス反応である。熱ルミネッセンス線量計は、加熱した後に結晶がもとに戻るため何度でも再利用できる。 また、フィルムバッジとは異なり、暗室のような特別な設備を必要としない。 安価で軽量、さらに衝撃にも強いという特長もある。熱ルミネッセンス線量計は、個人の被曝線量の測定、および環境モニタリングに用いられる。 一定期間(1ヶ月または3ヶ月)ごとに回収し、TLD読み取り装置でその期間の積算線量を読み取る。被曝した結晶が熱や強い光にさらされると、トラップされた電子は十分なエネルギーを得て解放され、格子中のイオンと再結合して観測可能な特定周波数の光子を放出する。放出される光子はトラップされた電子の量に比例し、さらに累積された被曝量に関係する.

⑤泡箱(あわばこ、bubble chamber)は、ニュートリノなどの粒子を観測するための装置の一つ。1952年にアメリカの物理学者ドナルド・グレーザーによって発明された。原理は霧箱に似ており、過熱状態の透明な液体(主に冷却された液体水素)を満たした空間を粒子が通過することにより、粒子が通過した部分の水素が気化し、泡として観測される。ニュートリノの観測は霧箱では検出できず、1970年11月13日にアメリカアルゴンヌ国立研究所に設置されたZero Gradient Synchrotronの水素泡箱で史上初のニュートリノが観測された。なお、ニュートリノ自体は電荷を持たず泡箱に軌跡を残さないため、これは間接的な観測である。

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用.

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GFPフィーバのその後;GFPはSOD様アンチオキシダント

2010-11-05 13:48:47 | ESR

  緑色蛍光タンパク質(GFP)の生理的役割-アンチオキシダント

 

BMC Evol Biol. 2009; 9: 77:

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------ABSTRACT 

図0 amphioxus(ナメクジウヲ)の蛍光の様子緑色蛍光タンパク質(Green Fluorescent Protein; GFP)はオワンクラゲ(Aequorea victoria)がもつ分子量約27 kDaの蛍光タンパク質で、1960年代に下村によってイクオリンとともに発見・分離精製された。下村はこの発見で、2008年度のノーベル化学賞を受賞した。しかし、その生理的機能はまだ、なぞに包まれている。 

2006年、F. Bou-Abdallah, et alはBBA 1760 (2006) 1690?1695に

”Quenching of superoxide radicals by green fluorescent protein” 

と題する論文を発表し、GFP研究に新たな切り口が開かれた(図1参照)。明らかに、O2-がGFPによって消去されている(図A→図C:強度36%、および図D→図E:強度23%)。ここで、DTPAあるいはEMPOは最近開発されたスピントラップ剤でアダクトがDMPOより安定であることが特徴である。

 

Gfpso

Fig. 1. EPR of EMPO-OOH adduct in buffer alone as a control (A), in the presence of egg albumin (14 μM) (B), and in the presence of 13.8 μM GFP (C). EPR of DEPMPO-OOH adduct in the absence (D) and presence (E) of GFP (18.5 μM). O2 - were generated by the hypoxanthine/xanthine oxidase system in 50 mM phosphate buffer at pH 7.4, 0.5 mM DTPA and 50 mM EMPO or DEPMPO. 

 下図2中央部の酸素原子2個並んでいるのがイクオリンとセレンテラジンを結ぶ酸素分子で、O-OはO-O-、さらに、-O-O-(過酸化水素)へと還元されていく。そして、最終的には隣の炭素原子と共に炭酸ガスに変わって脱離する。この時蛍光を発する。

Aequorinshimomura

 

Gfp1ema

 

 

 

 

図3 発色団を形成する部分を拡大(クリックで拡大)。

 

どこが通常の蛋白と異なるかといえば、籠構造(図左)の中央部を通るスレッドの中央部のグリシン‐チロシン‐スレオニン(又はセリン)に一箇所新しい結合が出来て(5員環:図参照)、青色の蛍光を発するようになる。

In conclusion, amphioxus becomes the only deuterostome known to contain an endogenous fluorescent protein. Even with this discovery, the distribution of fluorescent proteins among animals remains sparse and widely scattered?with known representatives in only one isolated group of deuterostomes (amphioxus), in one isolated group of protostomes (a few copepods), and in one group of relatively basal metazoans (namely, some hydrozoan and anthozoan cnidarians). This sparse distribution could be indicative of horizontal gene transfer, although there are not many well-accepted examples of this phenomenon in metazoans; of secondary loss from most taxa; or of inadequate taxonomic sampling. It is possible that more members of the highly distinctive 11-stranded ß-barrel protein superfamily (other than the ubiquitous G2FP proteins)  remain to be discovered, and some of these, not necessarily fluorescent, might be relatively common and involved in functions more general than the production of conspicuous fluorescence(Biol. Bull. 213: 95-100. (October 2007)). 

<問合せ先>: ◎ラジカルのことならキーコム。出張測定可! 

 

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〒170-0005 東京都豊島区南大塚3-40-2

 

KEYCOM Corp. 3-40-2 Minamiotsuka,Toshima-ku Tokyo 170-0005 Japan

 

TEL:+81-3-5950-3101, FAX:+81-3-5950-3380

 

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(以下、工事中)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 

090526glowinganimalpicture_big

 

(Ref. National Geographic News; May 27,2009: http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009052703&expand(japanese))

 

Background
 
Green fluorescent protein (GFP) has been found in a wide range of Cnidaria, a basal group of metazoans in  which it is associated with pigmentation, fluorescence, and light absorbance.  A GFP has been recently discovered in the pigmentless chordate Branchiostoma floridae (amphioxus) that shows intense fluorescence mainly in the head region.
 
Results
 
The amphioxus genome encodes 16 closely-related GFP-like proteins, all of which appear to be under purifying selection. We divide them into 6 clades based on protein sequence identity and show that representatives of each clade have       significant differences in fluorescence intensity, extinction coefficients, and absorption profiles. Furthermore, GFPs from two clades exhibit antioxidant capacity. We therefore propose that amphioxus GFPs have diversified their functions into fluorescence, redox, and perhaps just light absorption in relation to pigmentation and/or photoprotection.
 
Conclusion
 
The rapid radiation of amphioxus GFP into clades with distinct functions and spectral properties reveals functional plasticity of the GFP core. The high sequence similarities between different clades provide a model system to map       sequence variation to functional changes, to better understand and engineer GFP.
 
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携帯ESRの応用(10) 今話題のTEMPOの続きーパルプ業界が熱い!

2010-06-02 08:32:09 | ESR

1tempo_2

 

図1 TEMPOの分子図。N-Oの部分に不対電子分布が集中し、それを4個のメチル基が取り囲んでいる。

 今、パルプ業界が熱い!安定ラジカルTEMPOが革命を起こしている!TEMPOが次亜塩素酸と一体になって、糖の側鎖のメタノール骨格(一級アルコール)だけをカルボキシル基に酸化するのである。水素結合で余計な結合ができているのをバラバラにして、セルロース繊維を溶解させ、リグニンその他の繊維素といとも簡単に分離精製できるのである。反応のモニタリングには携帯ESRの出番である。

 TEMPO は1960年にLebelev と Kazarnowskii により開発された。彼らは 2,2,6,6-テトラメチルピペリジンを酸化し、TEMPO を得た。

TEMPO は有機合成において、1級アルコールをアルデヒドに変える酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムとともに用いられる。TEMPO酸化は 1級アルコールに特異的に作用する。基質が 2級アルコールの部位を持っていてもそこへは影響を与えないのが特徴である。

     R'CH2OH + NaClO + TEMPO → R'CHO

ヒドロキシ基を酸化する真の活性種は、TEMPO が次亜塩素酸で酸化されて発生する N-オキソアンモニウムカチオン (R2N+=O) である。触媒サイクルの中では、N-オキソアンモニウムカチオンがアルコールを酸化しながら自分は TEMPO に戻り、再び次亜塩素酸により N-オキソアンモニウムカチオンとされる。すなわちこのサイクルで、次亜塩素酸ナトリウムは再酸化剤としてはたらいている。

     R'CH2OH + NaClO + NaClO2 + TEMPO → R'OOH

 次亜塩素酸ナトリウムに加えて亜塩素酸ナトリウムも共存させ、1級アルコールをカルボン酸とする手法も知られる。

 因みに、この反応を利用して東大の磯貝教授らはセルロースナノファイバーの精製・単離に成功し、パルプ業界に一大革命(ラジカル)を起こしているのである。

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携帯ESRの応用(8)-DNA検査より高感度:ラジカルイムノアッセイ法英語版

2009-06-21 11:15:41 | ESR

携帯ESRの応用(8)-DNA検査より高感度:ラジカルイムノアッセイ法の英語版

Journal of Hepatology 49 (2008) 17?24。

What can be revealed by extending the sensitivity of HBsAg detection to below the present limit?
Hitoshi Togashi1,*, Chika Hashimoto1, Junji Yokozawa1, Akihiko Suzuki1,
Kazuhiko Sugahara1, Takafumi Saito1, Ichiro Yamaguchi2, Hala Badawi3,
Norikazu Kainuma4, Masaaki Aoyama5, Hiroaki Ohya5, Takao Akatsuka5,
Yasuhito Tanaka6, Masashi Mizokami6, Sumio Kawata,

1Department of Gastroenterology, Course of Internal Medicine and Therapeutics, Yamagata University Faculty of Medicine,
Yamagata University Health Administration Center, 1-4-12 Kojirakawa-machi, Yamagata 990-8560, Japan
2Murayama Public Health Center, Yamagata Prefecture, Japan
3Medical Microbiology, Theodor Bilharz Research Institute, Giza, Egypt
4Tohoku Seiki Industries, Ltd., Yamagata, Japan
5Institute for Life Support Technology, Yamagata Public Corporation for Development of Industry, Yamagata, Japan
6Department of Clinical Molecular Informative Medicine, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences, Nagoya, Japan

Background/Aims:We investigated what can be revealed by extending the sensitivity of HBsAg detection to below the present limit.
Methods:We examined the sensitivity of this immunoassay in comparison with real-time PCR detection of HBV DNA using serially diluted sera from HBV carriers. Low HBsAg was measured in 210 healthy volunteers and 368 patients with non-B chronic liver diseases who were negative for HBsAg by a standard EIA method.
Results: The radical immunoassay was able to detect HBsAg at a concentration of 0.025 ng /ml. Low HBsAg was positive in 6 of 210 normal volunteers (2.86%), 5 of 65 non-B, non-C cirrhosis patients (7.69%), 6 of 62 non-B, non-C hepatocellular carcinoma patients (9.68%: p = 0.04 vs. volunteers), 12 of 134 chronic hepatitis C patients (8.96%: p < 0.02 vs. volunteers), and 11 of 107 hepatocellular carcinoma patients complicated by chronic hepatitis C (10.28%: p < 0.008 vs.volunteers). Although no HBV DNA was positive in healthy volunteers, 9 patients with non-B chronic liver diseases were positive for HBV DNA by real-time PCR analysis.
Conclusions: Increasing the sensitivity of HBsAg detection to below the present limit has revealed that infection with HBV, including occult HBV, is far more endemic than suspected previously.

「journal_of_hepatology.pdf」をダウンロード


携帯ESRの応用(7):理想的表面処理素材:DLC(Diamond-like Carbon)

2009-06-10 16:11:16 | ESR

 最近、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)が「エコ」を背景に再び脚光を浴びだした。1990年前後の第1次DLCブームから約20年を経てやっと本格的な市場の拡大が始まった感がある。数年前から量産自動車部品への応用が本格的に始まったことが大きく研究開発の刺激にもなっている模様である。ブームは、日本だけではなく、以前から自動車への応用がかなり進んでいた欧米、最近では韓国でもDLC産業は急成長している。最近のDLC産業の成長の背景にあるのはやはり地球環境問題、すなわち「エコ」である。従来のコーティングや流体潤滑といった役割に代わる環境負荷の小さい材料としてDLCに白羽の矢が立てられたのである。これは、たまたまではなく、本来優れた特性をもつ素材にやっと「時が来た」のである。

図1 炭素材料の結晶構造。左端はダイヤモンドの結晶構造で立方晶(SP3)をとる。右端はグラファイトの結晶構造で六方晶(SP2)。中央がその中間のDLCで,立方晶と六方晶と白い点(図では:ダングリングボンド、または水素)が混在した構造をとる。

Dlc1

 いうまでもなく主役は古くてあたらしい炭素(C)というIV族元素である。 図1に示すように、DLC膜とはダイヤモンドのsp3結合とグラファイトのsp2結合の両者を骨格構造としたアモルファス炭素膜である。簡単に言えばナノレベルで20―80%のダイヤモンドと炭が混ざり合ったものである。したがってDLC膜は両者の特性を併せ持つ。
 DLC膜は高硬度、高耐摩耗性、低摩擦係数、高絶縁性、高化学安定性、高ガスバリアー性、高耐焼き付き性、高生体親和性、高赤外線透過性などの特徴を持ち、表面が平坦で200度C程度の低温で合成できる。このことから電気・電子機器(ハードディスク、ビデオテープ、集積回路など)や切削工具(ドリル、エンドミル、カミソリなど)、金型(射出成形など)、光学部品(レンズなど)、PETボトルの酸素バリアー膜、衛生機器(水栓)、装飾品など幅広く応用され始めている。
 とりわけ、各種硬質膜の中でも10ギガパスカル以上の高い硬度による優れた耐摩耗性と低い摩擦係数を持つことから、機械部品の保護膜として需要が加速度的に増大している。
 最近では、自動車用の量産部品として実用化が進んでいる。インジェクターなどでは以前からDLCが用いられていたが、ここ3年間で適用範囲が大幅に拡大している。代表例のひとつは電磁クラッチ板へのコーティングで、油中での摩擦係数がより高くなること、および滑り速度に応じて摩擦係数が増加することを利用した点でユニークな応用である。
 またエンジン部品としては、カムフォロアへの応用がある。DOHCエンジンのカムが吸排気バルブを押す極めて重要な摺動(しゅうどう)部であることから、このような個所にDLCが実用化されたことは注目に値する。さらに、ロータリーエンジンの部品にもDLCが採用されている。これらの自動車応用技術は、日本のDLC合成装置およびDLCコーティングのレベルの高さを物語っていると言えるだろう。GMが倒れた要因もこのあたりの技術の差にあったのでは?・・・

 DLC膜を実際に部材に応用する場合には、膜の内部応力や基材との密着力がしばしば問題となり、必要に応じて対処することが不可欠となっている。例えば、DLC膜中に金属元素を添加したり、膜の多層化、傾斜層や中間層の形成といったさまざまな手法が挙げられる。
  最近では、DLC膜の需要は工具や金型といった金属材料を基材とする製品にとどまらず、ゴムや樹脂材料など軟質な材料上への需要も増加している。このような基材にDLC膜をコーティングする場合の問題点として、DLC膜が高い内部応力を持つことや基材との密着力が低いことに加え、基材の変形により膜にクラックが生じ、はく離しやすくなることなどが挙げられる。こうした場合には0・1ギガパスカルと非常に低硬度の柔軟なDLC膜を合成する方法が提案され、応用例としてカメラのOリングなどに適用されている。最近、特に基材の変形によってクラックが生じるのを抑制するためのコーティング法として、DLC膜のセグメント構造化が提案されている。

図2 セグメントDLC膜。図左側に示すような連続膜に対し、図右側に示すような碁盤の目のような溝を掘った構造である。

 

Dlc2

 セグメントDLC膜は、図2左側に示すような連続膜に対し、図2右側に示すような碁盤の目のような溝を掘った構造である。連続膜では、基材が大きい弾性変形または塑性変形を生じた場合にクラックが生ずるが、このセグメントコーティング法は、一部にクラックが入っても他セグメントへの影響が小さく、高信頼性のコーティングが得られる。
 また、潤滑油や摩耗くずをセグメント間に保持することで、アブレシブ摩耗を抑制しながら潤滑油による潤滑効果を持続させることができるため、基材の変形によるコーティング膜のはく離が心配となる部材に広く応用されると期待される。
  セグメントDLC膜の合成は、プラズマCVD法により行っている。合成の前処理として、アセトン中で基材の超音波洗浄をした後に、チャンバー内でアルゴンガスを用いてスパッタエッチングする。
  DLC膜と基材の密着力向上のためにテトラメチルシランガスを用いて中間層を形成し、電源には高電圧直流パルス電源を、電極には金属メッシュ形状のものを用いる。つまり、金網の上に基板を置いておくと、金網がマスクになってセグメント構造のDLCが形成できる。この際のDLCの摩耗量もセグメント構造〈TypeA〉では連続膜の約3分の1と小さく、かつSUJ2ボールに対する相手攻撃性も低い。これは、デブリ(破片)を溝部にトラップする効果によりアブレシブ摩耗が抑制されているためである。
 さらにセグメント構造DLCは、溝部に第三物質を添加できる特徴を持つ。市販のスプレーを用いてフッ素樹脂を添加すると、摩擦係数がDLCのみの場合と比較して顕著に低く、かつ静的水滴接触角が100度程度の撥水(はっすいせい)性を持つハイブリッドDLC膜を簡単に形成することができる。低摩擦係数の状態は、セグメント溝のフッ素樹脂が徐々に界面に供給されてなくなるまで、長時間維持される。
  機能の複合化はDLCの応用展開に際し重要な課題。フッ素樹脂に限らず、DLCと他材料との組み合わせは無限でさまざまな機能の複合を図れる点がこのセグメント構造DLC膜の特徴になっている。

 DLCが優れているのは、鉄鋼材料と似て機械的特性の幅が大きいことである。鉄鋼材料では降伏応力で10倍程度の広がりがあるが、DLCもまた硬さで10倍程度の幅がある。鉄鋼材料を設計に応じて選択するように、DLCも用途に応じて選択する時代に入っている。
 さらには、鉄中への不純物添加(炭素以外でも)によってさまざまな特性が発現するように、DLCに不純物添加したり表面官能基修飾したりするのは魅力的な考えである。実際ケイ素などさまざまな元素を入れたり、DLCと他の材料とを組み合わせたりすることが提案されている。

図3 まとめーDLCの合成法、評価法、およびその応用

Dlc3

 DLCの将来像が図4にまとめられている。合成法としてはCVD、PVDそれぞれが特徴を生かした進化を遂げてゆくものと思われる。ブレークスルー技術としては大気圧成膜が挙げられる。コスト面で従来のメッキと比較したり浸炭と比較したりされるが、現在のDLC成膜技術ではそこまで低減できていない。DLCを採用するかどうかは性能との兼ね合いということになろう。社内での環境活動や法規制が動機になることもあり得る。
 評価法としてはDLCの標準化が重要であり、一方では現場でDLCの品質評価をどのように行うかが重要。現在のところはラマン分光、硬さ試験、スクラッチ試験、それにESR(電子スピン共鳴)によるダングリングボンド(DB)の評価が主な手法となろう。
 DLCの応用については機械的応用の進展がまず挙げられる。ついで機能のハイブリッド化、すなわちDLCの特性と他の材料の特性をハイブリッド化することが挙げられる。これも「マイDLC」の流れである。
 さらに、DLCが生体親和性の高い材料ということもあってガスバリアーや生体応用はすでに立ち上がってきている。微小化学分析システム(マイクロTAS)などのマイクロ・ナノ技術と融合することで近い将来かなりの勢いを示しそうそうな気配である。
 最後に、電気・電子素子への応用である。実際に研究してみると水素化アモルファスカーボン(ここではDLCとは呼ばない)の電気・電子的応用は欠陥制御をはじめとして難問だらけで、現状では素子としてすぐに用いるのは難しい。合成技術に立ち戻って欠陥の少ない水素化アモルファスカーボンを合成すること、または一部の半導体のように欠陥が多くてもキャリアが消滅しないような構造を発見することが望まれる。ESR測定はDBの密度を容易に見積もることができ、電気・電子特性を評価する重要な因子である。水素化の過程はまさにこのDBを水素化により不活性化している。しかし、光ファイバーの開発史と同様に、ESRでDBを計測しながら、本来はDBの数を減らす工夫をまず試行錯誤で行わなければならないのではないか?案外、DLCの研究・開発者はESRの重要性を認識していないのではないか?光ファイバーの開発史を是非とも紐解いて戴きたい。その中に、必ずや問題の糸口があるものと信じる。

(2007年11月19日(月)付 日刊工業新聞 26,27面 より一部引用)

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