我が家のRickenbacker 1999

中学生の頃から、その形が好きで
しかも若い頃は
ポール・マッカートニーやモーリス・ギブ
特にクリス・スクワイアーのファンだったので
私のベースコレクションの一つになっている



ただ
私はジャズ・ファンク・フュージョン系の
ミックスの音楽をやっている
私のオリジナル曲には合わないので
ライブでは特殊な場合を除いて
滅多に使わない



3本目のリッケンバッカーとして
2010年に購入したのがこのベース
楽器は見た目の形や色も、もちろん大切だが
やはり音優先で買う
このベースは真っ赤な色がイマイチ好きではなかったが
音がとても良かったので
何本も試した中から選んだ

ところが
年々塗装がベタつく様になり
ケースから出すと表面がすぐにくもり
ヌルヌルベタベタ

とうとう触るのも嫌なくらい
ひどい状態になった

リッケンバッカーにはよくある事らしい…



塗装面の感触
特にベースやギターは
非常に大切な事項だ

特にネックは
私はサラサラ系が好きで
ポリエステル系の引っ掛かる塗装は
そもそも大嫌いだ
オイル仕上げの触り心地が一番好きだ

オイル仕上げは
経年変化で色がどんどん変わる
手垢で汚くなるかもしれない
だがそれも味だろう


リッケンバッカーの
この形のベースは
ナチュラルなメイプルの色が一番似合うと
ずっと私は思ってきた

丁度良いチャンスなので
塗装を剥いで
ナチュラルのオイル仕上げにすることにした



分厚い塗装を剥がすと
当然音も変わる
本体の木材の音が際立ってくると思われる

したがって
特にクリス・スクワイアーの様な
「ギギギンガリガリシャキーン」
といった音は出難くなるだろうが…


信頼出来る工房として
【FREEDOM CUSTOM GUITAR RESEARCH】
を選んで頼んだ



待つこと3ヶ月

戻って来た



やっぱり
ナチュラルが好きだ

オイル仕上げのサラサラの触り心地は
とてもとても気持ち良い
ずっと撫でていたいくらいだ


ナチュラルにすると現れる
ヘッドのローズウッドの茶色
これがまた好きだ


トラスロッド・カバーの白地や文字の黒が
改造前のベタベタ塗装とくっ付き
持っていかれてしまってスカスカだ

ま、これも仕方なし
大して気にならないし
音には関係ない(笑)

その肝心の音は
パキパキ感が減り
独特の癖っぽいサスティンが少し減った
響くポイントが変わった
そのせいか
音のアーティキュレーションが良くなった
全体のバランスが良くなった気がする
そして
木の音を感じる味わいのある倍音が伴った
なかなか良い方向だ


【FREEDOM CUSTOM GUITAR RESEARCH】の
職人さんの腕の良さと
丁寧な作業に感謝だ


前に、ある楽器職人から聞いた話だが
リッケンバッカー社は
木材を長期乾燥させたりせず
いきなり楽器にしていくらしい
だから
最初の出来にもかなり当たり外れがあるし
経年変化も激しいと思われる


このベースも
硬く分厚い塗装が無くなり
自由になって呼吸を始めた
新しい振動に慣らしていく必要がある















生まれ変わったこのベースを
自分好みの音になる様に育てていくのが
これからの楽しみだ


※このベースの詳細は
中村梅雀 Official Website の【instruments】のコーナーで
更に更新していきます
http://www.baijaku.com/





コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )


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コメント
 
 
 
同じベース? (yuki)
2018-03-06 17:34:22
楽器はピアノしか習った事がないので、他の楽器については無知です。
ベースは木製なので剥がしたりしてお好みにできるんですね。
奥深いですね。
梅雀さんは花粉症大丈夫ですか?
明日は冬に逆戻りのようですよ。
体調に気をつけて下さいね(*^^*)
 
 
 
Unknown (yuki)
2018-03-06 18:51:15
ローズウッド、ネーミングも、色も素敵ですね(*^^*)
 
 
 
Unknown (INOBASS)
2022-08-14 23:38:37
大変参考になりました。私のリッケンバッカー4003もベタベタしてきたので検討します。
 
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