舞台『夫婦漫才』の物語の中で
地方巡業中に愛する娘を亡くし
妻の信子が
「漫才を辞めたい」
と言い出す
仕方なく夫・伸郎は、生計を保つために
1962年
ピン芸人になる
演出のラサール石井さんから
「梅雀さんはベーシストなので、ベース漫談をやって欲しい」
という注文があった
もちろん
実際に当時ベース漫談をやっている人はいなかったと思う
これは『夫婦漫才』のお客様への
サービスである
ベース漫談
すぐに思い浮かんだのは【はなわ】さんだったが(笑)
ベーシスト・中村梅雀として
俳優・中村梅雀として
オリジナリティー溢れるものを披露したい
ピン芸人になった年が1962年という事で
我が家の1962年製 Gibson EB-3を使おうと思った
(http://www.baijaku.com/images/instruments/new_bass_no14.htm)
このベースは
気まぐれの様に衝動買いしたが
買ってから一度も人前で弾いていなかった
かなり特殊な音であり
扱い難い存在であった
このまま使わないなら
手放す事もあり得た
そこに舞い込んだ今回のリクエスト
「このために巡り合ったベースだったのか」
いざ使い始めると
日に日に音が良くなっていく
オリジナリティーに溢れる
実に魅力的な音だ
ベース漫談なので
もちろん歌う
横山伸郎という役としての声で
歌い方で
いかに味わいを出していくか
楽しい挑戦だ
本当にウキウキする
それが伝わるのか
このベースもどんどん良い音で応えてくれる
買っておいて良かった
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