大杉漣さん…


一昨年、私が主演した
BSフジ連ドラ『BARレモン・ハート』のゲストでは
味わい深い役を演じてくださり

昨年、私が主演した
J:COM/時代劇専門チャンネルオリジナル時代劇
『雨の首振り坂』では
主人公の盟友の役を演じてくださった
熱く厳しく、優しい友情が滲み出ていた

その公開試写会の舞台挨拶も
明るくウィットに富んだジョークを飛ばしていた

益々盛んに仕事の数を増やし
それぞれ生き生きとこなし
役者としてこれからどんな境地に向かうのか
楽しみな方だった




左とん平さん…

数々の逸話を残された方だ

2011年放送の、私が主演した
時代劇専門チャンネル初のオリジナル時代劇
『鬼平外伝・夜兎の角右衛門』(池波正太郎原作・井上昭監督)で
主人公の生き方に大きな影響を与える
とても印象的な役で出演してくださった

数々の修羅場を潜って来た役柄を
温もりのある独特の味わいで演じられ
ドラマの需要な重石になった




日本の芸能文化にとって
様々な宝物を造ってこられた
大切な存在の方が
相次いで亡くなられた




役者という職業は過酷だ

様々な役柄に変身し
観る人に様々な影響を与える
そのためには役に成り切らなくてはならない

正義の味方から悪役
二枚目から三枚目
裕福から貧乏
スッキリ綺麗だったり
腐った様な汚れ役だったり

役の感情も
穏やか、和やか、賑やか、煩い
嬉しい、悲しい、寂しい
優しい、冷静、冷ややか、イライラ、怒り、狂気、殺意
泣いたり、笑ったり、怒ったり
数えられる様な単純なバランスではない

本番に合わせて一気に集中する
だから血圧などは
一般人とはまるで違うレベルで
激しく上下する

役者の肉体は健康を保つのが基本だが
役によって
健康体から瀕死の病気
太ったり痩せたり
マッチョだったり
ひ弱だったり

作品や演出の要求
或いは本人の意志で
とことん変身しなくてはならないことがある

もちろん本人は
やりたくてやるのだから
体質はその方向へと変化していく




実際の撮影は
朝早くから深夜
或いは明け方まで
毎日違う

夏に公開の作品は冬から撮影するから
寒いのに薄着
冬に公開の作品は夏から撮影するから
暑いのに厚着

体感は酷寒だったり猛暑だったり
丁度良い事はほとんど無い


食事時間はもちろん
条件によって実に様々に不規則になる
バランスの良い食事など
現場では殆ど望めない


正に
正に
不健康のかたまり


その中で
如何に生き延びていくか
それがプロの仕事


どんなに気をつけても
どんなに検査を怠らなくても
いつ何時
死というものが襲って来るかは
誰にも分からない




観ていただくお客様の
その反応こそが
役者のバロメーター

自分の身体や精神がどんな状態でも
お客様の拍手や笑い声
笑顔や涙を見るだけで
素晴らしく生き甲斐を味わうのだ


思い残すことが無いように
毎日を精一杯
その瞬間の最高の仕事をまっとうできる様に
真摯に誠心誠意務めたい


本当に
そう思う



御冥福を
お祈りいたします




コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )


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コメント
 
 
 
Unknown (ようこ)
2018-02-27 23:33:30
大杉漣さんは、藤山直美さんの、舞台を、見に行ったときに、お会いする機会が、あったのですが、私の横に、いた人が、いつも、来てくれる、大杉漣さんの、ファンの方だったんでしょうね。ものすごく、フレンドリーに、お話されたり、写真を、とったり、ものすごく、やさしいかただなぁーと、おもったのを、おぼえています。なので、しょっくです。
 
 
 
Unknown (ようこ)
2018-02-27 23:42:13
あまりにも、急なことで、まだ、信じられません、と、共に、命の、大事さ、そして、誰にでも、やってくる死、を、改めて、考えてしまいました。1日、一分大事に、生きようと。梅雀さんも、身体大事に、気をつけてくださいね🎵🎵
 
 
 
Unknown (ようこ)
2018-02-27 23:52:47
左とん平さんは、お会いしたことは、ありませんでしたが、笑顔が素敵な、好きな、俳優さんの、お一人でした。とても、残念です
 
 
 
Unknown (あっこ)
2018-03-03 23:29:51
梅雀さんのブログを読みながら、規則正しい生活を送れる環境にありながら、不規則な生活を送っている毎日を、反省しています。年をとるにつれ、健康の大切さを感じます。
トーク番組では気さくでやさしく、どんな役でもなさった漣さん、とぼけた役から渋い役までされたとん平さんのご冥福をお祈りいたします。
 
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