「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

70歳は新しい厄(やく)年?

2013-06-13 05:30:23 | Weblog
昔、学校を出てすぐ勤務した新聞社の前社長が亡くなった。まだ68歳の若さである。経歴によると、前社長は昭和44年、僕が新聞社からテレビ局に転職した年の入社だから、机を並べて仕事をしたことはない。彼に限らずOB会報をみると、マスコミは他の業界に比べて早死にする人が多いように見えてならない。今春、地方のテレビ局の東京のOB会にでたら82歳の僕がなんと最年長であった。

厚生労働省の調査(2013年3月)によると、日本人男性の平均寿命は79.59歳だが、僕が昭和30年代から40年代にかけて勤務していた新聞社の外信部で見ると、存命者は僅か5人で、残り18人はみな鬼籍入りしている。僕より若い人が多く、しかも70歳前後で早逝している。

昔から男の厄(やく)年は数えの25歳、42歳、60歳といわれてきた。人生50歳と言われた時代である。僕も42歳の時、単身赴任による過労と不規則な食生活がこうじて生まれて初めて急性肺炎でて入院した。その4年後、今度は仕事で大雪山に登り気管拡張症で、喀血入院した経験がある。その後は元気でいたが、70歳の時、思いもよらぬ膀胱ガンに罹り、1か月入院している。

超高齢化時代、60歳が最後の厄(やく)ではなくなったらしい。70歳が新しい厄年になったのかも。これをクリアーすれば80歳、90歳の長寿を迎えることができる。しかし、果たして日本の福祉体制の下で長寿が本当に幸せかどうかは別問題だ。昨日も独り暮らしの93歳の友人の後見制について、ケアマネージャーから相談の電話が僕のところにあり、つくづくそう思った。しかし、やはり長寿にこしたことはない。