「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         ”一葉落ちて天下の秋”の民主党

2010-10-26 06:50:10 | Weblog
菅内閣発足後初の国政選挙であった北海道五区の補選で自民党の町村信孝氏(元官房長官)が完勝した。これについて仙谷官房長官は”一補選の勝敗で一喜一憂することはない”と強気な発言をしていた。果たしてそうだろうか?10月末の北海道はそろそろ枯葉の頃である。民主党は"一葉落ちて天下の秋”を知るべきである。

10月末の北海道は街路樹の”ななかまど”が真っ赤に染まり、山の木々も紅葉から落葉の季節に入る。最後の行楽の季節だったのかも知れないが、五区の補選の投票率は5割ちょっとと低かった。昨年の選挙より2割も低かった。その理由の一つは民主党に好意的だった無党派層が"政治のカネ”をめぐる民主党に愛想をつかしたからであろう。この選挙区は自衛隊のある千歳、恵庭を除けばいつも民主党が勝利していたが、今回は民主党の大票田である札幌市厚別区でも負けている。

町村氏は知名度からいって民主党の新人候補に3万票の差をつけるぐらい当然かもしれない。しかし、選挙民がこれだけ”よろめき”続けている民主党に9万票も投じたということは、ある意味で僕にとっては驚きだ。まだ民主党の改革に期待を寄せているのも事実であろう。それは何か、冷え切ってしまっている北海道経済の回復である。

かって僕は冬の五輪の頃、札幌に10年間勤務したことがあるが、あの時代の札幌は地下鉄が出来、地下街が出来、まさにトワエモアの歌「虹色のバラード」みたいに活気があったが、友人に聞くと、いまはその都心の地下街にさえシャッターがおりている店もあるという。民主党の敗因は”選挙とカネ”ばかりではない。経済の無策にもある。