ビター☆チョコ

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インファナル・アフェア

2007-01-28 | 洋画【あ】行

華流、韓流は今まで縁がなかったんですが(はっきり言うと避けてました
『ディパーテッド』を観たら、そのオリジナルだという『インファナル・アフェア』も気になりだして
観てみました。

物語の流れとしてはほぼ同じなのですが、まずは空気感が違いました。
『ディパーテッド』がアクション重視なのに対して
『インファナル・アフェア』はもっと情緒的な感じがしました。

インファナル・アフェア。。。原題は「無間道」、仏教用語の無間地獄からきているらしいです。
絶え間なく苦しみが続く、という意味だそうです。
それをキリスト教のアメリカでリメイクするとディパーテッド(死者)になるわけですね。
アジア人である私が観ると、映画の根底に流れているものは「インファナル・アフェア」のほうがしっくり来ます。

物語は二人の経緯を詳しく説明したりはしないのですが
行動やちょっとしたセリフからちゃんとつかめます。
派手なアクションも撃ち合いも少ないのですが
静かな緊迫感に包まれています。

ジャック・ニコルソンが前に出すぎて(爆)
主演の二人が霞んじゃったような気配のあった(爆)『ディパーテッド』よりも
ラウ(アンディ・ラウ)とヤン(トニー・レオン)にしっかり焦点が当たってるので
主演の二人がとても生きています。

マフィアでありながら警察に潜入したラウ。
悪の道を歩きながらも善人になりたい、というラウが「無間地獄」に嵌っていくのですが、
その苦悩する様がとても胸に迫りました。
いかにもエリートというスーツ姿のラウ(実はマフィア)と
いかにもマフィア(実は警官)というスタイルのヤン。
そのきっちりした外見の違いがとても悲しかったです。

うららかな日曜の午後にみちゃ駄目でした。
とても重いせつないものが胸に残りました。
そして、『ディパーテッド』と比べてみよう、と思ってみちゃいけない映画でした。
全く別の映画です。

別の映画だと言いながらも、どうしても比べてしまいます
どうせ比べるなら「インファナル・アフェア」を先に観るべきでした。
そうしたらもっと純粋な気持で、この世界に入り込めたと思うんですよね。
それがすごく残念でした。