SNS : social networking service を、ソーシャル・ネットワーク・システムと勝手読みしていたのは、ついこの間までのことでした。
サービスであったSを、システムと思っていたのでは、その性格を知って使わせてもらううえで、大きな違いが出てきます。
システムを提供してその蔭で静かに商売をするのと、サービスだ商売だと声高に言うのとでは、利用者の態度は違って当たりまえでしょう。
提供されたシステムであれば、多少の不便さは我慢できても、株式を公開した会社のすることになると、何だこれはと言いたくなります。
Facebook での何だこれは、それは、知らない人が断りもなしにむやみに押し寄せてくるということです。
メールならば、名前を見てすぐ削除、あるいは送信者禁止という手段があるので、大量襲来もさほど気にはなりませんが、Facebook の場合には、開門後間もなく、門前に押し掛けた人波で歩けなくなるような感じになってしまうのです。
超速CPUと超大メモリで、門の幅や門の脇のたまり場に、たっぷり余裕を持たせれば、その状況を解消できることはわかりきっていますが、たかが Facebook で見も知らぬ人の顔写真を眺めるために、そんな用意をする気にはなりません。駅のホームで知った人同士が声を掛け合うのを見ても苦になりませんが、通路いっぱいにわいわい立ちはだかってくれたのでは、毎日そこを通る気にはなりません。
ある方から投稿があったという知らせが来れば見にいきますが、毎日見ることは、日に一度の腹立ちを強要されることになるのでやめました。
SNSのはじめのSも、ソーシャルではなかったのではないかと思うようになりました。
あれはサラウンデッド、つまり「囲われた」という意味なのではないでしょうか。
囲いも上手につくられていれば、通行人に心の和らぎを与えることもできるのですが。