Web の検索は、知らないことを知るためのもの、道を尋ねるのと同じだから、できるだけ早く答にたどり着くようにしておかなければならない。
早くたどり着かせるには、回り道をさせないこと、迷路に連れ込まないこと、言えば簡単なのだがそれがなかなか。
昨日、「意味不明」にまつわる本を検索していたら「ささがねの蜘蛛」田中孝顕著が見つかった。
知らないことを知るための検索は、知らなかったことを知ることもできる。
「知らないこと」にはもともとの狙いがあるのだが、「知らなかったこと」は、おやそうなのかと思わせるように、まったく偶然にあらわれる。
蜘蛛の巣に引っかかるようなものだ。
引っかかっても、それが拾いもののようで気分のよいこともある。
ところが、この蜘蛛の巣、引っかかる虫の心中にはお構いなしに張られていることがときどきあって、見出しを読み違えると迷路に入り込む。
思えば昨日、そこに一歩踏み込んでしまった。
案内サイトは「ささがねの蜘蛛―意味不明の枕詞・神話を解いてわかる ...」
こういう見出しだった。
「ささがねの蜘蛛―意味不明の枕詞」を「ささがねの蜘蛛は意味不明をあらわす枕詞」
と読んでしまったのだ。
こんなことは、おかしいと気づいてもみな黙っている。己の無知をさらさなければならないから。
罪は「―」と「・」にありそうだ。
さて、この見出しはどう書くのがいちばん親切だろうか。
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