レコードを整理していたら出てきた一枚。随分前に手に入れ、忘れていたワケではありませんがほとんど聴かなかった。
部屋を片付けながらBGMに、とターンテーブルに乗せると、やけに威勢のいい演奏が飛び出し、音圧も高いのでオイオイとボリュームを絞りながらカヴァを見るとフロントがts、tp、bsの3管。
N・ディビス(ts)、W・ショー(tp)は憶えていましたが、bsまでは。
モロ・ハード・バップですが、ちょっと違う感覚と音質からして70年代以降の作品か、と思いきや何と1965年!しかもMONO盤。
自分の耳もとうとうヘタったか。
ライナー・ノーツはフランス語なので詳細はよう分かりませんが、W・ショーが渡欧中、フランスでレコーディングされたものですね。
パーソネルは、
NATHAN DAVIS(ts、ss)、WOODY SHAW(tp)、JEAN-LOUIS CHAUTEMPS(bs)、RENE URTREGER(p)、JIMMY WOODE(b)、KENNY CLARKE(ds)
もともと、ショー狙いでGetした一枚、1965年なので当時は21歳位ですね。
まだ、線は細いけれど伸びやかで張りのあるプレイはなかなかのもの。
それにしても、エネルギッシュな演奏です。ついつい一枚通しで聴いてしまいました。曲の演奏時間も3管しては短めでダレル所もなくビシッと決まっている。
モンクの‘Ruby My Dear’ではプレステージ後期のコルトレーンを気持良く演ずるディビスが微笑ましい?
それにリズム・セクション、特にルネのpは相変わらずセンスが良いし、ウッドのねちっこいbもGooですね。そうそう、JEANのbsもよく歌っています。
とにかく、あっけらかんとしたハードバップ盤です。音も強烈!
なお、所有盤はブートですね。オリジナルは確か、カヴァがコーティングされていますから。
このネイサン・デイヴィスのアルバムは、ひところよく聴きました。おっしゃるように、ハードバップで、僕はこれを聴くと往時のジャズ喫茶にタイムスリップしたような気分になります。J・ウッズの書いたボッサリズムの「Sconsolato」が印象的で、W・ショーも全体に軽々と吹いていて、充実したアルバムだと思っています。ネイサン・デイヴィスのアルバムは、数枚持っていますが、これが一番しっくりきます。
1965年と言えば、ハード・バップは曲がり角を過ぎているイメージが強いですが、どうしてどうしてこうしたイキの良い演奏が健在ですね。「Sconsolato」の軽やかさも印象的ですし、「Peace Treaty」のノリの良さはジャズ喫茶にピッタリです。
ディヴィスのアルバムを数枚とは、azuminoさん、かなりマニアックですね。自分はC・ジョーンズが入っているMPS盤、1枚だけです(汗)。