通説では”CONTEMPORARY LEADERS”(1958年)を最後に”THE BRIDGE”(1962年)まで所謂「雲隠れ」とされていたけれど、1984年にドラゴン・レコード(スエーデン)から1959年の音源”St Thomas / SONNY ROLLINS TRIO In Stockholm 1959”がリリースされ、世間をアッと驚かせた。しかも内容が、これまた、極上でお馴染みのナンバーが続く中、ロリンズのアドリブの神髄が凝縮されている。この後の所謂「音楽的行詰り?」なんて無責任な推測を微塵も感じさせない自信に満ちたプレイの連続です。
トップの‘St Thomas’(NALENでの別ライヴ)を除き、スタジオ・ライブ(6曲・放送用)で、音質は、”St Thomas”を除き、放送局のスタジオで収録されただけに、充分以上に聴けます。曲毎にロリンズのナレーションが入りますが、好みは人それぞれでしょう。
もう一枚、6年後、1990年にMOONレコード(イタリア)からリリースされた”SONNYMOON FOR TWO”
タイトルになった”SONNYMOON FOR TWO”を除き、上記のレコードの翌日、3月5日に同じメンバーでチューリッヒで録音された未発表音源。”SONNYMOON FOR TWO”は1968年、コペンハーゲンのモンマルトルでのライブ音源で20分あまりのハッピーな熱演(カルテット)ですが音が今一。ま、こちらはオフィシャルものではないので大目に聴きましょう。他の5曲はドラゴン盤と同レベルの好内容でロリンズのtsの音がメタリックでシャープ感を出している。
ロリンズの動向を久しく聞いていない。それでいい。伝わってくれば、年齢からして必ずしも芳しいものではないだろう。
ラスト・レジェンドの空白だった「59年」は最高だった。
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