こんな一枚が出てきた。右上にPROMOTION COPYとプレス印が。
当時、エヴァンスのボスだったT・スコットがプライベート録音した音源をMUSEから、1982年にリリースしたブツ。1959年8月1日と8日にNYのクラブ‘SHOWPLACE’でのライブ。
リーダーのスコットには申し訳ないが、モダン・ファンの目がいくのは、やはりリズム・セクション。
MUSE側(多分、スコット自身も)もその辺りよく承知して、いきなりエヴァンス・トリオで‘Like Someone In Love’からスタート。途中、一瞬音が途切れ「ヤバイ」と思うが、後はそうしたアクシデントはなく音も心配するほど悪くない。
収録曲は、
A面が‘Like Someone In Love’、‘Walkin'’、‘I Can't Get Started’、
B面が‘Free And Easy Blues’、‘My Melancholy Baby’
それにしても観客のうるさい事!今では「天下のエヴァンス様」だが、当時、ここにいる人達にとっては「誰?それ」てな感じですね。
騒がしさと無関心さに業を煮やしたエヴァンスが「お前ら、いい加減にしろ!」とばかり鍵盤を叩きつけ、どやすハプニングもあり妙な臨場感が漂っている。通常は「ボツ」だが、スコット?の粋な計らいか。
全体に緊張感はなく、50年代の大らかさに包まれている。
本作は既にリーダー作を2枚リリースし、あの‘KIND OF BLUE’にも参加しているにも拘らず書生気質のエヴァンスと、異質と思われるラロカとの組合せが貴重か。
なお、続編‘I'LL REMEMBER’もありますが未聴です。
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