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勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

WHISPER NOT / WYNTON KELLY ・・・・・ 自分なりの決着

2017-10-22 | ジャズ・p

 

 

 

昔々、カヴァの雰囲気だけで手に入れたもの。オリジナルがあの「脚立」とはまだ知らなかった時期に。

A面のバランスの悪さと不純物が混ざったような「音」にだんだん不快指数が上る。3曲目の'Dark Eyes’でケリーのpの音圧がダウンする辺りで辛抱し切れず針をUPしてしまい、長い間、死蔵状態だった。

DL-102の取説を読み直していると、オッ、MonoだけでなくStereo盤(モノ出力)もOKと。ふと、この'Whisper Not’を思い出し、淡い期待が・・・・・・・

モノなので左右のアンバランスが解消され、また、厚みが増した音に「濁り」がうまくカムフラージュされ、十分聴ける音に変身し、裏技成功というワケですね。でも、'Dark Eyes’でのpの音圧ダウンは何ともならない(笑)。

ものの本によると再発ORPHEUM盤もオリジナル・スタンパーを使用しているとの事。ただ、本盤は62年にリマスターとクレジットされているのでちょっと違うかもしれないし、この時に疑似ステレオ化された可能性が高い。オリジナルの「脚立」にはステレオ盤はなかったと思うけれど・・・・・

 

  

実は、この「音」に違和感を持ち、70年代初めマイルストーン・レーベルで再発されたMono国内盤を聴いたけれど、元々?やや甲高い音質を修正しようとしたせいか、逆にWet過ぎる生気のない音質に変わり果てていた。

オリジナル盤を聴かずして本作を云々するのは如何なものか、と思うけど、推測するとやや問題を含んだ「音」(A面)には違いなさそうですね。

制作者側の「売り」はA面のハズで、B面の方が好きと言うファンが多いのもここに起因しているかも。

確かに、A面とB面では音質が異なり、

B面はP.J.ジョーンズ抜きのトリオ演奏ですが、pとbのポジションが左右逆になっている。疑似ステにわざわざそんな変化球を?(笑)、それとも本当にステレオ録音で遅刻したジョーンズが加わりマイク・ポジションを変更したのだろうか?

いずれにしても、些か強めの中高音が耳にカキーンとくる部分もあるが、混濁感がなくクリーンなのでストレスを感じない。

勿論、DL-102でOKですが、シュアーのV15タイプⅤで聴くと、これが疑似ステ(?)とは思えないほどGooなんです。

名曲'Don't Explain'でのリリカルなプレイでは、ケリーのデリケートなppタッチに加え、細やかな指捌きがまるで映像のように眼の前に浮かんでくる。

  

 

素性の良さは解っていたけれど、初めてV15タイプⅤの真価を知らされた思いです。 

 

 

 

「脚立」のカヴァ・センスはどうしても受け入れ難く、長年のモヤモヤが自分なりに決着したので、オリジナルを追う事はもうないでしょう。

それにしても、A面はDL-102(Mono)、B面はV15タイプⅤ(Stereo)と二本も使わせるとは「ふてぇ~野郎」ですね(笑)。でも、これで死蔵脱出ですから。

 

ま、どうでもいいような話だけど、全ては偶然見つけたY字型リード線から始まった。 



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