jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

暑気払いに ・・・・・FLIGHT TO DENMARK / DUKE JORDAN

2023-07-04 | ジャズ・p

 

レコードの整理中、目に留まった一枚。もう何十年もターンテーブルに乗せていない。

70年代中期、フュージョン、エレクトリック・ジャズがジャズ・シーンを席巻する中、オーソドックスなJAZZを愛するファンから瞬く間に絶大な支持を受けたアルバム。ジョーダンはこれ以後、それまでの不遇を吹き散らすかのように次々に新作を発表していき、それほど熱心なジョーダン・ファンでもない自分にしても、そうした復権は喜ばしい限りであったが、本作が何時の間にかピアノトリオの名盤と持ち上げられるには些か抵抗を覚えた。お馴染みの自作曲、スタンダード・ナンバーを時折、往年の閃きを見せながら淡々と弾くジョーダンに共感を抱く一方、カクテル・ピアノ寸前の「困った迷盤」に映った。

あれからもう半世紀が経ち、トーマス・フラーの名言の一つ「結婚前は両目を大きく開いて見よ、結婚してからは片目を閉じよ」に沿って(笑)、聴き直そうと久し振りに針を降ろした。

ジョーダンの特徴の一つに、時々、フレーズの語尾をチラッと高域に跳ね上げ光沢感を持たせるプレイが挙げられるが、聴き様によっては媚びを売っているようにも聴こえる。真相は定かではないが、マイルスから今で言う「パワハラ」を受けたのもこの辺りに原因があるのではないか。マイルスは、ジョーダンを毛嫌いした他に、フラナガンも認めなかったそうですね。マイルス王国の我が国で、そのジョーダン、フラナガンが人気者になるとは何ともはや・・・・・・・・・・・・・・・

今更、”BARNEY / B・WILEN盤(RCA・1959年)の、取分け”Lady Bird”での止まる事を知らぬ躍動的なプレイを持ち出すほど野暮ではないけれど、今までの印象が完全払拭されるまでは至らなかった。

人間がまだ出来ていないのでしょう(汗)、名言が耳に痛い。

 

 

昔は気付かなかったけれど、「音」が思いの他、芳しくない。ただ、この冴えない音と寒々しいカヴァが意外にマッチし聴き手を感傷的にさせているのだろう。もし、好録音だったならば白けてしまうかも(笑)。

所有盤は2ndもので、初版盤はセンター・ラベルの”SteepleChase Records”などに黒の枠が付いていない。

 

なお、本件に無関係ですが、フラーの名言をもう一つ、

「嘘には足がない。だが、スキャンダルは翼を持っている」。今の世相を400年も前にズバリ、言い当てている(笑)。



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2 コメント

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Unknown (ルネ)
2023-07-05 06:24:13
まったく同感ですね~。なんであんなに褒められたのか、よくわかりません。
ちょっとメロドラマっぽすぎるというか、センチメンタル過ぎるというか・・・
歌謡性が過剰と思います。

でも、以前そういう風に書いたら、お前は何もわかっていない、とお叱りをいただいてしました・・・
人気盤を取り上げるのはなかなか難しいですね。
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Unknown (avengerv6)
2023-07-05 12:38:29
確かに人気盤をネガテイヴに語るのは、感情論が占める部分が多く、普通の名盤より難しくて気を使いますね。
でも、提灯持ち記事ばかりでは面白くありません。予めアゲンストの風を覚悟して・・・・・

それにしてもルネさんにお小言とは、大胆不敵ですね(笑)
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