新鹿山荘控帳

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濱嘉之「巨悪利権」

2015-10-22 16:02:22 | 読書
濱嘉之の新刊「巨悪利権」を読了。
いつも濱嘉之の新刊を紹介するときは、購入直後に、ほとんど当日に紹介しておりますので感想を書くことは少なくなっております。
今回は横浜艦艇見学気の報告で数日を費やしておりました関係で、うまく読了することが出来ました。

警視庁公安部の青山警視を主人公とし、彼と同期の四人の警視の連携による活躍で事件を解決していく話です。公安部、警務部、科警研、刑事部の重要なポストにいる四人がそれぞれの立場と能力で悪と戦う話です。
今回は中国マフィアと暴力団と宗教団体と相手はますます巨悪となっていきます。

濱嘉之の小説では現在起きているだろうと納得させられてしまうような、タイムリーな犯罪事件が次々と登場してきます。本小説では、中国からの客船での爆買いツアーの裏側が詳しく描写されていて恐ろしくなります。
本編では、事件の終わり方があっさりしていて、どうも以前登場した「マグロ事件」のように、次回作に事件はつながってゆくような気がしています。

花嘉之の小説は、その主人公のほとんどが警視庁警察官です。
多く分けると二つの立場になるでしょうか。
一つは、現在実在する組織の中で活躍する警察官です。現実とは多少異なるでしょうが、こんな優秀な警察官がいれば、もう少し東京もよくなるのではとか、いやこのくらい優秀な警察官小説に登場させねば東京の事件は解決しないのでないだろうかと考えてしまいます。
その主人公は①、世田谷駐在刑事・小林健 (1冊だけでシリーズ化されないのが不思議です)②警視庁情報官・黒田純一シリーズ③警視庁公安部・青山望シリーズ④警視庁特別捜査官・藤江康央などがあります。私の順で言えば、②、③、①、④でしょうか。

後単発ですが、①オメガ(警察庁長官官房諜報課)の捜査官が主人公なのですが、夢のような話で、日本でこのような組織が存在するのか信じられないところが、本に入り込めない理由です。そのほか政治の世界の裏側を書いた、①電光石火、②列島融解があります。



さて事件とは別に主人公青山望のお見合い話が進んでおります。彼らのようなスーパー指揮官の奥さんになるのは大変だろうなと思います。安全と言うことも含めてですが。

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