新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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佐藤優著「自壊する帝国」追加情報

2008-11-19 17:21:54 | 読書
月末からの恒例の、ある個展に出品するための毎日の仕事が最盛期を迎えています。そんな中で、区切りの着いた夕方、昨日の佐藤優著「自壊する帝国」をぱらぱら読んでいて、書き忘れたところを書きます。

彼の学歴や、知識の深さに感心しましたが、語学関係でもその能力の高さに驚きました。

モスクワ大学人文系学部科学的無神論学科の教官で、哲学部専任講師のアレクサンドル・ポポフ講師からこんな質問をされるシーンがあります。

ポポフ「君は学生時代にいくつ語学を勉強したか」
佐藤「大学では英語、ドイツ語とロシア語、それから専門(前日参考)との関係では独学でチェコ語を勉強しました」
ポポフ「古典語はやったか」
佐藤「ラテン語と古典ギリシャ語、コイーネ・ギリシャ語(新約聖書のギリシャ語)は一生懸命勉強しました。ヘブライ語も一応勉強しましたが、辞書と注訳書がなくては旧約聖書をきちんと読むことは出来ません。(旧約聖書の一部文献が書かれている)アラム語は、残念ながら勉強をする機会がありませんでした」

この場面では専任講師から、大学で学ばなくてはならない外国語や古典語や論理学を疎かにしてはならないという事を、話すシーンです。

著者の本ですから、何処までの能力かわかりませんが、それにしてもすごい内容です。
私は商学部2年のとき珠算が必修でした。なんと言う違いですか。

予断ですが、その教授が収集した算盤のデザインがされた鍔に刻まれた十の位の金の十の文字が、実は隠れキリシタンの十字架であるという話をしていたのを、今思い出しました。

学問をするという事がどんな事か、考えさせられる昨日今日でした。
コメント
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