山路躑躅
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岩伝ひ 折らでつゝじを手にぞ取る さかしき山の とりどころには
躑躅山の光たり
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つゝじ咲く 山の岩陰 夕ばえて 小倉はよその 名のみ成りけり
山吹
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岸近み 植ゑけん人ぞ うらめしき 波に折らるゝ 山吹の花
山路に見た躑躅
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山岳修行のために、とても嶮しい山を岩伝いに登っていた時、把っ手掛かりに掴んだのは綺麗に咲いていた躑躅の花でした。いつもなら手折って眺めるのに。
山に明るく輝く躑躅
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小倉山の岩陰に、つつじが綺麗に咲いています。そこに夕陽が射し込んで、いっそう明るく照り映えて見えます。小暗い小倉山という名は、きっと他所の名前に過ぎないのでしょう。
山吹
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川岸に余りに近く植えられているために、山吹の花が波に折られてしまっています。こんな所に山吹を植えた人が恨めしい。
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春も暮れて、この里にも山吹の花が一面に咲きわたるようになりました。まるで山吹の名所として知れ渡る井出の里にやって来たように思われます。
(20160419)
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