二尊院の紅葉
二尊院に西行の庵の跡があると知って訪れました。探すのに苦労するかと思いましたが、門の近くにあってあっけなくすぐに見つかりました。西行がここに庵を結んで暮らしていたかどうか、石碑のしるべを信じるほかはありませんが、和歌からも彼がこのあたりの小倉山の麓で暮らして居たことは確かなようです。
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小倉山 麓に秋の 色はあれや
梢の錦 風にたたれて
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我がものと 秋の梢を
思ふかな 小倉の里に
家居せしより
百人一首を撰したという藤原定家の時雨亭の跡にも、たまたま行逢いました。定家が小倉山の麓に結んだ庵での暮らしの中で、その日々を比叡山や都の町並みを眺めながら過ごしていたことも偲ばれました。
建保五年四月庚申、秋朝
小倉山しぐるるころの朝な朝な昨日はうすき四方のもみぢ葉(続後撰418)
嵯峨野へはこれまで通り過ぎるばかりで、ほとんどまともに訪れたことがありませんでした。寺院の多さも改めて知って、一日では到底まわりきれないと思いました。嵯峨野の寺社を巡るには自転車がいちばん便利なようです。
大覚寺のライトアップも見ました。