特定秘密保護法が制定された。安倍晋三内閣は昨冬の総選挙と、今年の参議院選挙で国民の一定の支持によって選出された内閣であって、その政府によって提出され、衆参両議院の多数決によって決定された法案に対しては、自分たちの選出した政府の決定として民主主義国家の国民として従うべきだろう。
北朝鮮などの独裁国家においては、政治家や行政幹部の進退は、すべて独裁者の一存によって決定される。ついこの間まで金正恩の側近であり、しかも彼の義理の叔父でもある張成沢氏の系列に属する幹部が公開処刑に処せられた。かってナンバー2と言われた金正恩側近だった張成沢氏自身も公会議の大衆の面前で、何らの法手続もないまま拘束される様子が独裁者自身によって世界に公開されている。すでに崩壊したかっての共産主義諸国の政治が今なお北朝鮮においても現実に繰り返されている。独裁国家の不自由な社会がどれほど悲惨なものであるか、自由な国民は想像することもできない。
かってのソビエト連邦や東ドイツ、その他東欧などの諸国の歴史的な事例に見るまでもなく、これらの新旧社会主義、共産主義政権による情報隠蔽とその密告社会の体質は必然的に生じている。我が国においても、本質的には社会主義政権であった民主党による政権担当期に、情報の隠蔽と言論抑圧の密告社会が兆し始めた。そのことに警告したこともある。
北朝鮮などの独裁国家においては、政治家や行政幹部の進退は、すべて独裁者の一存によって決定される。ついこの間まで金正恩の側近であり、しかも彼の義理の叔父でもある張成沢氏の系列に属する幹部が公開処刑に処せられた。かってナンバー2と言われた金正恩側近だった張成沢氏自身も公会議の大衆の面前で、何らの法手続もないまま拘束される様子が独裁者自身によって世界に公開されている。すでに崩壊したかっての共産主義諸国の政治が今なお北朝鮮においても現実に繰り返されている。独裁国家の不自由な社会がどれほど悲惨なものであるか、自由な国民は想像することもできない。
かってのソビエト連邦や東ドイツ、その他東欧などの諸国の歴史的な事例に見るまでもなく、これらの新旧社会主義、共産主義政権による情報隠蔽とその密告社会の体質は必然的に生じている。我が国においても、本質的には社会主義政権であった民主党による政権担当期に、情報の隠蔽と言論抑圧の密告社会が兆し始めた。そのことに警告したこともある。
http://blog.goo.ne.jp/askys/d/20101115
今回の「特定秘密保護法」の制定を安倍政権が急いだ理由は、主に中国などとの安全保障における国際関係が緊迫化してきたためである。かって民主党が中心になって同じく「言論の自由」などに関係する「人権擁護法案」の制定を試みようとしたことがあるが、今回の「特定秘密法」と「人権擁護法案」とは、言論の自由の制限する性格は質的に根本的にちがう。今回の「特定秘密保護法」は主として国家の安全保障に関わる政治家や公務員にその守秘義務を強めようとするものであって、かねてスパイ天国と呼ばれた日本国においてはむしろ安全保障に資するものだといえる。
「人権擁護法案」が一般国民の「言論の自由」にまで、抽象的に一般的に抑圧する危険があることと同一の次元で論じることはできない。むしろこの法案によって安全保障に関する情報の管理について英国やフランスなど欧米の水準に近づいたと言える。ただ、「特定秘密」の指定の過程と、その一定の期間を過ぎた後の情報公開については、もっと国民への周知が保障された充実したものにして行く余地がある。