ここまで読んで下さった方いましたら、本当に有難うございます。シュレーディンガーの猫の初めての観測者と同じ立場になって頂いたわけですから…
さて、お陰様で物語はもうその3分の2を過ぎようとしています。無粋を承知でいくつかの問の解答編をもって最後のまとめとしたいと思います。
イナギの事故の意味は?
ヨミを救うためにアノンを狙ったが失敗し、代わりに自分の命を捧げようとした。と同時にヨミの命を救える唯一の医師、ウケイへの脅しとして三年前の事故を再現しようとした。まるで事故の真相を告発するように。(イナギ10‐ヨミの告白(後編))
イナギはオリジネイターだったのか?
どうやらそのよう。『ゆらぎ』の真相を知るヨミから過去の断片を聞きかじっていたようだ。
(イナギ10‐ヨミの告白(前編))ヤエコの歌もおそらくヨミ経由でウケイが伝えたのだろう。
アキラがウケイの診察を受けていた理由とは?
アキラの一人称の『ボク』。これが鍵のようだ。アキラは自分の身体を忌み嫌っていたとの発言もある。(043-ひとつの対峙)
モノの顛末
研究所の闇と関わりのあるブローカーと直接関係を持って神話を読み解こうとした結果、
(031-モノの冒険)深入りし一線を越えてしまったようだ。(049-モノの告白)
シルシの周知活動とは?
シルシは自分の出生の謎と解き明かすムスビ研究所の闇とその闇の深さ故に引き起こされた交通事故の真相を薄々勘づいていたようだ。真実を隠し、虚構を自分自身に思い込ませるために周知活動をしていた。(043-ひとつの対峙)
またイナギを殺そうとしたわけは憎しみのためではなくイナギの行動があの事故の真相を告発するように思えたからなのかもしれない。(022-その時、アキラ)
アノンとシルシに共通する首に残された印は?
アノンとシルシは共通する出自を持ち、それがムスビ研究所が関係していることは確かだ。
しかし、年長のはずのシルシの方が若い番号を与えられているなど細かい理由はまだ不明のまま。(048-最期の集まり(中編))
このすぐ後、シルシたちを取り巻くムスビ研究所の闇が語られることとなります。変質していくスフィア『デウ・エクス・マキーナ』の展開、そして『ゆらぎ』の真相とは?毒を食らわば皿まで。どうぞ最後までお付き合いください。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます