天皇陛下、皇居内の水田で恒例の稲刈り(読売新聞の記事より)
私事で恐縮ですが、昨日横浜くんだりまで演劇を観に行ってきました。
終戦直後、戦地から戻らぬ兄を待つ盲目の少女のシーンで、ふと思ったことがあります。
天皇皇后両陛下が東北の被災地にお見舞いに行かれた時のことです。
そこである女性が津波に流されたまま行方不明になっている小さな孫の写真を陛下に差し出しました。
それに天皇陛下から「早く見つかるといいですね」と言葉をかけられたと取材で答えておられました。
彼女はまた希望を新たにし励まされたそうです。
僭越ながら、僕はその時は陛下のお言葉に違和感を覚えました。
その時ですでに震災の日よりひと月以上は経っていたと思います。
行方不明とはいえ、実際にはお孫さんが生きている可能性は高くありません。
「早く見つかるといいですね」という返答はかえって残酷なのではないかと感じたのです。
しかし、僕が浅はかであったと昨日気づきました。
事実よりその人の今にとって正しい言葉というのはあります。
好きな女性に振られても受け入れられず「もしかしたら思い直してくれるかも」と思って過ごす男性って結構います。
可能性は別として、希望を持つことで心の均衡を保とうとしているわけです。
もし彼のことを思ってくれる友人がいたら「そんな女のことはさっさと忘れろ」と言ってくれるかもしれません。
きっといずれふっきれるのでしょが、受け入れるのに時間が必要な場合もあります
それならば、結論を急がせるよりはそっとしておいてあげるのも思い遣りというものです。
歳の割に人生経験の浅いおかげで例えが悪すぎですが、多少は似たところはあるんじゃないでしょうか。
※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから
今上陛下から遡ること115代、崇神天皇の皇女をまつる倭姫宮のこの夏の様子
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