Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

正義の味方シンドローム

2016-11-02 21:33:33 | コラム

「いじめには該当しない」 岩手・高校野球部員いじめ疑惑で校長会見(ねとらぼの記事より)

日本が平和なだけかもしれませんが、最近よくニュースを見ていて思うことがあります。
「これって全国放送でやるほどの事かな?」

家庭から学校から会社まで、人が集まればトラブルはつきものです。
嫌なことも不条理なこともたくさんあります。
でも、普通なら中の人たちでどうにか事を収めて話は終わりです。

ところが、近頃ではそれで済むことが、ダイレクトにいきなり全国ニュース化します。
とにかくささいなトラブルまですべてに正義の鉄槌を下す責任を負わされているようで見ていて疲れます。

逆に言えば、これで疲れない人は、どんなことにも善悪の判断をしないと気が済まない人なんでしょう。
そして、この現象はこういう人がどんどん増えていっているということなのかなと思います。

ある意味では、これは社会正義がちゃんと働いているからこそです。
でも、あまりいい傾向だとは個人的には思いません。

なぜなら、この正義の味方シンドロームの根本にあるのは「人間不信」だと思うからです。

上記事もネットにあげられたからとは言え当人も反省しているようですし、ここまで話題になることかなとは思います。
でも一方で、強豪校の野球部での部員いじめがよく問題になるのは事実です。
なので、本当は学校側が隠蔽して、いじめられた側が泣き寝入りしているんじゃないかと疑念を呼びます。

だからこそ衆人環視の場に引きずり出し善悪の判断を下さないと気が済まないのです。
そこに隠されているのは、過剰な社会正義の裏に社会への不信があるという皮肉な真相です。

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