今回は『Coast to Coast AM』の番外編としてかつてのメイン・ホスト、アート・ベル(Art Bell)さんのラジオ番組『Dark Matter』のご紹介です。
現在は局とのトラブルで中断している同番組ですが『C2CAM』でお馴染みのゲストたちが登場しています。
記念すべき一回目のゲストは過去記事『次の科学技術革新は?』でもご紹介した理論物理学者のミチオ・カク(Michio Kaku)教授です。
文明の段階とエネルギーの関係
カク教授はエネルギーのリソースに応じて文明を三つの段階に分けます。
タイプ1は死んだ植物をエネルギー源とする段階で、薪はもちろん石油や石炭などもこれに当たります。
タイプ2は太陽や地球など、天体の活動をエネルギー源とする段階で、風力や太陽光などがそうでしょう。
タイプ3は銀河系の活動をエネルギー源ととする段階です。
この話を公演したところ、聞いていた子供から「教授、それは間違ってるよ!」との指摘を受けました。
彼が言うにはタイプ4があるというのです。
それは『ダークマター』です。
現在の人類はまだタイプ1の段階で、タイプ2への移行期ですがまだ技術が追いついていません。
今後10年はこの状態が続くと予想していますが、次世代の本命は常温核融合です。
なぜ宇宙人のメッセージをキャッチできないのか?
ここ十年だけでも宇宙の観測技術が進んでおり、恒星の2つに1つは惑星を持つことがわかっています。
さらに驚くべきことに、その恒星系の200個に1つは地球と全く同じ環境の星を持っているのです。
天の川銀河の中だけでざっと数十億はくだりません。
どこかで知的生命体が暮らしていても何の不思議もありませんが、なぜ我々は今だに彼らのメッセージをキャッチできないのでしょうか?
カク教授によれば地球よりはるかに進んだ宇宙人達は星を越え銀河帝国をつくっているはずです。
そこでの通信手段はレーザービームが有力です。
対して電波でやりとりしている我々は「原始的」すぎて彼らの交信を覚知できないのです。
ちなみにカク教授は人類のメッセージを全宇宙に発信することに対してはやや否定的です。
仮に悪い宇宙人の耳に入ったら最後「さあ『食事』の時間だ!」とならないとも限りません。
光を超える2つの粒子の関係
2つの粒子を一緒にして振動させます。
すると、その2つを離して宇宙の果てと果てにおいても両者は足してゼロになるように正反対の運動をするそうです。
それは光の速さを超えて伝わるのですが、いったい何が両者をつなげているのでしょうか?
この不思議な現象にたいするカク教授の答えは「わからない」です。
そして二人の対話は番組の題名ともなっている『ダークマター』に及びます。
後半に続きます。
※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから
カク教授はご両親が日本からの移民2世同士という血統的には純日本人な超一流物理学者です。
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